交流サイト(SNS)上で特定の人だけに分かる言い回しで扇動する「犬笛」。犬にしか聞き取れない音を出す調教用の笛になぞらえてそう呼ばれていますが、人に計り知れぬ傷を負わせることにもつながり、問題化しています。 斎藤元彦・兵庫県知事に批判的な人への抗議を促すような投稿を繰り返していた男性はその後、自らの発信を悔い、謝罪の思いも明らかにしました。なぜ犬笛を吹くようになり、エスカレートしてしまったのか。その振る舞いは、SNSの影響を強く受ける社会全体への警鐘でもあります。 毎日新聞デジタル6月12日掲載の記事を再掲します(年齢・肩書きは当時のまま) 31歳の男性はその投稿を目にした瞬間、我に返った。「まずい」。交流サイト(SNS)での振る舞いを巡り、くぎを刺されていた。男性が繰り返していたのは「犬笛」。斎藤元彦・兵庫県知事の支持者に向けた発信は、あらゆる方面に波紋を呼ぶことになる。 「犬笛」。最近