軌跡と覚書

神学と文学を追いかけて

福音主義終末論についての覚書:目次

前書き

  • キリスト教神学の終末論は以下のように二分されて論じられることが多いです。
    1. 個人的終末論(personal eschatology)→個々人の未来や死、中間状態、復活、裁きなどを扱う。
    2. 宇宙的終末論(cosmic eschatology)→キリストの再臨、千年王国、最後の裁き、新しい天と新しい地などを扱う。「一般的(general)終末論」や、「預言的(prophetic)終末論」と呼ばれることもある。
  • このシリーズでは、上記の二区分でいえば「宇宙的終末論」に焦点を絞り、テーマ別に諸見解を整理していきたいと思います。
    1. イスラエルと教会の関係に基づく諸見解
    2. 聖書預言の成就のタイミングに基づく諸見解
    3. キリストの再臨と千年王国の関係に基づく諸見解
    4. キリストが聖徒を空中に引き上げるタイミングに基づく諸見解
    5. 新しい天と新しい地の性質に着目した諸見解
  • 各見解は出来る限り支持者による文献に基づいて整理し、聖書的・神学的根拠を提示しています。ただし必ずしも、各見解の支持者がすべての根拠に同意しているとは限らないことにご留意ください。
  • 参考資料は筆者が所持している、またはアクセスしたことのあるものに限られているので、テーマや見解によって文献量にバラつきがあることはご容赦ください。
  • このシリーズのノートは、各立場がどういう前提や条件で出力された結果なのかを知ることで、自分と異なる立場も出来る限り理解していきたいと考え、整理してきたものです。これからのノートをご覧になる方が、各見解を概観する際の一助になれば幸いです。

福音主義終末論についての覚書(5)新天新地の性質

前書き

  • キリスト教神学の終末論は以下のように二分されて論じられることが多いです。
    1. 個人的終末論(personal eschatology)→個々人の未来や死、中間状態、復活、裁きなどを扱う。
    2. 宇宙的終末論(cosmic eschatology)→キリストの再臨、千年王国、最後の裁き、新しい天と新しい地などを扱う。「一般的(general)終末論」や*1、「預言的(prophetic)終末論」と呼ばれることもある*2
  • このシリーズでは、上記の二区分でいえば「宇宙的終末論」に焦点を絞り、テーマ別に諸見解を整理していきたいと思います。
    1. イスラエルと教会の関係に基づく諸見解
    2. 聖書預言の成就のタイミングに基づく諸見解
    3. キリストの再臨と千年王国の関係に基づく諸見解
    4. キリストが聖徒を空中に引き上げるタイミングに基づく諸見解
    5. 新しい天と新しい地の性質に着目した諸見解(←今回)
  • 各見解は出来る限り支持者による文献に基づいて整理し、聖書的・神学的根拠を提示しています。ただし必ずしも、各見解の支持者がすべての根拠に同意しているとは限らないことにご留意ください。
  • 参考資料は筆者が所持している、またはアクセスしたことのあるものに限られているので、テーマや見解によって文献量にバラつきがあることはご容赦ください。
  • このシリーズのノートは、各立場がどういう前提や条件で出力された結果なのかを知ることで、自分と異なる立場も出来る限り理解していきたいと考え、整理してきたものです。これからのノートをご覧になる方が、各見解を概観する際の一助になれば幸いです。

目次

  • 前書き
  • 目次
  • 5.新しい天と新しい地の性質に着目した諸見解
    • 総論
      • (1)基本的な前提
      • (2)各見解における共通理解
    • 5−1.Annihilation-Recreation View(消滅・再創造説)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
    • 5−2.Renewal View(リニューアル説)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
  • 雑感
  • 参考文献
    • 終末論全般
    • 総論
    • 5−1.Annihilation-Recreation View(消滅・再創造説)
    • 5−2.Renewal View(リニューアル説)

*1:Grudem, Systematic Theology, 1343.

*2:MacArthur and Mayhue, Biblical Doctrine, 829.

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福音主義終末論についての覚書(4)携挙論

前書き

  • キリスト教神学の終末論は以下のように二分されて論じられることが多いです。
    1. 個人的終末論(personal eschatology)→個々人の未来や死、中間状態、復活、裁きなどを扱う。
    2. 宇宙的終末論(cosmic eschatology)→キリストの再臨、千年王国、最後の裁き、新しい天と新しい地などを扱う。「一般的(general)終末論」や*1、「預言的(prophetic)終末論」と呼ばれることもある*2
  • このシリーズでは、上記の二区分でいえば「宇宙的終末論」に焦点を絞り、テーマ別に諸見解を整理していきたいと思います。
    1. イスラエルと教会の関係に基づく諸見解
    2. 聖書預言の成就のタイミングに基づく諸見解
    3. キリストの再臨と千年王国の関係に基づく諸見解
    4. キリストが聖徒を空中に引き上げるタイミングに基づく諸見解(←今回)
    5. 新しい天と新しい地の性質に着目した諸見解
  • 各見解は出来る限り支持者による文献に基づいて整理し、聖書的・神学的根拠を提示しています。ただし必ずしも、各見解の支持者がすべての根拠に同意しているとは限らないことにご留意ください。
  • 参考資料は筆者が所持している、またはアクセスしたことのあるものに限られているので、テーマや見解によって文献量にバラつきがあることはご容赦ください。
  • このシリーズのノートは、各立場がどういう前提や条件で出力された結果なのかを知ることで、自分と異なる立場も出来る限り理解していきたいと考え、整理してきたものです。これからのノートをご覧になる方が、各見解を概観する際の一助になれば幸いです。

目次

  • 前書き
  • 目次
  • 4.キリストが聖徒を空中に引き上げるタイミングに基づく諸見解
    • 総論
      • (1)基本的な前提
        • A.携挙という用語と概念について
        • B.患難期について
        • C.終末における7年間の枠組みについて
      • (2)各見解における共通理解
    • 4−1.Pre-Tribulation Rapture View / Pretribulationism(患難期前携挙説)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
    • 4−2.Mid-Tribulation Rapture View / Midtribulationism(患難期中携挙説)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
    • 4−3.Pre-Wrath Rapture View(神の怒り前携挙説)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
    • 4−4.Post-tribulation Rapture View / Posttribulationism(患難期後携挙説)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
    • 4−5.Partial Rapture View(部分携挙説)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
  • 雑感
  • 参考文献
    • 終末論全般
    • 総論
    • 4−1.Pre-Tribulation Rapture View / Pretribulationism(患難期前携挙説)
    • 4−2.Mid-Tribulation Rapture View / Midtribulationism(患難期中携挙説)
    • 4−3.Pre-Wrath Rapture View(神の怒り前携挙説)
    • 4−4.Post-Tribulation Rapture View / Posttribulationism(患難期後携挙説)
    • 4−5.Partial Rapture View(部分携挙説)

*1:Grudem, Systematic Theology, 1343.

*2:MacArthur and Mayhue, Biblical Doctrine, 829.

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福音主義終末論についての覚書(3)千年王国論

前書き

  • キリスト教神学の終末論は以下のように二分されて論じられることが多いです。
    1. 個人的終末論(personal eschatology)→個々人の未来や死、中間状態、復活、裁きなどを扱う。
    2. 宇宙的終末論(cosmic eschatology)→キリストの再臨、千年王国、最後の裁き、新しい天と新しい地などを扱う。「一般的(general)終末論」や*1、「預言的(prophetic)終末論」と呼ばれることもある*2
  • このシリーズでは、上記の二区分でいえば「宇宙的終末論」に焦点を絞り、テーマ別に諸見解を整理していきたいと思います。
    1. イスラエルと教会の関係に基づく諸見解
    2. 聖書預言の成就のタイミングに基づく諸見解
    3. キリストの再臨と千年王国の関係に基づく諸見解(←今回)
    4. キリストが聖徒を空中に引き上げるタイミングに基づく諸見解
    5. 新しい天と新しい地の性質に着目した諸見解
  • 各見解は出来る限り支持者による文献に基づいて整理し、聖書的・神学的根拠を提示しています。ただし必ずしも、各見解の支持者がすべての根拠に同意しているとは限らないことにご留意ください。
  • 参考資料は筆者が所持している、またはアクセスしたことのあるものに限られているので、テーマや見解によって文献量にバラつきがあることはご容赦ください。
  • このシリーズのノートは、各立場がどういう前提や条件で出力された結果なのかを知ることで、自分と異なる立場も出来る限り理解していきたいと考え、整理してきたものです。これからのノートをご覧になる方が、各見解を概観する際の一助になれば幸いです。

目次

  • 前書き
  • 目次
  • 3.キリストの再臨と千年王国の関係に基づく諸見解
    • 総論
      • (1)基本的な前提
      • (2)各見解における共通理解
    • 3−1.Premillennialism(前千年王国説または千年期前再臨説)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
    • 3−2.Amillennialism(無千年王国説または無千年期説)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
    • 3−3.Postmillennialism(後千年王国説または千年期後再臨説)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
    • 3−4.New Creation Millennialism(新しい創造としての千年王国説)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
    • 3−5.Thematic Millennialism(主題的千年王国説)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
  • 雑感
  • 参考文献
    • 終末論全般
    • 総論
    • 3−1.Premillennialism(前千年王国説/千年期前再臨説)
    • 3−2.Amillennialism(無千年王国説/無千年期説)
    • 3−3.Postmillennialism(後千年王国説/千年期後再臨説)
    • 3−4.New Creation Millennialism(新しい創造としての千年王国説)
    • 3−5.Thematic Millennialism(主題的千年王国説)

*1:Grudem, Systematic Theology, 1343.

*2:MacArthur and Mayhue, Biblical Doctrine, 829.

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福音主義終末論についての覚書(2)預言成就のタイミング

前書き

  • キリスト教神学の終末論は以下のように二分されて論じられることが多いです。
    1. 個人的終末論(personal eschatology)→個々人の未来や死、中間状態、復活、裁きなどを扱う。
    2. 宇宙的終末論(cosmic eschatology)→キリストの再臨、千年王国、最後の裁き、新しい天と新しい地などを扱う。「一般的(general)終末論」や*1、「預言的(prophetic)終末論」と呼ばれることもある*2
  • このシリーズでは、上記の二区分でいえば「宇宙的終末論」に焦点を絞り、テーマ別に諸見解を整理していきたいと思います。
    1. イスラエルと教会の関係に基づく諸見解
    2. 聖書預言の成就のタイミングに基づく諸見解(←今回)
    3. キリストの再臨と千年王国の関係に基づく諸見解
    4. キリストが聖徒を空中に引き上げるタイミングに基づく諸見解
    5. 新しい天と新しい地の性質に着目した諸見解
  • 各見解は出来る限り支持者による文献に基づいて整理し、聖書的・神学的根拠を提示しています。ただし必ずしも、各見解の支持者がすべての根拠に同意しているとは限らないことにご留意ください。
  • 参考資料は筆者が所持している、またはアクセスしたことのあるものに限られているので、テーマや見解によって文献量にバラつきがあることはご容赦ください。
  • このシリーズのノートは、各立場がどういう前提や条件で出力された結果なのかを知ることで、自分と異なる立場も出来る限り理解していきたいと考え、整理してきたものです。これからのノートをご覧になる方が、各見解を概観する際の一助になれば幸いです。

目次

  • 前書き
  • 目次
  • 2.聖書預言の成就のタイミングに基づく諸見解
    • 総論
      • (1)基本的な前提
      • (2)各見解における共通理解
    • 2−1.Preterism*3(過去主義)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
    • 2−2.Historicism(歴史主義)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
    • 2−3.Futurism(未来主義)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
    • 2−4.Idealism(象徴主義*5)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
    • 2−5.Eclectic Approach / Eclecticism(折衷的アプローチ)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
  • 雑感
  • 参考文献
    • 終末論全般
    • 総論
    • 2−1.Preterism(過去主義)
    • 2−2.Historicism(歴史主義)
    • 2−3.Futurism(未来主義)
    • 2−4.Idealism(象徴主義)
    • 2−5.Eclectic Approach / Eclecticism(折衷的アプローチ)

*1:Grudem, Systematic Theology, 1343.

*2:MacArthur and Mayhue, Biblical Doctrine, 829.

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福音主義終末論についての覚書(1)イスラエル論

前書き

  • キリスト教神学の終末論は以下のように二分されて論じられることが多いです。
    1. 個人的終末論(personal eschatology)→個々人の未来や死、中間状態、復活、裁きなどを扱う。
    2. 宇宙的終末論(cosmic eschatology)→キリストの再臨、千年王国、最後の裁き、新しい天と新しい地などを扱う。「一般的(general)終末論」や*1、「預言的(prophetic)終末論」と呼ばれることもある*2
  • このシリーズでは、上記の二区分でいえば「宇宙的終末論」に焦点を絞り、テーマ別に諸見解を整理していきたいと思います。
    1. イスラエルと教会の関係に基づく諸見解(←今回)
    2. 聖書預言の成就のタイミングに基づく諸見解
    3. キリストの再臨と千年王国の関係に基づく諸見解
    4. キリストが聖徒を空中に引き上げるタイミングに基づく諸見解
    5. 新しい天と新しい地の性質に着目した諸見解
  • 各見解は出来る限り支持者による文献に基づいて整理し、聖書的・神学的根拠を提示しています。ただし必ずしも、各見解の支持者がすべての根拠に同意しているとは限らないことにご留意ください。
  • 参考資料は筆者が所持している、またはアクセスしたことのあるものに限られているので、テーマや見解によって文献量にバラつきがあることはご容赦ください。
  • このシリーズのノートは、各立場がどういう前提や条件で出力された結果なのかを知ることで、自分と異なる立場も出来る限り理解していきたいと考え、整理してきたものです。これからのノートをご覧になる方が、各見解を概観する際の一助になれば幸いです。

目次

  • 前書き
  • 目次
  • 1.イスラエルと教会の関係に基づく諸見解
    • 総論
      • (1)基本的な前提
      • (2)各見解における共通見解
    • 1−1.Fulfillment Theology(成就神学)/Supersessionism(代替主義)/Replacement Theology(置換神学)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
    • 1−2.Post-Supersessionism(ポスト代替主義)
      • (1)定義
      • (2)主な特徴
      • (3)聖書的・神学的根拠の例
  • 雑感
  • 参考文献
    • 終末論全般
    • 1−1.Fulfillment Theology(成就神学)/Supersessionism(代替主義)/Replacement Theology(置換神学)
    • 1−2.Post-Supersessionism(ポスト代替主義)

*1:Grudem, Systematic Theology, 1343.

*2:MacArthur and Mayhue, Biblical Doctrine, 829.

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ディスペンセーション主義の定義(再考)

年末年始にディスペンセーション主義の近況に関する論考を紹介しました。そこで触れたとおり、2023〜2024年はディスペンセーション主義の是非や特にその歴史を巡る議論が盛んだった印象です。

しかし、ディスペンセーション主義の歴史を考えたり、その是非を考えるために他の神学的立場との比較をしようとすると、ディスペンセーション主義をどう定義するかという難問にぶつからざるを得ません。

定義の問題については私も時々扱ってきましたが、難問ゆえに、絶えず勉強し続け、認識をアップデートし続けていく必要があります。そこで久しぶりに、この問題について今のところ考えていることをお分かちしたいと思います。

  • 「ディスペンセーション主義」という名称の起源
  • ディスペンセーションとディスペンセーション「主義」
  • 「必須条件」による定義の難しさ
  • 「伝統」としての定義(または「一般的」特徴による定義)
  • 補足:ディスペンセーション主義に替わる名称について
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