523回目の限定焙煎はインド バルマーディと冬のレジェンドです。
店を開けていると一日のうち1時間ほど誰も来ない事がある。
郊外の住宅地の中のさらに裏通り、人の通りはまばらでしんと静か、車も通らない。
一人、明日ローストする豆の選別をしていると、
ドアに取り付けた鈴が鳴ったような気がして店に出ても誰もいない。
空耳か、ワシも年老いたなとため息をつきながら
選別を続けると店の方で何かが落ちたような、微かな音がした。
ディスプレイのコーヒー袋が落ちたのかと見回すが異常は無い。
再度ため息をつきながら豆選びを続ける。
10分ぐらい経っただろうか、2階でドンと音がする。
誰もいない筈なのになんだろう、まさかハクビシンが住み着いていないだろうなと
耳を澄ますが何も聞こえてこない。
ひょっとしたら妖怪家鳴りかもと思い検索すると
「家の歪みや劣化のサイン、点検を」と出た。
今年で45年さもありなんである。
45年間、毎日毎日コーヒー豆の選別をしていると
自分自身が「小豆洗い」になっていくような気がする。

今回はインド ババブータンと「冬のレジェンド」です。
インドの豆は10年以上前に使ったきり、今ではどんな特徴かも定かでありません。
多分、フレンチローストに近い、かなりの深煎りにしていたと思います。
そんな状態ですから今回は手探りです。
はっきりとこんな味です、とは言えません。
ただ今回は中煎り、特徴的な香りと軽い飲み口のコーヒー豆です。
とりあえず、未知との遭遇だと思って楽しみましょう。
1690年代、巡礼者ババブータンがイエメンで門外不出のコーヒー豆を持ち帰った(盗んだ)
おかげでマイソール地方はコーヒーの一大産地になったのでした。
その後、さび病でコーヒーは全滅、代わりに紅茶栽培に取って代わったのです。
近年、コーヒー豆の栽培も復活しています。
産地 インド カルナータ州チクマガルール地区 ババブータン・ジリ山麓
品種 カティモール ケント種
精製 フリーウオッシュド
標高 700~1200m
焙煎度 ハイロースト






