「頑張っているのに成績が上がらない」「テスト勉強をしているのに、結果が安定しない」――子どもが中学生になると、こうした相談が一気に増えてきます。
その大きな原因の1つが、“メタ認知力”(=自分の学習を客観的に見る力)の差です。
今回は、中学生にこそ必要なメタ認知力とは何か、そして家庭で育てる方法をまとめました。
メタ認知力とは何か?
一言でいえば、「自分が何を理解していて、何が分かっていないかを自分で判断する力」です。
勉強は“量”だけでは伸びません。同じ2時間の学習でも、分からないポイントを把握し、改善しながら進められる子は、必ず成績が伸びていきます。これは中学生になるほど顕著です。
中学生でメタ認知力が重要になる3つの理由
① 科目が増え、勉強量が一気に増えるから
小学生の頃と違い、英数国理社のバランス管理が必要になります。「何を・どの順番で・どれだけやるか」を自分で判断しないと、ただ時間をかけているのに成果が出ない状態に。
メタ認知力が弱いと、“できる科目ばかりやる”“苦手を放置する”という偏りが発生します。
② テストの問題が「暗記→思考」型へ変わるから
中学生では、暗記だけで解ける問題より、“理解して使えるか”が問われる問題が増えます。
メタ認知力がない子は「どこでつまずいたのか」「どんな考え方が必要だったのか」が分からず復習が浅くなります。
③ 思春期で“自意識”が強まり、自己評価が極端になりやすいから
中学生は「自分はできる/できない」という判断が感情に強く影響します。そのため、できないとすぐ落ち込む、頑張ってる自分に満足してしまう、ミスを“性格のせい”にするといった偏りが起きがちです。
メタ認知力は、これを整える“心の整理力”にもなります。
家庭でできる!中学生のメタ認知力を伸ばす5つの習慣
① テストの振り返りを「結果」ではなく「理由」で見る習慣をつける
「何点だった?」よりも、「どこで時間が足りなくなった?」「間違いの原因は?ミスだった?それともわからなかった?」「どこまでわかって、どこからわからなかった?」など“質”の振り返りを促します。
ここができるかどうかで、成績の伸びは大きく異なります。
② 1日の勉強前に“今日の到達点”を決める習慣をつける
中学生は「勉強してる」感に逃げがち。そこで役立つのが、事前の目標設定です。
例:
英語:教科書2ページの音読+単語20個
数学:連立方程式の基礎問題を10問
“可視化できる目標”にすると、学習効率が跳ね上がります。
③ ミスを“性格”ではなく“行動”で分析する
中学生は「自分はバカだから…」と自己否定しがち。そこで親が支えるべきは、感情化・性格のせいにするのを避けさせること。
例:
×「どうして集中できないの?」
○「集中が切れたのはどのタイミングだった?」
×「ケアレスミス多いね」
○「ミスは計算?読み落とし?どちらが多いと思う?」
ミスの“種類”を見せると改善行動が具体化します。
④ 勉強の「優先順位」を一緒に作る(週1でOK)
中学生が苦手なのは、科目ごとのバランス管理です。
週に1度、5分でいいので「今週は数学→英語→理科の順だね」と優先順位を一緒に決めると、学習が一気に整理されます。
⑤ スマホ・タブレットの使い方を“自分で管理”させる
スマホ管理は、実はメタ認知力のトレーニングに最適。
例:
勉強中は手の届かない場所へ
SNSは1日◯分
ゲームは宿題後、など
ただし 「親が管理する」より「子が自分で決める」方が効果大。自分で決めたルールは守りやすく、反発も減ります。

メタ認知力が高い中学生の共通点
- 間違えたときに“原因”を考えられる
- 自分に必要な勉強を選べる
- テスト直前でも焦らない
- 部活と勉強の両立が上手
- 伸び悩んでも改善ポイントを自分で探せる
つまり、メタ認知力は「勉強の質」と「自信の安定」を支える土台です。
まとめ
中学生になると、成績は“勉強量”より“勉強のやり方”で差がつきます。その鍵がメタ認知力。
今日からできるのは、
- 結果ではなく理由を見る
- 目標を具体化する
- ミスを感情化しない
- 優先順位を決める
- スマホ管理を自分でさせる
どれも家庭で簡単に取り入れられる方法ばかりです。
メタ認知力が育つと、勉強への自信が回復するだけでなく、高校受験・大学受験まで伸び続ける“学力の土台”ができます。
家庭学習・教育のコンサルティングを実施しております。お子様に合った教材や学習法のご提案,進路設計・志望校・習い事選び,声掛け・接し方等,家庭教育に関するアドバイスを行います。目標設定→計画立案・実行→改善→振り返りという学習PDCAサイクルをお子様自身で回せるよう,学習サポ―トも行っております。