
柚野から芝川に向かって行く辺りに鳥並地区がある。その辺りから見える富士を柚鳥富士と命名されているようだ。昨年この場所を見つけ、今年もこの柚鳥富士を油彩で描いた。制作に通う度にどんどん風景にも慣れてゆき、また新しいモチーフにも出会ってくる。
フランスから帰ったばかりの時には日本の風景をどう扱えばいいのか不安だった。特にその家屋の表現をどうすればいいのか、プロヴァンスの石造りの家ばかりを扱ってきた経験が生きてくるのかどうかが問題だった。
しかし案ずるよりも生むがやすし、いつの間にか日本の家屋もフランスの石造りも全く苦にならなくなってきた。視界がどんどん日本の中に同化されてゆき、フランスで得たものが発展していくような具合になって来た。ちょうど柚野あたりの棚田が新しいモチーフになってきているのである。この先もっと風景に溶け込んでいくようになれは色彩にも変化が現れてくると思われる。まずはF12号の油彩である。