書くことがある限りは続けようと思っているアニメ「違国日記」各話感想
とうとう4話になりました。
アニメ『違国日記』第4話は、話の進め方がこれまでとはかなり違っていて、そこを中心にレビューしていきたいと思います。
- 今回はかなり話を巻いています
- エピソードシャッフルと圧縮
- 考察しがいのあるキャラ「実里」
- えみり母の”いそう”感
- 朝の両親のエピソードは意図的に削られている気がする
- 続く|ぜひ原作も手に取って
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今回はかなり話を巻いています
1話から3話までは原作2~3話をアニメ1話分にまとめていたので、4話もきっと原作の9、10話まで話を進めてちょうど2巻まで終わらせるのだろうと思っていたのだけど、
アニメ視聴後原作を読み返したら、かなりエピソードを取捨選択し、シャッフルしていて、9話から13話、計5話分の情報を詰め込んでいました。
倍の話数ですね。
アニメを見ているときは全然感じなかったので、うまくつないでいるとも思いましたが、原作を読み返すと、だいぶ情報をそぎ落としているのが見えました。
エピソードシャッフルと圧縮
アニメ4話のおおよその話の流れは
槙生同窓会→笠町君来訪→朝高校入学式→「もういないじゃん」→「なんでお母さんのこと嫌いなの?」→えみり襲来→槙生と朝の話し合い
なんだけど、原作では
笠町君来訪→「なんでお母さんのこと嫌いなの?」(9話)→槙生同窓会(10話)→
朝高校入学式→「もういないじゃん」(11話)→えみり襲来(12話)→槙生と朝の話し合い(13話)
で話が進んでいく。
このエピソード群をアニメ化するにあたっての核は
槙生の「もういないじゃん」と朝の「なんでお母さんのこと嫌いなの?」の順番をひっくり返して繋げたところなのかなと思います。
順番を変えてた上で繋いだことで、かなりニュアンスが変わったと感じました。
もともと原作での、槙生の「もういないじゃん」は、一度言いよどんだうえで、朝に促される形で発言しているので、アニメほど毒がない。
アニメはこのセリフに毒を持たせることで、次に朝が母についての疑問を投げかけることにつなげたんだなと。
原作では、不快感をあらわにする槙生の振りとして、娘に見せる顔と自分に見せる顔が違う姉に不快感を表す槙生の絵があるので、
槙生の感情としてはつながる代わりに、朝がこの質問を投げかけることに唐突感があったので、そこを抑えるための改変だったのかな。
個人的には流れはきれいになりましたが、感情の爆発、という点では原作のほうが好きかも。
原作の朝は、取り留めなく唐突にこういうことを聞きそうなキャラクター性がアニメよりも強く出ているというのもあります。
考察しがいのあるキャラ「実里」
決して好きとは言えないけれども、彼女について、思いをはせればはせるほど
味わい深いキャラだと感じるのが朝の母、高代実里。
大原さやかさんが2面性のあるキャラクターを見事に演じられていますが、
まさにその二面性が彼女の魅力で、今回その一端が垣間見えました。
槙生には小説家になろうとする彼女をあざけり
しかし、
そんな妹のことを、娘の朝には親しげに”ちゃん”付けで、しかも
「ほとんど会ったコトなかったけど、そんな感じがしなかった」くらい妹の話をしていた。
多分なんですけど、実里にとって槙生は、認めたくない、そうありたかった自分。
なんじゃないかなと感じました。アニメで声がついて余計そういう印象が強まった気がします。
「彼女のようになれたらどれだけ良かっただろう。でも、自分の気質では到底そうはなれない」
そんな相手っていません?
憧れ、しかし届かない。
だからこそ、あざけり、見下し、ディスることで、「彼女はあこがれる対象ではない。」
と言い聞かせていたんじゃないかと思うんですよね。
自分の精神安定のだしに使われた槙生にとってはたまったもんじゃない。
しかし、朝に対しては、「身内にすごい人がいる。そんなあの人をちゃん付する私もすごい」という感覚で朝に話していた。
それを感じ取った槙生は朝が母/姉の話をするときに、鬼のような形相になっていたのかなと思うんですよね。
えみり母の”いそう”感
こう、違国日記って、親の理想に子が苦しむようなシチュエーションが多くて。
えみり母もそういう気質が強いキャラクターな感じがしましたね。
卒業式の「良かれと思って」を一応謝罪したものの、間髪入れずに入学式でも朝に「良かれと思って」「朝に無関心な槙生を非難」する。
えみりに槙生の好きなお菓子を偵察させるのも、槙生のためではなく自分の満足度のため。
ただ、こういう親っているよね。という解像度も高い。
おそらく自分も無意識にそうなっている。
プレゼントするけど、プレゼントしたんだから満足するリアクションをとれ、みたいなね。
ここら辺のどこにでもいる闇深さの描写がうまい。
朝の両親のエピソードは意図的に削られている気がする
実は、朝の両親のエピソード、かなり薄味になっています。特に父の田汲はじめがまったく出てきません。
まだ両親の存在は謎めかせたいのかな、という意図を感じます。
原作でもそこまで深く情報が開示されないのですが、一番闇が深いのがこの田汲はじめなんですよね。
田汲実里ではなく、高代実里である闇の深さですよ。
続く|ぜひ原作も手に取って
正直4話で一気に倍のペースで原作を消化していくとは思いませんでした。
このペースだともしかしたら1クールで原作消費しきってしまえるかもしれませんが、
ちょっと巻きすぎている気もするので、あまり原作消費ペースを上げずにやっていただけると嬉しいですね。
そして、アニメでこの作品を好きになった人には、話数の関係でそぎ落としたところに深い味わいがあり、そこを知ることでアニメの良さが何倍にもなるので、ぜひ原作に手を伸ばしてほしいです。
伸ばしてもらえると、原作と比較しながら感想記事を書く甲斐があります。
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1~3話の感想です。

