東北地方に降る雪をライブカメラの映像越しに漫然と鑑賞中のこと、インターネットの恩恵をしみじみ感じていた最中。 ふと思い出した歌がある。 季節はちょうど今ぐらい。時間はざっと、遡ること百年以上。十和田の秘湯・蔦温泉を背景に、杉浦重剛門下の文士、猪狩史山が即興で吟じあげたる、ある歌を──。 (Wikipediaより、蔦温泉) 蔦温泉には先んじて大町桂月が逗留し、疲労を湯舟に溶かしつつ、雪見酒と洒落込む日々を送っていたそうである。 それを訪ねていったのだ。 猪狩と大町の付き合いは長い。互いに同じ杉浦重剛門下生、性格的な相性もまた良好で、親友と認める間柄。「朋あり遠方より来たる」をやりに行った格好であ…