EXILEは2001年に「Your eyes only 〜曖昧なぼくの輪郭〜」でデビューした男性ダンス&ボーカルグループ。デビュー間もなくブレイクを果たし、以降メンバーの入れ替えを経ながらも絶大な人気を長期間にわたり持続させた。
特にフル配信ダウンロード売上においては8曲のミリオンセラーを含む累計2,065万ダウンロードを記録しているほか、着うた売上においても累計1,850万ダウンロードを記録*1しており、これらはすべて歴代最多記録である。本記事ではこうしたデジタル指標を参照しながら、EXILEのヒット史を振り返る。当ブログ独自の計算式により作成した、EXILEのデジタル人気楽曲TOP50は以下のとおりである。

(ランキング作成方法および歴代デジタルヒット曲ランキングは以下記事参照↓)
第一章(2001年~2006年)
第一章はボーカル2人(ATSUSHI、SHUN)、パフォーマー4人(HIRO、MATSU、USA、MAKIDAI)の6人体制。このうち断続的ながらも20年以上EXILEとして活動を継続しているのはATSUSHIのみである。
第一章の期間に発表された楽曲に絞ってリリース順に並べたデジタル人気データは以下のとおり。

第一章の時期(2001年~2006年)は、音楽を聴く方法の主流がCD購入からダウンロード購入に徐々に入れ替わっていった時期であり、ダウンロード市場の普及が進んだ後期になるにつれて、ダウンロード売上で目立った成績を残す曲が増えていくことになる。本記事はまだ認知が進んでいないダウンロード売上を強調していく。
第一章最大のヒット曲は、2005年12月にリリースした「ただ・・・逢いたくて」。au『LISMO』CMソングに起用された珠玉のバラードとして普及し、フル配信75万ダウンロード、着うた100万ダウンロード、ストリーミング5,000万再生を記録した。なお本曲は第二章で再録されたバージョンもフル配信10万ダウンロードを記録している。
EXILE / ただ・・・逢いたくて -Short version-
なおこの曲に限らず、YouTubeに上がっている第一章の楽曲のMVは第二章で撮り直したバージョンとなっていることが多い。この曲も、TVなどで紹介されるときは必ず第二章のMVと音源が流れる。第一章のMVは本人非出演だがドラマ仕立てになっており、MVの監督は映画『NANA』も手がけた大谷健太郎。第一章の音源とともにこのMVも楽しめれば良いのだが、残念ながら全くスポットを浴びることがなくなってしまっている。
次いで外せないヒット曲としては、2003年11月にリリースした「Choo Choo TRAIN」が挙げられる。本曲は、リーダーのHIROがかつて在籍していたダンス&ボーカルグループZOOのミリオンヒット曲のカバーで、フル配信25万ダウンロード、着うた50万ダウンロードを記録するヒットを飛ばした。なお本曲は第二章で再録されたバージョンもフル配信10万ダウンロードを記録している。
他にフル配信25万ダウンロードを記録した楽曲には、シングル「運命のヒト」や、アルバム『EXILE ENTERTAINMENT』に収録された「M&A」がある。
他にフル配信10万ダウンロードを記録した楽曲には、シングル「song for you」や「We Will 〜あの場所で〜」(第二章で再録されたバージョン)等がある。
こうした記録のとおり、CD売上が低い曲や、両A面シングルの2曲目であっても、デジタル指標では好調なダウンロード売上を記録しているケースがいくつか見受けられる。CD売上だけで楽曲人気を測ることは難しいことが良く分かる。
また、この時期は他アーティストとのコラボレーションも積極的に行い、確かな売上実績を残している。2005年にはGLAYとのコラボが実現し、GLAY×EXILE名義で出したシングル「SCREAM」がフル配信10万ダウンロード、着うた75万ダウンロードを記録。CD売上においても、サウンドスキャン年間シングルチャートで2005年の7位にランクインする実績を残した。
2006年には倖田來未とのコラボも実現し、EXILE & 倖田來未名義で出したシングル「WON'T BE LONG」がフル配信25万ダウンロード、着うた100万ダウンロードを記録した。
倖田來未とのコラボは第一章と第二章の過渡期の狭間に発売されたため、ボーカルはATSUSHIのみの参加となっている。2006年3月に発売した4thオリジナルアルバム『ASIA』を以て、SHUNが方向性の違いを理由に脱退し、第一章は幕を閉じた。
第二章(2006年~2008年)
第二章は脱退したSHUNに代わる新ボーカルTAKAHIROとパフォーマーAKIRAが加入した7人体制。先に結論を言ってしまえばこの時期の人気はとにかく絶大であり、最も多くダウンロードミリオンを輩出した。
第二章の期間に発表された楽曲に絞ってリリース順に並べたデジタル人気データは以下のとおり。

まず第二章始動第一弾シングルとして2006年12月に発売された「Everything」はフル配信25万ダウンロード、着うた50万ダウンロードを記録する上々の滑り出し。そして2007年になるとヒット曲を大連発することになる。
まず1月に発売された「Lovers Again」は「ただ・・・逢いたくて」に続くau『LISMO』CMソングに起用されたバラードナンバーとして大ヒットし、フル配信125万ダウンロード、着うた200万ダウンロード、ストリーミング1.0億再生、MV3,000万再生を記録。松尾潔とJin Nakamuraが手掛けた美しいメロディーとグルーヴィーなミドルテンポが支持された。
さらに、「Lovers Again」から1か月で早くも発売された次のシングル「道」もフル配信100万ダウンロード、着うた100万ダウンロード、ストリーミング5,000万再生を記録し大ヒット。卒業シーズンの定番バラードとして定着し、ダウンロードが売れに売れ、「Lovers Again」に劣らない人気を獲得するに至っている。
間髪入れず5月には次のシングル「SUMMER TIME LOVE」を発売し、フル配信25万ダウンロード、着うた50万ダウンロードを記録。本曲を表題曲に据えたCDシングルのc/wに収録された「響 ~HIBIKI~」もフル配信25万ダウンロードを記録した。
9月には早くも2007年4枚目のCDシングル『時の描片 〜トキノカケラ〜/24karats -type EX-』を発売。1曲目の「時の描片 〜トキノカケラ〜」は、最高視聴率14%を記録したドラマ『山おんな壁おんな』の主題歌に起用され、フル配信50万ダウンロード、着うた50万ダウンロードを記録した。本曲はポジティブな歌詞に乗せて爽やかなファルセットが響くミディアムナンバーになっている。
11月には2007年5枚目のシングルとなる「I Believe」を発売。本曲はTAKAHIROがシングル表題曲では初めて歌詞を手掛けたことでも話題となった、キャッチーなウィンターラブソング。『music.jp』CMソングなどのタイアップがつき、フル配信75万ダウンロード、着うた100万ダウンロードを記録した。
本曲を表題曲に据えたCDシングルのc/wに収録された「君がいるから」もフル配信25万ダウンロードを記録した。
2007年のダウンロードにおけるヒット曲の大連発は、12月に発売したアルバム『EXILE LOVE』の売上の爆発につながり、同作はBillboard JAPAN Top Albums Salesでは2008年の年間1位となった。また、当時の大人気バラエティ番組『めちゃ2イケてるッ!』内の企画でナインティナインの岡村隆史とEXILEがコラボしたユニット「オカザイル」によるプロモーションも人気を強力に後押しした。
セールス的に大成功に終わった2007年の流れを受け、EXILEは2008年を『EXILE PERFECT YEAR 2008』と銘打ち一大プロジェクトを展開。その中で「ベストアルバムを3枚リリース」することを企画の一つにした。
第一弾は『EXILE CATCHY BEST』で、その名の通りキャッチーなポップス路線の曲を集めたベストアルバム。先行シングルとしてリリースした両A面CDシングル『Pure/You're my sunshine』の1曲目「Pure」は、作詞したATSUSHIの素直な感受性が表れた爽やかなナンバーで、au『LISMO』CMソングに起用されたこともあり、フル配信60万ダウンロード、着うた75万ダウンロードを記録する人気となった。
2曲目の「You're my sunshine」もフル配信10万ダウンロードを記録した。
『EXILE CATCHY BEST』で初めてCD音源化された曲のうち、特に大人気となったのが「銀河鉄道999 feat. VERBAL (m-flo)」。本曲はゴダイゴが1979年に発売した「銀河鉄道999」のカバーであり、EXILEらしいダンスチューンに再解釈した内容となっている。その新たな魅力はキリンビール『麒麟 ZERO』のCMソング等に使用されたこともあって広く支持された。各指標の累計はフル配信100万ダウンロード、着うた100万ダウンロードを記録した。
第二弾は『EXILE ENTERTAINMENT BEST』で、新曲、カバー、第一章のアルバム曲の再録音源などを織り交ぜた構成であった。収録曲の中では、新曲「SUPER SHINE」がフル配信10万ダウンロード、サザンオールスターズの名曲をカバーした「真夏の果実」がフル配信25万ダウンロードを記録した。
第三弾は『EXILE BALLAD BEST』で、その名の通り数多くの大ヒットバラードナンバーを収録したベストアルバム。「ただ・・・逢いたくて」「Lovers Again」「道」が収録されているだけでも非常に強力なのだが、ベストアルバムの先行シングルとして発売された『The Birthday~Ti Amo~』の表題曲「Ti Amo」がダメ押しとなる特大ヒットを記録。自身最多記録にして歴代で9曲しか達成していないフル配信200万ダウンロード超えを達成した。他指標でも着うた100万ダウンロード、ストリーミング5,000万再生を記録している。この曲が2008年の日本レコード大賞を受賞したことは文句なしであった*2。
本曲は「Lovers Again」に続いて松尾潔とJin Nakamuraが手掛けており、女性目線の報われない恋を描いた歌詞の切なさや格調高く歌い上げるATSUSHIとTAKAHIROのボーカルが支持された。
アルバム発売1週前にはWham!の大ヒット曲を日本語でカバーした「LAST CHRISTMAS」を先行シングルとして発売し、フル配信25万ダウンロード、着うた50万ダウンロードを記録した。
この勢いで12月に発売した『EXILE BALLAD BEST』は当然のようにミリオンセラーを記録する大ヒットとなり、Billboard JAPAN Top Albums Salesでは2009年の年間1位を獲得した。年間1位は前年の『EXILE LOVE』に続き2年連続となる。本作には新曲「僕へ」も収録しており、こちらもフル配信25万ダウンロードを記録した。
こうして、これ以上ない大成功と思われた2007年に劣らないどころか超えるほどの大成功のうちに2008年のPERFECT YEARは締めくくられた。
第三章(2009年~2013年)
PERFECT YEARの翌年、EXILEは思い切った策にでる。HIROプロデュースのもと、同じ事務所所属のダンス&ボーカルグループとして活動していた(二代目)J Soul Brothersを全員EXILEのメンバーに加入させたのである。(二代目)J Soul Brothersは2007年に始動し、2009年2月25日にアルバム『J Soul Brothers』でデビューしたが、そのわずか4日後の3月1日に加入が発表された。アルバムの好調な売れ行きを確認したうえで加入がプラスになるという判断がされたということかもしれない。
追加されたメンバーはボーカル&パフォーマー2人(NESMITH、SHOKICHI)とパフォーマー5人(KENCHI、KEIJI、TETSUYA、NAOTO、NAOKI)の合計7名となり、既存の7名からメンバーが14名に倍増することとなった。そんな中でも絶大な人気は持続することとなり、第三章でも多くのダウンロードミリオンが輩出された。大人気を維持したまま体制の進化を遂げたことは特筆すべき点である。
第三章の期間に発表された楽曲に絞ってリリース順に並べたデジタル人気データは以下のとおり。

2009年~2010年
第三章始動第一弾シングルとしてリリースしたシングル『THE MONSTER~Someday~』の表題曲「Someday」は、作詞したATSUSHIによる明るい未来への希望や願いを歌った爽やかなポップチューンで、TOYOTA『WISH』CMソングなどのタイアップが付いたこともあって広く普及し、フル配信50万ダウンロード、着うた75万ダウンロードを記録した。この曲で2年連続となる2009年の日本レコード大賞を受賞したことも文句なしであった*3。
なお、本作のc/wにおいても、「愛すべき未来へ」がフル配信25万ダウンロード、「THE NEXT DOOR」がフル配信10万ダウンロードを記録した。
第三章第二弾シングルとして発売されたのは『THE HURRICANE~FIREWORKS~』。表題曲「FIREWORKS」はフル配信25万ダウンロード、着うた50万ダウンロードを記録している。
このシングルで面白いのは、なんとc/wである「優しい光」が表題曲を上回るフル配信50万ダウンロード、着うた75万ダウンロードを記録していることである。本曲はATSUSHIが実体験を基に作詞しており、別れた女性との思い出や感謝の気持ちを綴ったバラードナンバーである。
第三章第三弾シングルとして発売されたのは、『THE GENERATION~ふたつの唇~』。表題曲「ふたつの唇」は最高視聴率18%を記録したドラマ『東京DOGS』主題歌に起用されたこともあり、これが大ヒット。配信開始は2009年10月1日だが、10月のうちに25万ダウンロード、翌11月には75万ダウンロード、そして12月にミリオン認定を受領した。
配信から2ヶ月でのフル配信ダウンロードミリオン認定は歴代4位となるスピード記録で、これは最終的にダブルミリオンとなった「Ti Amo」をも上回る自身最速記録となる。この曲より速くミリオン認定を受けた作品はGReeeeN「キセキ」「愛唄」、米津玄師「Lemon」の3曲しかなく、歴史的な初動楽曲人気であった。累計ではフル配信125万ダウンロード、着うた200万ダウンロード、ストリーミング5,000万再生を記録した。
当時は現代のようにダウンロード売上を集計対象とするヒットチャートが存在していなかったが、もし存在していれば「ふたつの唇」は年間1位になっていてもおかしくなかったと当ブログでは推定している。
本曲では「Lovers Again」「Ti Amo」で絶大な人気実績を示した松尾潔とJin Nakamuraが手掛けており、まさに当時最強クラスの人気タッグによって作られた王道ウィンターバラードとしてみたび顕著な人気が記録された。
12月には、2009年に発売された多くのヒット曲を収録したオリジナルアルバム『愛すべき未来へ』を発売し、Billboard JAPAN Top Albums Salesでは2010年の年間1位を獲得。これで同チャート3年連続の年間1位となった。アルバム曲の中では、「Heavenly White」がフル配信25万ダウンロード、「If ~I know~」「Angel」がフル配信10万ダウンロードを記録した。
翌2010年もEXILEの大活躍は継続したが、奇策も展開された。6月に発売されたCD『FANTASY』はダブル・マキシ・シングルと銘打たれ、新曲を8曲収録したシングルという既存のシングルの定義を揺るがす発想の商品であった。1曲目に収録された「VICTORY」がリード曲として扱われた。この前例のない商品に対して各音楽チャートの判断は異なり、オリコンは「シングルは新曲4曲まで」という定義を厳格に運用してアルバムチャートにランクインさせた一方、Billboard JAPANではアーティストの意向を汲んでシングル扱いとした。その結果「VICTORY」はBillboard JAPAN Hot 100で2週連続1位を獲得*4し、年間でも2010年の7位にランクインした。
各指標の累計はフル配信25万ダウンロード、着うた50万ダウンロードを記録している。
この他、『FANTASY』の2曲目「24karats STAY GOLD」もフル配信10万ダウンロードを記録した。
2010年下半期には新たな大ヒット曲が2曲誕生した。1曲目は9月にリリースした「もっと強く」。本曲は7分以上にも及ぶ入魂のバラードナンバーで、2010年公開の邦画実写映画では第1位となる興行収入80億円を記録したヒット映画『THE LAST MESSAGE 海猿』主題歌に起用されたこともあって大ヒットし、フル配信100万ダウンロード、着うた100万ダウンロード、ストリーミング5,000万再生、MV3,000万再生を記録した。
EXILE / もっと強く (full ver. / オフィシャル動画)
続いて10月には「I Wish For You」をシングルリリース。本曲は『2010年バレーボール女子世界選手権』テーマソングに起用された。同選手権で日本は3位となる活躍となり、3位決定戦の視聴率は20%となるなど世間の注目度も高かったことから、爽やかさと力強さが同居した応援歌である本曲の普及にもつながった。各指標の累計はフル配信100万ダウンロード、着うた50万ダウンロードを記録。この曲で3年連続となる2010年の日本レコード大賞を受賞したことも文句なしであった*5。
EXILE / I Wish For You (full ver. / オフィシャル動画)
2011年~2013年
2011年以降になると、音楽業界の様相も激変し、ついにCDシングル売上と楽曲人気との間の相関性が消滅した。そんな中でもEXILEは引き続きダウンロード売上で好調な成績を上げ続けた。
2月には、3月発売のオリジナルアルバム『願いの塔』の先行シングル「Each Other's Way~旅の途中~」をリリースし、フル配信25万ダウンロードを記録した。
9月には、東日本大震災の復興支援を目的としたチャリティーソング「Rising Sun」を発売。日本を元気にするという目的のもと、多くの場面で歌われたこともあり、楽曲は時間をかけて普及していき、フル配信100万ダウンロード、着うた50万ダウンロード、ストリーミング5,000万再生を記録した。なお3年連続で受賞していた日本レコード大賞は、チャリティーソングという性質もあり、辞退することを決断。ただ、普通にノミネートされていれば4連覇していてもおかしくはない大ヒットであった*6。
EXILE / Rising Sun -short version-
11月には38thシングル「あなたへ」をリリースし、フル配信50万ダウンロードを記録した。本曲は過去の回想と未来への希望を織り交ぜた心温まるウィンターラブバラードで、FUJITSU『ARROWS Kiss』のCMイメージソングにも起用された。
翌2012年1月1日には、オリジナルアルバム『EXILE JAPAN』をリリース。アルバム収録曲の中では「NEVER LOSE」がフル配信10万ダウンロードを記録した。
2012年に発売されたシングルからは、「ALL NIGHT LONG」がフル配信10万ダウンロードを記録した。
2013年には、4月にシングル「EXILE PRIDE 〜こんな世界を愛するため〜」をリリース。累計はフル配信25万ダウンロードを記録した。本曲は2013年の日本レコード大賞を受賞したが、残念ながら過去の受賞曲「Ti Amo」「Someday」「I Wish For You」と比べ、データ上明確に楽曲人気が劣っていた本曲の大賞受賞は視聴者の納得を満足に獲得できるものではなかった。*7
続くシングル「Flower Song」「No Limit」はフル配信10万ダウンロードを記録した。2013年末にはEXILEのリーダーHIROがパフォーマーを引退し、EXILEは再び大きな変化を迎えることとなった。
第四章(2014年~)
HIRO引退後の2014年4月、EXILE TRIBEから三代目J Soul Brothersの岩田剛典、GENERATIONSの白濱亜嵐と関口メンディー、さらに山本世界、佐藤大樹の5名がパフォーマーとしてEXILEに加入した(先述3名は既存グループと兼務)。なお関口メンディーは2024年、岩田剛典は2025年までの活動であった。この他、2015年末には第一章からのメンバーであるMATSU、USA、MAKIDAIが、2022年からは第三章からのメンバーであるKENJIがパフォーマーを引退する動きもあった。
第四章の期間に発表された楽曲のデジタル人気データは以下のとおり。

EXILE名義の該当曲は「Ki・mi・ni・mu・chu」の1曲だけであるが、この曲はYouTubeにおいて自身最多記録となるMV3,000万回再生を記録している。サントリー『ザ・モルツ』CMソングに起用され、キャッチーなサビが受けたことでフル配信25万ダウンロードを突破するヒットとなった。
ダウンロード売上認定曲が少なくなっている要因は、活動ペースが緩やかになったこともあるが、外部環境が変化していることも大きく、音楽を聴く手段がダウンロードからYouTubeやSpotifyなどのストリーミングサービスに移行していることが挙げられる。今後のヒット曲はダウンロード売上ではなくMV再生回数やストリーミング再生回数で顕在化することになるだろう。
EXILE TRIBE・他グループの売上
また、この時期になると、既存のグループ枠に囚われない活動形態も増え始めた。EXILEに関連するグループ全体で活動するEXILE TRIBEはその最たる例である。EXILE TRIBE名義ではこれまでにシングル「24karats TRIBE OF GOLD」がフル配信25万ダウンロード、アルバム『EXILE TRIBE REVOLUTION』の収録曲「24WORLD」がフル配信10万ダウンロードを記録している。
さらに、EXILE TRIBEの他グループもこの時期それぞれ活躍した。以下に主なグループの売上をまとめた。
以下個別記事にまとめている。
- GENERATIONS
2012年にデビューした男性ダンス&ボーカルグループ。以下の4曲がフル配信10万ダウンロードを記録している。

まとめ
以上まで見てきたとおり、EXILEはデビューから約20年に渡りヒット曲を大連発するとともに、規模の拡大による一大勢力を築き、日本を代表する男性ダンス&ボーカルグループの地位を確立することに成功していた。この活躍が記録・記憶ともに後世まで残っていくことは間違いない。
あまりにもヒット曲が多すぎるうえに、ベストアルバムも多く発売されているので、初心者が何をまず手に取れば良いのか分かりにくい状況ではあるが、ここで紹介したヒット曲を手元に所有したい場合は、入り口として2012年発売の『EXILE BEST HITS -LOVE SIDE / SOUL SIDE-』をおすすめする。フル配信ダウンロードミリオンを記録した8曲が全て収録されているベストアルバムはこれだけである。
EXILE BEST HITS -LOVE SIDE / SOUL SIDE- (初回生産限定) (2枚組ALBUM+3枚組DVD)
- アーティスト:EXILE
- 出版社/メーカー: rhythm zone
- 発売日: 2012/12/05
- メディア: CD
この記事で紹介したデータのうちストリーミング再生回数やダウンロード売上はBillboard JAPANの公式サイトや日本レコード協会の公式サイトから検索することができる。新たな発見の宝庫なので、時間があれば好きな曲やアーティストのデータを検索してみることをお勧めする。
【参考】EXILEの人気楽曲ランキング(バージョン違い合算版)
本記事で示したデジタル人気楽曲ランキングには、同一楽曲が複数バージョンでランクインしているケースもあるが、当該売上・再生回数を合算して取り扱った場合の人気楽曲TOP50も、最後に参考として掲載する。

(51位以下はプレイリスト参照↓)
*2:対抗馬となるノミネート作品には、さらに上をいくフル配信300万ダウンロードを記録した青山テルマ feat. SoulJa「そばにいるね」がおり、この曲と比べてしまうとさすがに相手が悪いが、絶対値で見れば受賞は何らおかしくない特大ヒットである。
*3:ただし後述のとおり同年暮れに発売された「ふたつの唇」は「Someday」を上回るフル配信100万ダウンロードを記録しており、発売時期の差を考えれば「ふたつの唇」の方が圧倒的に勢いがあることは自明であった。また、対抗馬となるノミネート作品には後に配信ミリオンを記録する坂本冬美「また君に恋してる」といきものがかり「YELL」がいた。ノミネート作品が発表された2009年11月時点では「Someday」「ふたつの唇」「YELL」は25万ダウンロードで並んでおり、「また君に恋してる」は人気爆発前だったが、結果論ではいきものがかりや坂本冬美の方がよりヒット規模が大きかった。
*4:この間オリコンの1位は木村カエラ「Ring a Ding Dong」、TOKIO「-遥か-」が獲得していた。TOKIOに関しては、Sound Horizonとの1位争いで劣勢となる中、緊急販促商法を実施しての1位だったため物議を醸しており、結果的にはビルボードの方が平和的なチャートになっていた。
*5:ただし、EXILE自身、この曲より「もっと強く」の方が人気が高いのではないかと思わせるデータが複数あり、MV再生回数は「もっと強く」の方が高いほか、フル配信ダウンロードミリオン到達所要時間でも「もっと強く」が2年7ヶ月なのに対し「I Wish For You」は4年10ヶ月を要している。また、対抗馬となるノミネート作品のうちフル配信ダウンロードミリオンを記録した曲では、いきものがかり「ありがとう」のミリオン到達所要日数は2年7ヶ月、AKB48「Beginner」は同3年3ヶ月。これらの楽曲と比較してしまうと相手が悪くなる。
*6:ちなみにこの年のノミネート作品には、同じフル配信ダウンロードミリオンを記録したJUJU「この夜を止めてよ」とAKB48「フライングゲット」がおり、EXILEが参戦していたとしてもAKB48の大賞には何の文句もない結果であった。
*7:この結果は日本レコード大賞の権威を失墜させるには十分であった。本作ではCD売上を伸ばすべく奇策が展開され、ライブチケットにCDを付属させたり、廉価のMUSIC CARDを大量購入させたりする施策等により売上を伸ばした。これは楽曲人気と全く関係のないCD売上記録であるほか、当時のオリコンの集計ルールにのみ通用していた施策であり、サウンドスキャンでは売上としてカウントされなかった。日本レコード大賞は審査基準の一つに『大衆の強い支持』を掲げているが、すでにオリコンが集計するCD売上と楽曲の『大衆の強い支持』の間に相関性はなくなっており、ダウンロード売上が当時の楽曲人気指標の主流であった。そんな中、「EXILE PRIDE 〜こんな世界を愛するため〜」は2013年末時点ではフル配信10万ダウンロードにすら到達していなかった。2014年7月に10万、2015年2月に25万ダウンロードに達した比較的遅咲きのヒット曲であり、選考当時はまだ楽曲がヒットしたといえる証拠は何もなかった。一方で対抗馬となるノミネート作品には、2013年11月時点で10万ダウンロード、最終的にフル配信100万ダウンロードを記録したAKB48「恋するフォーチュンクッキー」や、2013年11月時点でフル配信35万ダウンロード、最終的にフル配信60万ダウンロードを記録したきゃりーぱみゅぱみゅ「にんじゃりばんばん」がいた。EXILEの大賞受賞の背景としては、リーダーHIROが2013年末を以て勇退するため、花道として大賞を用意したと言われているが、当然これは受賞要件の『芸術性、独創性、企画性』とも全く関係が無く、日本レコード大賞が自らの権威を濫用したとも言える結果であり、決して許容されない。