今回は満車時の交通渋滞対策について解説します。
店舗駐車場が満車時に「どこで駐車スペースの空きを待たせるか」は、周辺交通への影響を左右する重要な設計要素です。


基本パターン:3つの物理的対策
(1) 対策なしパターン
概要: 駐車場に入れない車両が即座に公道で待機
問題点:
- 通過車両を巻き込んだ渋滞の発生
- 公道の交通機能を阻害
- 周辺住民への影響拡大
(2) 待機列パターン
概要: 駐車場手前に専用の待機列エリアを設置
メリット:
- 店舗前での待機を回避し、通過車両への影響を軽減
- 先着順の公平性を確保(最初に到着した車両が優先的に駐車可能)
- 待機車両数の把握が容易
設計のポイント:
- 十分な待機車線長の確保
- 待機列からの離脱ルートの設置
(3) 循環型動線(ぐるぐる道路)パターン
概要: 駐車スペースが空いていなくても循環道路に誘導し、循環しながら待機
メリット:
- 通過車両への影響を最小限に抑制
- 駐車場敷地内での待機により、公道への影響を回避
- 待機中の車両による閉塞感を軽減
デメリット:
- 先着順の公平性が確保されない
- 燃料消費・排ガスの増加
- 特に有料駐車場では駐車マスに駐車できていないにも関わらず課金されるため、マス外駐車が多発する
シンプルなぐるぐる道路施工例 イオンモール白山が渋滞しない理由|交通工学で解析する成功事例 - asklib
ぐるぐる道路を高架やアンダーパスもつけて他の交通への配慮した施工例 イオンモール広島府中の交通事情完全ガイド|駐車場・アクセス・渋滞対策 - asklib
(4)公道待機型パターン
概要: 公道の車線数を増やして待機列にする。
メリット:
- 通過車両への影響を最小限に抑制
- 構造がシンプル
デメリット:
- 公道をショッピングセンターように使われるので公益性の低下
- 事故が発生しやすい
参考 軽井沢アウトレットの独特な交通システム - asklib
番外編:来店制御による根本的対策
そもそも店舗に来させない対策
完全予約制の導入
事前予約により来店車両を制限し、満車状況の発生自体を防止。
来店抑制策
情報提供による誘導:
- Web サイトでのリアルタイム満車情報提供
- 広域標識による満車状態の事前通知
- 公共交通機関への誘導案内
まとめ
立地条件・施設特性・運営方針を総合的に考慮して設計されています。