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南アフリカ作家ベッシー・ヘッド研究/Rupurara Moonアフリカンビーズ&クラフト/開発コンサル/ベリーダンサーAmelia

『あふりかくじらの自由時間』 https://africanwhale.wixsite.com/africanwhale ショップ「Rupurara Moonアフリカン・ビーズ&クラフト」 http://rupurara-moon.com ベリーダンサーAmelia https://www.facebook.com/ameliaorientaldance/

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2007/09/13

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  • 雨雲出版が学校図書館を支える人たちに伝えたかったこと ——「本と出会う」という時間

    学校図書館関係者の定例会にお招きいただき、雨雲出版や『雨雲の集まるとき』に関する講演をさせていただいた。ベッシーさんや作品背景、アパルトヘイトや差別の深い話はもちろん、わたし自身の翻訳出版への道やアフリカ関係のキャリア、開発コンサルのお仕事、会社を離れて

  • どちらを向いている政治か――他人事という無関心が生む加担の構造

     今年に入ってまだ二週間ほど。アメリカから信じられないようなニュースが次々と届く中、国内の政治情勢もまた暗澹たる気持ちにさせてくれる。超党派議員団がイスラエルを訪れた。「安全保障政策」を考えるうえで最新兵器の技術を保有する同国政府の招待で訪問し首相と面会

  • 一冊をリスペクトする、という立場 ――名前を預かるということ

    現代社会は情報にあふれ、人は日々、膨大な選択を迫られている。本の世界も例外ではない。毎日平均して約200点もの新刊が生まれる日本では、日々市場に本が埋もれていく。自分が読める冊数などほんのわずかだ。そんな過密な出版環境の中で、一冊の本が読者に届くまでの道の

  • 2026年とその先の雨雲出版の仕事について

    日々、不穏な世界情勢で心を痛めるニュースばかりですが、自分ができることを淡々とやり続けて進化していこうと思います。2026年の雨雲出版は、主に以下の仕事を予定しています。■【新刊】ベッシー・ヘッド作品の翻訳出版現在、『雨雲の集まるとき』に次いで未訳のヘッド作

  • 言葉と対話の先へ――分断の時代に、本ができること(2025年終わりに)

    2025年はわたしの人生にとって歴史的な一年となりました。1990年代に作家ベッシー・ヘッドを知り、ボツワナと南アフリカを訪ねてからアフリカ研究の道へ進み、開発協力の仕事をしつつ、When Rain Clouds Gatherというかけがえのない作品の翻訳出版を目指しました。そんな30年

  • 静かなる辺境地から、その先へ ——ベッシー・ヘッドと雨雲出版

    作家ベッシー・ヘッドのエッセイに「静かなる辺境地からの覚え書き(Notes from a quiet backwater)」という作品がある。私には静かなる辺境地が必要だ。まるで地上にかろうじて生き、人生を慎重に、小さな道筋を踏みしめながら歩む暮らしの感覚である。私の作品はすべて、こ

  • 新しいフェーズへ~Ameliaとして踊ってきた意味

    少し日が経ってしまいましたが。今年のお誕生日は特別な日でした。ベリーダンスの師匠とお誕生日が近いので、毎年のことながらイベントと重なったときはあまり大きく言わないようにしているのだけれど、ショーが終わったタイミングでようやくこのことを書こうかと思います。

  • 心に棲むアラスカの風景――星野道夫『旅をする木』のまなざし

    星野道夫さんの視線を通したアラスカの風景に触れたいと、ふと思うことがある。心惹かれて手に取ったものの、大切に読もうと思うあまり積読になっていた星野道夫さんの『旅をする木』というエッセイ集を、味わうように惜しみながら読んだ。読み終えてしまうのがもったいなく

  • 村の人々

    ボツワナへ亡命してまだ間もない1960年代、まだ『雨雲の集まるとき』を書く前、農村の人々についてベッシー・ヘッドが書いたエッセイの中に、こういうくだりがある。貧困はアフリカに住みついている――まるで静かな第二の皮膚のように。おそらく地球上で唯一、無意識の尊厳

  • ノートを書くということ――解像度を上げ、惑わされずに生きる

    最近、ノート術やジャーナリングについて積極的かつ体系的に発信しようとしている。noteやYouTube動画で紹介しているのは、昔から自然にやってきた習慣のことなのだが、最近それが「誰かのインスピレーション」以上の意味を持つと感じ始めている。書くことは個人的な行為に見

  • 世界は問いを待っている――完璧でなくても、一歩を出せば世界は動く

    最近、あらためて思うことがある。勉強していることを外に向けて発信していると、不思議なほど関連する情報が集まってくる。まるで、こちらの動きに世界が少し反応してくれるように。日本では「まだ自分は十分じゃないから」「もっと勉強してから」と言って、発信をためらう

  • 「ひとり出版社」という言葉―タンザニアの起業家から学んだこと

    ひとり出版社という言葉をよく耳にする。わたし自身も例外なくひとり出版社なので、その言葉を自ら使う機会は多い。昨今、メディアなどで話題になるひとり出版社は、従来の出版社とは一線を画すオリジナリティのある本やこだわりのある本づくりなど、ユニークなビジネスモデ

  • 「アフリカといえば動物?」の先へ――ベッシー・ヘッドを届けるために、対話の土壌を作る

    「アフリカといえば動物?サバンナ?でも本当は違うんです」こういう問いかけを、何度聞いただろう。そのたびに感じる違和感と疲労感。どこか相手を見くびり、アフリカへのリスペクトを欠き、「自分はアフリカを知っている」という上から目線が透けて見える気もする。アフリカ

  • 現場のリアルを物語で読む ― 『雨雲の集まるとき』と開発協力

    文学の世界ではなく、開発協力の実務の現場に身をおいてアフリカと関わってきた自分にとって、ベッシー・ヘッドの『雨雲の集まるとき』は、フィクションであると同時に、一種のフィールドレポートでもある。プロジェクト会議でも報告書でも拾いきれない、人々の沈黙や軋みが

  • 雨を抱えて旅に出る—福岡、文学フリマの週末

    深夜にご注文が入ったので、特典冊子を含めた配送セットを慌てて整え、一筆箋をバッグに押し込んで家を出る。出発の早朝6時、羽田空港へ。家を不在にするときは発送ができないし、出発前日夕方までの注文で受付を締め切るとお知らせするのはいつも出張の度にしてきたこと。雨

  • 想像力の不在と分断の時代―ベッシー・ヘッドが照らす差別の根源

    11歳のとき、わたしはアメリカの小学校に通うことになった。日本での暮らししか知らなかった子どもが、ある日突然、異国の教室に放り込まれる。英語はできず、友だちもいない。けれど、同じ年齢の子どもたちと机を並べているのだから、本来なら対等であるはずだった。しかし

  • 斎藤真理子様と『雨雲の集まるとき』&ベッシー・ヘッド対談 沈思黙読会

    9月28日(日)、なんとあの韓国語翻訳家の斎藤真理子様との対談という、それはもう大変貴重な機会を賜りました。斎藤様は、数年前からベッシー・ヘッドの翻訳出版を応援してくださり、とうとう『雨雲の集まるとき』が刊行されたときには推薦文も書いてくだった方です。(斎藤

  • 【神山町】古民家B&Bになった父の生家「横山酒店」をとうとう訪ねることにした

    学生時代から今までの時間をかけて、ベッシー・ヘッドが最初に発表した1968年の作品『雨雲の集まるとき』を翻訳出版したことは、個人的にも多くの面で重要な意味をもった。そのひとつは、神山に関してだ。徳島県名西郡神山町といえば、ここ十数年で注目を集め、地方創生の成

  • 消えゆく朝活の日々の記憶

    最近、少々ショックな出来事があった。ドトールコーヒーやエクセルシオールで共通に使えるドトールバリューカードのポイントを失効してしまったのだ。わたしは長年、カフェで作業をする習慣を持ってきた。JICAやJETRO、開発コンサルタントとしてお勤めをしていた時期には、出

  • 本棚から見える世界――『アフリカ文学』というラベルの向こう側

    「世界の〇〇をご紹介します!アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、韓国、アフリカ」このような表現に違和感を覚えるひとがどれくらいいるだろうか。アフリカ関係者なら、このアフリカの扱いについて、「またこれか」と白けた気持ちになるだけかもしれない。ここまで読ん

  • 言葉を交わし手に取ってもらう小説のその先に感じてほしいこと(文学フリマ札幌10)

    自分で手売りすればいいんですよ。あるひとのその言葉からすべてが始まったのが2023年。文学フリマへの出店申し込みフォームに屋号を書く欄があり、2秒で考えた「雨雲出版」という名を冠し出版レーベルとしてスタートした。自らのベッシー・ヘッドに関する記録を書いたエッセ

  • 【お知らせ】冊子「『雨雲の集まるとき』を知る:アパルトヘイトとベッシー・ヘッドの世界」配布を開始しました

    アパルトヘイト時代の1968年に、ボツワナ農村を舞台に差別を生む根源に切り込んだ重要で美しい作品ベッシー・ヘッド著『雨雲の集まるとき』を読んでくださった皆様、ありがとうございます。邦訳を出した者として日本語読者の理解を深めていただくためにベッシーさんの背景や

  • 日本語読者に南アフリカを伝えるために『雨雲の集まるとき』アパルトヘイト副読冊子をつくる

    ベッシー・ヘッド『雨雲の集まるとき』の発売から三か月ほどが過ぎた。長年の一つの目標であったこの本を、自ら翻訳し出版することをきっかけに雨雲出版を設立したのだが、出版社としても翻訳者としてももちろん実績と知名度があるわけではない。この大切な本を、より多くの

  • 『雨雲の集まるとき』刊行記念展 感動的で大切な時間となりました

    2025年7月24日から8月4日まで荻窪の「本で旅するVia」様で開催しておりました「ベッシー・ヘッド『雨雲の集まるとき』刊行記念展:恵みの雨、つながる言葉~南アフリカとボツワナの記憶」が無事に終了いたしました。『雨雲の集まるとき』という作品を長い年月をかけて翻訳出

  • 【メディア掲載】徳島新聞にご紹介をいただきました(7/31)

    徳島新聞に、取材していただきました。なんと2回目です!7月31日(木)に思ったよりもずいぶん大きく掲載していただいたようで、本当にありがたいです。これは、今月10年ぶりくらいに徳島を訪れたときに、記者の方に丁寧な取材をしていただいたものです。先月6月13日に掲載さ

  • 『雨雲の集まるとき』刊行記念展はじまりました(7/24-8/4)

    ベッシー・ヘッド『雨雲の集まるとき』の刊行記念展が今日から始まりました。『雨雲の集まるとき』そのものの魅力だけでなく、ベッシー・ヘッドというひとのこと、ボツワナの農村の風景を知っていただき、ベッシーさんの言葉の奥にある現代社会への問いを受け取っていただけ

  • トークイベント開催します!『雨雲の集まるとき』刊行記念展(7/24-8/4)

    ベッシー・ヘッドの作品『雨雲の集まるとき』はもう読んでいただけましたでしょうか。長年この本を日本語読者にお届けすることを使命としてやってきましたので、少しずつ多くの方に読んでいただいて、大切にしていただくことが目的です。ということで、『雨雲の集まるとき』

  • ベッシー・ヘッドのお誕生日に

    今日、7月6日はベッシー・ヘッドのお誕生日です。1937年生まれ。48歳で亡くなってしまったけれど、生きていたら88歳になりますね。毎年、彼女の命日とお誕生日は静かにベッシーさんのことを思ってきたけれど、今年はとても特別。もちろん、彼女が30歳ごろに書いてニューヨー

  • 翻訳出版への道 弟の描いたカバーイラストが切り取るボツワナ農村の物語

    長い年月をかけた大切なベッシー・ヘッド作品『雨雲の集まるとき』の本づくりには、当然だが細部までこだわっている。カバーイラストは、ずいぶん前から横山旬に描いてもらいたいと考えていた。わたしには弟が二人いて、下の弟である横山旬はプロの漫画家だ。姉目線で言うと

  • 【京都】書店様や出版社様とお会いする

    京都に数日間滞在しました。2025年5月の『雨雲の集まるとき』刊行してから初めてでしたので、この大切なベッシー・ヘッド作品のご紹介を兼ねて何軒かの書店様にお伺いし、色んな方とお話をする貴重な機会となりました。京都では、大手の丸善様を始め、いくつかの書店様で『雨

  • 【レポート】『雨雲の集まるとき』刊行記念トーク(あやセンターぐるぐる)5/27

    ずいぶん時間が経ってしまいましたが、先月開催された『雨雲の集まるとき』刊行記念のトークイベントBook Talk Oasis@あやセンターぐるぐるについての記録です。この本のトークイベントとしては、最初の機会となりました。イベント概要はこちらでしたファシリテーターは、

  • 『雨雲の集まるとき』の魅力【2】~作品からの引用と解説

    前回の記事の続きです。前回は、作品の背景についてお伝えしました。ここでは、作品の中から大切なフレーズを引用しつつ、少しだけコメントを入れたいと思います。本を読むときの少しの参考にでもなれば嬉しい。【あらすじ】アパルトヘイト時代、南アフリカ。政治犯として刑

  • 『雨雲の集まるとき』の魅力【1】~作品の背景と特徴

    長い年月を経て2025年5月に出版いたしましたベッシー・ヘッド著『雨雲の集まるとき』の魅力について、ようやくご紹介します。(なんとまとめて書くのは初めてです)■本書『雨雲の集まるとき』について1968年、南アフリカからボツワナに亡命後、ベッシー・ヘッドが初めて発表

  • 【メディア掲載】徳島新聞に『雨雲の集まるとき』と翻訳出版実現までのお話が掲載されました

    徳島新聞に掲載していただきました!2025年6月13日(金)の文化面です。東京の本のイベントで知り合った徳島出身の方が、『雨雲の集まるとき』や翻訳出版までのストーリーに関心を持ってくださり、その方に紹介していただいた方を通じて新聞社の方とつながった(書くと若干や

  • この本を届けたかったあの方はもういないけれど

    『雨雲の集まるとき』を翻訳出版した暁には、どうしても報告しなければならない方がいた。拙著『雨風の村で手紙を読む:ベッシー・ヘッドと出会って開発コンサルになったわたしのアフリカ旅』に詳しく書いた初めてのボツワナ旅のとき、非常に親身になって手厚い支援をしてく

  • 構造的差別と優位性の幻想~大学ゲスト講義の記録

    少し時間が経ってしまったのだけれど、先月行った大学でのゲスト講義について書いておきたい。以前お仕事でご一緒した方を通して、某大学の法学部でのアフリカに関するオムニバス講義の一部をということで、ありがたくもお声がけいただいた。2001年のエディンバラ大学修士以

  • 【お知らせ】『雨雲の集まるとき』刊行記念展 (2025年7月24日~8月4日)開催

    2025年5月新刊『雨雲の集まるとき』(ベッシー・ヘッド著/横山仁美訳)の刊行を記念して、ギャラリー展示を行います。ベッシー・ヘッドの南アフリカ時代からボツワナでの22年間、作家としての活躍の様子を写真でお見せするほか、特別に当時のボランティアから入手した実際の

  • ラマポーザ大統領とトランプ大統領の会談~再生産される人種主義への警鐘『雨雲の集まるとき』

    南アフリカのラマポーザ大統領が、ワシントンのOval Officeで行ったトランプ大統領との会談は、多くの意味で歴史的な出来事だった。トランプ大統領が、「南アフリカではアフリカーナー(オランダ系白人)農場主の<虐殺>が起きている。彼らは、人種差別の被害者である」との

  • 『雨雲の集まるとき』出版~翻訳家 斎藤真理子さんにつないでくれたもの

    とうとうベッシー・ヘッドが1968年に発表した小説When Rain Clouds Gatherの邦訳『雨雲の集まるとき』の出版が実現できました。大切なこの作品を後押ししてくださる推薦文のことについて、書いておきたいと思います。なぜ、韓国語翻訳家の斎藤真理子さんに貴重なお言葉をいた

  • 【重要】『雨雲の集まるとき』印刷不備に関するお詫びとお知らせ

    平素より雨雲出版をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。2025年5月に刊行となりました『雨雲の集まるとき』におきまして、このたび同書の一部に印刷の大きなずれが確認されました。製本工程における作業ミスが原因と考えられます。■該当箇所:p.7(扉絵)現在、取次

  • 重要【雨雲出版】ベッシー・ヘッド著『雨雲の集まるとき』刊行しました!オンラインストアで予約開始、39年目の命日

    長い長い年月を経て、ついにこの日がやってきました。ベッシー・ヘッドが1968年、最初に発表した長編小説『雨雲の集まるとき』(原題:When Rain Clouds Gather)の日本語訳を、雨雲出版から5月上旬に刊行いたします。1937年南アフリカはピーターマリッツブルグの精神病院に

  • 翻訳出版への道 「言葉と対話で、世界とつながる恵みの雨を」雨雲出版

    ベッシー・ヘッド1937年南アフリカ生まれ。母は白人、父は黒人。アパルトヘイトを逃れボツワナへ亡命。1986年に世を去る。彼女を知ったのは大学時代。以後アフリカ地域でODAの仕事をしつつ、多数の出版社に翻訳出版をかけ合い続けましたが、結局28年後に自ら雨雲出版を立ち上

  • 翻訳出版への道 作品世界が絵で抽出され本の形になってきた

    カバーイラストが、本の表紙デザインになった。アーティストの素晴らしいイラストが作品世界を抽出し、それが本として美しい形にまとまった。誰かに届ける贈り物のように、文字と絵と物語の世界がまとまりあい、フォントがそれを結ぶ。学生時代から愛し続けてきたベッシー・

  • 翻訳出版への道 原画が!届いた!物語から抽出される画

    カバーイラストの原画が届いた。印刷会社でスキャンしてもらったあと、雨雲出版に送られてきたものだ。これまでアーティストともデザイナー、印刷会社ともデータ上でのやり取りだったので原画を見るのは初めてだ。大きなサイズに描かれた絵。ボツワナの農村を描いたベッシー

  • 翻訳出版への道 束見本が来て本としてこの世に立体となった

    印刷会社から束見本(つかみほん)が届いた。本の表紙や本文に使う用紙を紙見本帳で選び、実際のページ数に合わせて作る中身のないサンプルだ。これで、本の厚みや紙の色味、感触を知り、本になったときの全体像がわかる。本文用紙は、優しいクリーム色と決めている。クラシ

  • 翻訳出版への道 28年越しにベッシー・ヘッド作品の翻訳出版ができそうな今の気持ちを綴る

    あまりにも長い年月が過ぎてしまいました。でもそんな年月にもようやく区切りをつけることができそうです。人生の節目のような気がしています。始まりは1997年。大学生のころでした。特にアフリカへの興味もなかったのに選択したアフリカ研究のゼミ。ある日、ぐうぜん入った

  • その階段を昇りたかったかなどわからない

    高校のとき、学校であるアニメーションを鑑賞し、その内容について意見交換するという特別授業があった。それはとても短い奇妙なアニメーションで、今となってはタイトルも何もわからないのだけれど、おそらくモノクロームの極めてシンプルな絵柄だったと思う。ただ複雑に重

  • 持てる者が持たざる者へ

    アフリカだけに限ったことではないだろうが、「持てる者が持たざる者へ」金銭的に支援をする、何かをあげるということが当然と思われている場面には、とても頻繁に遭遇する。歴然とした経済格差があるからというのが大前提にあるのだが、これは援助慣れという言葉では単純に

  • 「それを書いたのは私です」

    アメリカの大学で教鞭をとる友人が、教えてくれた話がある。彼女の大学の同僚に起きた出来事だ。その方は、分野は忘れたがもちろん専門家でご実績がある女性だ。ある学会に参加されていたとき、初めて会った年配の男性が、その分野に関心があるならこの本を読むべきだとさん

  • 翻訳出版への道 小説が本の文字となり生き始めた

    初めてこの作品に触れたのは1997年ごろのこと。日本では未訳の作品だから英語の原文だった。この美しく深い本を日本語にするために訳し始めたのは正確にはいつだったのか思い出せないけれど、おそらく2000年ごろにはもう着手していたのではないかと思う。その日から、ここま

  • 開発コンサルとしてやってきた校正と出版の校正校閲

    ベッシー・ヘッドの長編小説の出版に向けて、気の遠くなりそうな長い年月を経てようやく制作に入っている。プロの校正者の方に手を入れてもらった校正原稿を絶賛確認中なのだが、自らの出版社の看板を掲げて商業出版をするのは初めてなわけで、とにかくクオリティを上げたい

  • アフリカ的サービス精神としての嘘

    仕事でもプライベートの旅でも、ある程度の期間をアフリカに関わっているひとの多くは、アフリカにうんざりし、憤り苛立ったり、嫌な思いをした経験を持つだろう。そういえば、ずいぶん前だが、日本の某有名ガイドブックに「叩かれて打ちのめされて、また帰っていくアフリカ

  • 【雨雲出版】ニュースレター始めました メルマガと深い話について

    雨雲出版のニュースレターを始めることにしました。明日、2月1日から配信開始です。月1~2回程度のニュースレターでは、雨雲出版のお知らせ(新刊、イベント等)の他、ブログやnote、SNSに書かないようなベッシー・ヘッド作品翻訳出版の裏話や、本に関することなど、少し深い

  • 山深い貴船神社の静けさとボツワナの神聖な丘

    京都の貴船神社は、水の神様を祀り、古くから雨乞いの神事が行われてきた長い歴史を持つ神社だ。山深く、青緑の空気に静かにたたずむその美しさを捉えた写真を見て、いつか訪れてみたいと思っていた。神秘的で印象深いその写真は、自宅で利用しているウォーターサーバーの会

  • 長く読まれる本は「わからなさのある本」なのかもしれない

    一年ほど前、夏葉社の島田潤一郎氏がトークイベントで登壇されたとき、真っ先に質問した。「売れる本を作るのは大切ではありますが、それよりも『長く読まれる本』とはどんな本でしょうか」島田氏の答えのポイントは、「わからなさのある本」だった。それは島田氏の経験から

  • どうして出版したいんですか?を再び問う

    雨雲出版を2023年の終わりに設立してから今まで、イベント出店を積極的に行っている。出店も回数を重ね、先週(2025年1月19日)の文学フリマ京都9で通算11回目となった。イベント出店では、何よりも人と直接お会いできて会話を交わす機会があるのがとても貴重で、これからも

  • 無意識のブロック、長いあいだ届けたかった短編コレクション

    実に感慨深い。とても個人的なことで恐縮だが。作家ベッシー・ヘッドの長編小説の翻訳出版を準備中だ。これは作家を知った90年代後半から望んでいたことだが、ずいぶん長い年月が過ぎた2023年に雨雲出版を立ち上げることになり、現在は実現に向けて手続きや作業を進めている

  • ベッシー・ヘッドを巡る「雨風の村」のストーリー

    学部を卒業して何年も経っていない、まだ二十代前半のころだったと思う。大学のサークルの同級生が、たまたま出版社で編集の仕事をしていた。詳しい経緯は忘れたけれど、わたしがやっていることに興味を持ってくれて、会って話をしようと声をかけてくれたのだ。当時わたしは

  • 年末年始の一大事~自分自身の背筋を伸ばして

    大変な年の始まりになってしまった。年末年始は、事故や怪我、火事などの大事が起きてしまいがちなのかもしれない。慌ただしく用事をこなしたり、いつもならやらないことをやってみたり。気持ちも忙しなく浮ついてしまうからでもあるだろう。わたしたち家族も、この年末年始

  • ベッシー・ヘッドの年齢に追いついた日

    とうとうこの日を迎えてしまった。2024年12月13日、わたしは作家ベッシー・ヘッドが亡くなった年齢に追いついた。初めて彼女の存在を知り、その作品に感銘を受けたのが大学の学部生だった20歳ごろ。ボツワナに行ったのが1998年で21歳。彼女の長編小説を自分が翻訳出版したい

  • アパルトヘイトの「ドラム・ジェネレーション」~写真家アーネスト・コールとベッシー・ヘッド

    今年十月末のこと。文学フリマ福岡に参加するために福岡に滞在してとき、祖母が亡くなったという思わぬ知らせを受け、次の週に急遽仙台へ向かうこととなってしまった。翌週の土曜日、祖母の葬儀を終え家族と別れた翌日に、沈む気持ちに浸ってばかりもいられない、とにかく自

  • ボツワナ民主主義の希望、58年後の政権交代

    南部アフリカの内陸国ボツワナでも、この11月で新大統領が誕生した。独立以来初めての政権交代は、ボツワナにとって紛れもなく歴史的であり重大な出来事だ。2024年10月30日に実施された選挙により、野党Umbrella for Democratic Change (UDC)が国民議会の61議席中36議席を獲

  • 虐殺、そして生と死をまたぐ愛『別れを告げない』ハン・ガン

    これぞ文学という骨太のずっしり感と、読者の心の的を正確に狙った強烈な一撃のような作品だった。文学作品は明確な答えを与えてくれない。読者という個人はそれぞれの世界を脳の中に広げていく。圧倒的な才能と技術力の強い余波が、自分の脳の中で感じられる。斎藤真理子氏

  • ZINEフェス吉祥寺で出会ったひとたち、なぜひとり出版社をやるか

    土曜日は、雨雲出版の何度目かのイベント出店だった。武蔵野公会堂で開催されたZINEフェス吉祥寺は、大勢の出展者と来場者でにぎわっていた。イベント出店のたびに多くの方と交わす会話が、雨雲出版にとってもわたし自身にとっても貴重だなぁと毎回感じている。それぞれ、ア

  • 生活の中心にサメがいる

    我が家の暮らしには、いつもサメがいる。朝起きてもそこにいる。日中も、家に帰って来ても、夜も。いつもそこにいて、癒してくれる大切な存在だ。サメとはイケアのシャークである。品名はブローハイで、日本語で言うヨシキリザメなのだそう。あまりの人気で、サメに服を着せ

  • ニューヨークの9/11メモリアルとテロのない世界

    2001年9月11日、スコットランドにいた。エディンバラ大学のアフリカ研究センターの修士課程に在籍中で、あと一週間で修士論文を提出しなければならない追い込みの時期だった。わたしは、大学の寮のフラットを二人のアメリカ人とシェアしていた。その日の午後、大学の寮の部屋

  • 重なり合う「プロ」と「アマ」の世界~京都のシェア型書店

    今年の祇園祭のころ訪れた京都で、いくつかの書店に足を運んでみた。旅先でわりと訪れるお決まりの場所といえば図書館だったのだが、ひとり出版レーベルの雨雲出版を始めた昨年からは、あらためて小規模な書店を巡ってみたくなったのだ。パートナーが関わっている仕事につい

  • エディンバラ市庁舎の小さな結婚式

    二十数年前、ご縁があってとても印象的な結婚式に参列した。英国はスコットランド、エディンバラ大学のアフリカ研究センターで修士課程に在籍していたときだ。結婚する二人は台湾のひとで、二人ともわたしの知らないひとだった。参列することになったのは、知り合いの日本人

  • 8月6日に黙祷、思い出すこと行動すること

    8月6日の朝8時15分に黙祷するのは、子どものころから当たり前になっていた。わたしは、引っ越した関係で三つの小学校に通ったのだが、8月のこの時期はいつも1980年代後半の3年生から6年生まで在籍していた大阪の小学校のことを思い出す。平和教育に熱を入れていたその学校は

  • ベーカリーカフェで声をかけたそのひとは、人生で必要なひとだった

    もう二年近く前、お気に入りのベーカリーカフェで知らないひとに声をかけた。その女性は、ステッカーで飾られたマックブックを広げていて、傍らには分厚い学術書らしき本が置かれていた。アフリカンルーツを思わせる見た目に、ドレッドをきれいにまとめたお洒落なヘアスタイ

  • 鎌倉ハイキングでじん帯を損傷したら迷いが消え失せたかもしれない

    二週間以上も前なのだが、鎌倉へひとりハイキングに行ったときに足を怪我してしまった。旅に出たくて仕方がない気持ちが強すぎるのに、現在取り組んでいる小説の翻訳出版に向けた原稿で忙しく家を離れられない。パスポートをつかんで空港から飛行機に飛び乗らんばかりの勢い

  • 人と会い深まる気づきと広がる世界~ZINEフェス浅草(雨雲出版)

    昨日6月23日は、ZINEの大きなイベントZINEフェス浅草に参加した。雨雲出版としては4度目のイベント出店となる。あいにく、10日ほど前にハイキング中に足を怪我し、整形外科に行ったらじん帯を損傷していると言われ、安静にする必要があったためずっと自宅に引きこもっていた

  • 潜在意識の南アフリカ~ソウェト蜂起とサラフィナ!から始まるアフリカ旅

    潜在意識に南アフリカがあった。そう感じたのは、アフリカ人生を歩み始めてずいぶん経ってからのことだ。アフリカについてほとんど何も知らなかった自分が、たまたま大した関心もなく選択した大学のアフリカ研究ゼミ。そして南アフリカの作家ベッシー・ヘッドと出会い、それ

  • 遠い日の記憶を溜める廃線を歩く~碓氷峠廃線ウォーク

    鮮やかな緑のなかにひっそりと闇をたたえる古いトンネル。使われない線路が吸い込まれていく静かな風景。SNSで流れてきたその写真を偶然目にした瞬間、これだと思った。この場所に行きたい。空気と静けさに浸りたいと。それは信越本線新線の横川から軽井沢へ向かう線路上を歩

  • 雨雲出版、文学フリマ東京38へ。商業出版と小出版の混ざり合う狭間で

    遅ればせながら、先週5月19日(日)に開催された「文学フリマ東京38」へ雨雲出版として参加した記録と所感について。雨雲出版としては、昨年11月の「文学フリマ東京37」に次いで2回目の出店となった。前回のラインナップに加え、新刊のエッセイ本2種類を並べての参加で、出店

  • アフリカ差別発言に出くわしたときの対応について考えること

    学生時代にアフリカに関わり始めてからいままで、ずいぶん年月が経った。いつも感じていることだが、アフリカ関係以外の一般のひとと話していて、あからさまにアフリカに対する差別的な発言をされるのは日常茶飯事だ。アフリカ関係者ならきっと誰しも、そんな場面には数知れ

  • 新刊エッセイの本音『水面をすべるモコロのように:作家ベッシー・ヘッドと出会ってボツワナを旅したわたしは、ひとり出版社をはじめようと思った』雨雲出版

    雨雲出版の新刊エッセイ『水面(みなも)をすべるモコロのように:ベッシー・ヘッドと出会ってボツワナを旅したわたしはひとり出版社をはじめようと思った』昨年のボツワナ/ジンバブエ旅を一冊の本にまとめました。開発コンサル企業を去り、作家ベッシー・ヘッドのアーカイ

  • 【雨雲出版】5/19(日)「#文学フリマ東京38」こちらの本をお届けいたします

    雨雲出版として二回目の文学フリマ東京に出店します。アイテムは以下の4種類と無料配布の1種類の計5種類。文学フリマに行ったのも出店したのも去年(手術直前)が初めてでした。今は1800以上ものブースが出る巨大なイベントのようです。出店者様も個人やサークルの方はもちろ

  • 開発コンサル+出版レーベル+手術経験当事者だからできたこと

    昨年11月に手術を受けた。病院のベッドで思いついたのがこの本を書くことだった。より良く生きるために決めました: わたしたちの子宮と卵巣の治療ストーリー (雨雲出版)横山 仁美雨雲出版2024-03-25婦人科(現在では、女性科・女性診療科のような呼称に変えている病院も)の

  • いつも心の中で生きていた音色~親愛なるフジコ・ヘミング様

    文章にしてしまうと、そこで事実を認めて何かが定まってしまう気がする。何か書くと、別のものに置き換わってしまいそうだ。二日前に、とてもショッキングな知らせが目に入ってしまい、そこから心にぽっかり大きな穴があいたように放心状態だ。敬愛するピアニスト、ゲオルギ

  • 祖母のジャーナリング

    珍しく、今期は朝ドラを観て楽しんでいる。「虎に翼」は、日本史上初めて法曹界に飛び込んだ実在の女性のストーリーに基づくオリジナルの物語だそうで、連日話題になっているほど人気が高いようだ。このドラマの素晴らしいところは多くあるのだが、手帳好きのわたしとしては

  • ジャーナリングの効果とは?解き放つことと積み上げること

    このところずっと集中してエッセイ本を執筆していた。ボツワナで敬愛するベッシー・ヘッドのお墓参りをしてから一年になるが、ボツワナのセロウェでのアーカイブ調査と、出会った人々の話など、ボツワナとジンバブエ旅全般についてのエッセイ本だ。既刊の『雨風の村で手紙を

  • 38年が経ちました

    今年もこの日がきました。敬愛する南アフリカ/ボツワナの作家ベッシー・ヘッドの命日です。1986年4月17日ボツワナのセロウェにて48歳で亡くなりました。南アフリカで白人の母親と黒人の父親のあいだに生まれ、孤児のように育ち、アパルトヘイト時代に出国許可証を持ってボツ

  • Kindleにて出しました『より良く生きるために決めました:わたしたちの子宮と卵巣の治療ストーリー』

    昨年末、婦人科系の治療経験者(子宮筋腫、卵巣嚢腫等)のアンケートご回答と、わたし自身の治療・手術経験をお伝えしておりました通りKindleにまとめ、ようやく公開いたしました!より良く生きるために決めました: わたしたちの子宮と卵巣の治療ストーリー (雨雲出版)横山

  • 好きなだけ書いて作りたいと夢に見ていた時間~雨雲出版と今の仕事

    ずいぶんリアルな夢を見た。昨年まで7年ほど勤めていた開発コンサル会社の同僚に単発の仕事を頼まれる。ブラジルで2週間ばかり研修アテンドの仕事を手伝ってくれないか。スケジュールとカリキュラムはこれこれこうだ、云々。その仕事は実際に過去の様々な案件でやってきたも

  • 雨雲出版について

    ■雨雲出版をスタートしました~「雨雲」の由来2023年 雨雲出版 という出版レーベルをスタートいたしました。雨雲という名前は、わたしがライフワークとしている作家ベッシー・ヘッド(Bessie Head 1937-1986 南アフリカ/ボツワナ)が大切にした言葉から拝借しました。北部

  • [ベッシー・ヘッド] 出版するための翻訳作業は孤独だがようやく次の段階へ

    南アフリカ生まれでボツワナに亡命した作家ベッシー・ヘッドというひとを知ってから四半世紀以上。彼女の長編小説の一冊を日本語に翻訳して出版したいと具体的に考え始めたのは、それから少し後だったかもしれない。2004年には、ある翻訳スクールで文芸翻訳基礎コースを受け

  • 【雨雲出版】小出版と強くなるアナログツール~ZINEフェス、文学フリマ

    引っ越し荷物も片付かないままに、雨雲出版の二度目のイベント出店を終えた。一度目は昨年末の文学フリマ、今回はZINEフェス埼玉というZINEを売るひとたちが集まるイベントだ。ZINEフェス自体は複数個所で行われているそうだが、そのうち浦和で2月3日に行われた回に初参加し

  • 何度引っ越しても、いま暮らす場所が帰る場所だから

    現代人は一生のうちでどれくらい引っ越しをするのだろう。少ないひとはゼロかもしれない。多いひとは、数か月に一度、なんていうひともいる。もっとも多い「引っ越し」をする部類の人々は、伝統的には季節移動生活をしている遊牧民だろう。昨今では、そのような遊牧民の伝統

  • 心に寄り添う静かな病院図書室

    病院に図書館があるのをご存知だろうか。その多くは図書館とは呼べない小学校の図書室のような小さなものと思われるが、案外少なくない数の病院に入院患者や通院患者向けに本を集めた部屋があるのを、昨年初めて知った。昨年11月中旬に、手術のため一週間ほど入院した。都心

  • 毎日椅子に座り続ける~ライティンググループのすすめ

    大きな仕事を成し遂げるひとは偉大だ。例えば、800ページにもなるような大作を書き上げること。ボリューミーでかつ内容の素晴らしい本を書ける作家は、類い稀な才能に恵まれている。多くのひとはそう思うだろう。わたしもそう思っていた。きっと、とびぬけた才能を持ち合わせ

  • 今の生活を楽しむために揃えるもの

    昔からインテリアは好きで、いつも洗練された雑誌やインスタ、ブログなどを眺めてはワクワクしている。ひとり暮らしをはじめたのは大学のころ。小さなアパートだったし経済的な余裕もないので、憧れるような家具を買うことはできなかったが、小物だけは好きなものを集めてい

  • 辞書を引く楽しみ

    子どものころ、父は使い込んだ自分の辞書をよく自慢げに見せてくれた。小さな英和辞書だったが、ページは開いてすっかり分厚く柔らかくなり、小口部分には手垢がくっきりと黒い帯のようになっている。父は仕事で英語を使っていたので、日ごろからよく勉強をしていた。小学校

  • 辰年が来たということは

    昨年末から、いつもの喫茶店や雑貨店などでちらほら見かけるようになった。2024年の干支、辰のモチーフを。そして、はっと気づいた。そうわたしは辰年生まれなのだ。つまり、年末にはいよいよ作家ベッシー・ヘッドが亡くなった年齢に追いつくということだ。(作家ベッシー・

  • 生きている限り心に寄り添う本と出会って、ジンバブエへ行った『ゼンゼレへの手紙』

    心の奥深くにいつもひっそりと生きている本がある。何度でも読み返し、そっとカバンに忍ばせ、ふとした瞬間にその本の言葉を思い出す。長い年月のあいだ、ずっと一緒に生きているような本。わたしにとってその一冊とは間違いなくJ.ノジポ・マライレ氏著の『ゼンゼレへの手紙

  • 活用する機会がないことを願いながら、非常時に備える

    子どものころ、JALの訓練所を見学させてもらったことがある。パイロットが訓練するフライトシミュレーターでコクピットに座ったのだ。また、機体と機内を再現してある訓練施設では、サービスだけでなく緊急時の対応や緊急脱出の訓練ができるようになっている。脱出用のスライ

  • 雨雲出版と新しい本のこと

    手術からもう少しでひと月を迎える。日常生活ではほとんど支障がないが、体が戻るにはあと数ヶ月かかりそう。アイディアだけが先走って、マインドも体もついてこない日々が続いているので、すべてがスローペースで、まぁ申し訳ない気持ちもありつつゆっくり過ごすことにして

  • 「雨雲出版」スタートと文学フリマ東京37出店、オンラインストアでご注文いただけます

    無事に退院して一週間以上経ちまして、体力は少しずつ回復に向かっているところでございます。遅ればせながら、11月11日(土)は「雨雲出版」としての初のイベント文学フリマ東京37でございました。まだレポ書いておりませんでした。急いで本を2冊とフリーでお渡しするサンプ

  • 【ご支援のお願い】南アフリカ/ボツワナの作家ベッシー・ヘッドの貴重なオーディオ資料のデジタル化プロジェクト

    文学フリマに「雨雲出版」として初出店いたしました。お買い上げくださった皆さま、温かくご支援くださった皆さま、心より感謝申し上げます。また、翌日に高円寺Punditにて開催されました「軽出版」のイベントにもご参加くださった皆さま、ありがとうございます。(こちらの

  • 「雨雲出版」について寄稿した原稿が掲載されました

    編集者・文筆家の 中俣暁生 様が編集・発行されている「マガジン航」に寄稿させていただきました。自己紹介的な内容で、「なぜ出版するのか」について思うことを書かせていただきました。単に本が好きでベッシー・ヘッドをライフワークとしながら、国際協力の世界で開発コン

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