なぜ検索で見つからない情報があるのか
「最近、調べ物をしても同じような情報しか出てこない気がする」。
あなたも感じたことはないだろうか?検索エンジンで調べても、動画サイトを見ても、SNSを眺めても、なぜか似たような論調の情報ばかりが目に入る。まるで見えない手によって情報が選り分けられているような、そんな違和感を。
「透明性」という名の巧妙な仕組み
「でも、ネット企業は中立で透明だと言っているじゃないか」
そんな声が聞こえてきそうだが、ここに最大の落とし穴がある。
現代のプラットフォームは確かに「透明」だ。削除やランキング調整の理由も、ガイドラインという形で明示されている。しかし、その透明性こそが巧妙な統制システムなのである。
アルゴリズムが判断する「正しい情報」
主要な検索エンジン、動画サイト、SNSプラットフォームは、AI と機械学習を駆使して「有害情報」を自動的に除去している。その判断基準は何か?
- 政府機関の発表
- 国際機関(WHO、UNなど)の見解
- 主流メディアの報道内容
つまり、「公式見解に反する情報」は自動的に「誤情報」「有害情報」として処理される仕組みになっているのだ。
あなたも体験している「見えない統制」
具体例を挙げてみよう。
検索結果から消える情報 特定のテーマで検索すると、以前なら見つかったはずの記事や動画が見つからない。単に「検索結果に表示されない」だけだ。
おすすめに出てこない動画 動画プラットフォームで政治的な動画を見た後、関連動画として表示されるのは必ず「主流的な見解」を支持する内容ばかり。異なる視点の動画は、探さない限り見つからない。
これらは全て、利用者には見えない形で行われる情報統制である。
社会学者が警告した「制度の神話化」
フランスの社会学者ブリュノ・ラトゥールは、こんな警告を発していた。
「科学的知は、制度の中で神話化されうる」
科学や専門知識そのものに問題があるわけではない。しかし、それが「制度の一部」になったとき、検証可能な知識が「絶対的な真理」に変質してしまうのである。
現在のネット空間では、「科学的事実」として提示される情報の多くが:
- 反証や疑問を許さない「絶対的なもの」として扱われ
- それに疑問を呈すること自体が「非科学的」とみなされ
- 異論を述べただけで削除や制限の対象となる
まさに「神話的構造」を帯びてしまっているのだ。
政治学者が見抜いた「空洞化する自由」
政治思想家ハンナ・アーレントは、全体主義の恐ろしさについてこう語った。
「全体主義の芽は、形式的制度が中身を失ったときに生まれる」
つまり、制度は表面上存在しているのに、その実質的な機能が失われている状態が最も危険だというのである。
現在の状況を見てみよう:
- プラットフォーム企業も「多様な言論を支持する」と宣言している
- 削除やランキング調整には「透明な基準」がある
しかし実際には、政府や公的機関に異議を唱える言論が、システマティックに排除される空間が出来上がっている。
「アルゴリズム官製空間」という新しい現実
私たちが認識すべきは、現在のネット空間がもはや「自由な市場」ではないということだ。
それは技術と制度が融合した「アルゴリズム官製空間」である。
- 政府の見解に沿った情報は優先的に表示される
- 異論や反証は「有害」として排除される
- この仕組みは「透明」かつ「科学的」だと正当化される
- 利用者は「自由に情報を得ている」と錯覚する
私たちにできること - より深い情報への道筋
この状況に対して、私たちは何ができるのか?
1. 書籍から得る情報の力
本からの情報は、かなりすごい。 少なくとも、著者がそれらの事項を一冊の本にまとめるだけの根拠と力を入れているからだ。
ネット上の断片的な情報とは違い、書籍には:
- 体系的な論証
- 複数の視点からの検討
- 出版社による一定の品質チェック
- 著者の責任が明確
といった特徴がある。特に、現在ネット上で「見つかりにくい」テーマほど、書籍での情報収集が重要になる。
2. 専門誌の論文をAIに解析させてみる
もう一つの強力な手段は、学術論文や専門誌の活用だ。
ChatGPTやClaude などのAIツールに専門論文を解析させてみよう。さすが専門家という視点で書かれています。 ネット上の表層的な情報とは次元の異なる洞察が得られるはずだ。
- 論文のPDFをアップロードして要約を求める
- 複数の論文の比較分析を依頼する
- 専門用語の解説と一般向けの翻訳を依頼する
まとめ:「透明な統制」を見抜く目を
「ネットは自由な場」という幻想は、もはや過去のものだ。
私たちが今直面しているのは、透明性と科学性を装った高度な情報統制システムである。
必要なのは、この「透明な統制」を認識し、その上で賢く情報と付き合っていく知恵である。
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