★★☆☆☆
あらすじ
天界と魔界が争い、破壊された世界を修復する過程で生まれたサルの孫悟空は、仙人のもとで修業を始める。
西遊記の「大鬧天宮(だいどうてんぐう)」をもとにした物語。シリーズ第1作。ドニー・イェン主演、チョウ・ユンファ、ケリー・チャンら出演。119分。
感想
「西遊記」を題材にした物語だ。孫悟空が三蔵法師らと天竺に向かうのかと思ったら全然違って、天界と魔界の戦いに巻き込まれる話だった。孫悟空は三蔵法師と旅をする前に無茶苦茶暴れてお釈迦様に怒られるが、その無茶苦茶暴れる部分が今回のメインストーリーとなっている。
孫悟空演じるドニー・イェンは、誰だか分からないくらいの特殊メイクを施し、サルらしい表情や仕草を再現している。最初は感心するのだが、さすがに二時間も見続けるのはつらい。力を入れるのはそこではなく、ヒーローとしてのカッコ良さだろう。延々とおどけたサルの物まねを見させられることを想像すればわかるが、ウザい。
ストーリーも、そもそものきっかけとなる天界と魔界の戦いから一つずつ、じっくりと丁寧に描いていく。どのシーンも、省略することもたっぷり時間をかけることもなく、同じくらいの力の入れ具合、同じくらいのペースで進行する。だらだらとメリハリがなく、まったくストーリーが頭に入って来ない。
特に冒頭の世界観の説明からチンタラやるのはかったるい。ハリウッドのアメコミ映画やディズニー映画なら一分くらいで効率よく済ませてしまうパートだ。御託はいいから、さっさと本題に入って欲しかった。
メリハリのない展開が、中国らしいキラキラのっぺりとしたCGとエンドレスで流れる単調な音楽の中で続く。仏壇とお経みたいなもので、法事に出席しているみたいだ。眠気を誘っているのか、集中力を試しているのか、一体何が目的なのだと聞きたくなる。
肝心のアクションも、そもそもCG多用の中で行われるので凄みはゼロで、カメラワークも引きの画ばかりでまったく迫力がない。ただ、これは元々3D映画なので、立体的な映像として見た時に一番映えるようにしているからかもしれない。
役者も演出も真面目な印象を受けるが、真面目につくったからといって必ずしも良作にはならないことを教えてくれる映画だ。ただ、映像の楽しさだけを求める子どもなどであれば、そこそこ楽しめるような気がしないでもない。
スタッフ/キャスト
監督 ソイ・チェン
脚本 エドモンド・ウォン/ローラ・フオ/シトー・カムイェン
出演 ドニー・イェン/チョウ・ユンファ/アーロン・クォック/ジョー・チェン/ピーター・ホー/ケリー・チャン/ジジ・リョン/ルイス・クー
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