アナログちゃんのこっそり映画鑑賞記

自宅でこっそり鑑賞した映画についてぽそぽそつぶやきます。

Netflixの韓国映画【大洪水】のあらすじを整理|わからないといわれる理由なども考察

 

昨年12月に配信開始となったNetflix韓国映画『大洪水』を観ましたので、今回はそのレヴューです。

 

予告は貼りません。前情報は少なめほうが楽しめると思うので…。とはいえ、いきなり『大洪水』というベタなタイトルだけでは、なかなか観る気になれませんよね。私もツイッターであれこれ情報が回ってきたので観た、という感じでした。予想外の展開が楽しめる実験的作品で、おすすめです。

 

この映画については様々な解釈がなされていますが、私の解釈では、前半のシーン(最初の洪水~宇宙船と小惑星の破片が衝突まで)は現実ではないかと思います。まぁ、実際その筋で考えている方が多いように思う。この記事ではそのような解釈の元であらすじを書き、なぜそう思ったのか、についても考察していきます。

 

この記事のここから先は、完全ネタバレ記事となります。未見の方はくれぐれもご注意ください!

Netflix映画【大洪水】の作品概要

 原題:대홍수(英題はThe Great Flood)/上映時間:108分/製作年:2025年

映画『大洪水』の主人公アンナの画像

画像引用:Watch The Great Flood | Netflix Official Site

監督:キム・ビョンウ
脚本:キム・ビョンウ、ハン・ジス
出演:キム・ダミ、パク・ヘス、クォン・ウンソン、ユナ、パク・ビョンウン、チョン・ヘジンほか

ディザスター・パニック映画に見せかけといて、実はSF要素の濃い映画。監督は『テロ,ライブ』を手掛けたキム・ビョンウ。

 

大洪水の主なキャスト【ネタバレあり】

 ク・アンナ(演:キム・ダミ)

息子を背負うアンナの画像

画像引用:大洪水 : フォトギャラリー 画像 - 映画.com

AI研究所勤務。感情エンジン開発部の主任。高層マンションの3階に住むシングルマザーで、息子のジャインと2人暮し

キム・ダミは有名な韓国ドラマ『梨泰院クラス』などで知られているようです。私は観てないですが、本作の演技、水泳など大変だっただろうなと思います。

 ソン・ヒジョ(演:パク・ヘス)

ヒジョ役パク・ヘスの画像

画像引用:大洪水 : フォトギャラリー 画像(4) - 映画.com

研究所のセキュリティチームの要員。力強い声で、アンナに避難するよう警告する初登場シーンが印象的でした。その後も、なぜかすぐにアンナを見つける。向かいの建物から大声で叫んだりして、すぐに飛んで来てくれるの最強でしょ。
演じているパク・ヘスは『イカゲーム』のサンウ役で有名。

 ジャイン(演:クォン・ウンソン)

アンナの息子。実はヒューマノイドで、企業からはニューマン77と呼ばれている。母アンナによって開発された。

この男の子の素朴な子供らしい演技に、好感が持てました。リアルな子供って時にちょっとウザくてこんな感じだよね、みたいな表現が上手い。

 イ・ジス(演:ユナ)

祖父母に会うため、マンションに来た際エレベーターに閉じ込められてしまった女の子。アンナに助けられつつ逆にアンナを支えているようなキャラクター。
演じているのはユナ。この方のことをよく知らなかったのですが、ドラマなどに出演されている名子役俳優のようですね。

 イム・ヒョンモ(演:チョン・ヘジン)

AI研究所勤務。感情エンジン開発部の部長で、アンナの上司にあたる。アンナと同じくヒューマノイドの子供を育てていたが、洪水の日、先を見越して逃走した。子供を回収されてしまうと気づいたんですね。回想シーンのみの登場。

 

映画【大洪水】のあらすじ

ここからは、映画『大洪水』のあらすじを整理して考えてみます。

 1周目のパート(現実)

地球最後の日。小惑星が南極に落ち、溶けた水が海水に混ざったせいで未曾有の洪水が世界中を襲った。ソウルの高層マンションの3階に住むアンナも、部屋の中に水が入って来て、びっくり。マンション内では、管理事務所から上層階へ避難するようアナウンスが流れていた。アンナが勤めている会社のセキュリティチームのソン・ヒジョという男から電話がかかり、救助に来たから今すぐ上の階に避難しろ(`ェ´)と警告される。

 

アンナは世界に2人しかいない感情AIの開発者で、優遇されているようだった。息子のジャインを連れて、ドアの外に出ると、マンションの住民が皆パニクっている。非常階段は大渋滞。人が多くて、なかなか上へ登れなかった。

 

そうこうしているうちにアンナはジャインとはぐれ、最悪のタイミングでまた波が押し寄せた。水の中でもがいているアンナとジャインを、ソン・ヒジョが見つけ救助。その後ヒジョから事情を聞かされる。今日で人類は滅亡するから、アンナはAI用感情エンジンを使い、新人類を作れとさっそく任務を言い渡された。えーそんなの無理です(泣)とアンナ。

 

その後ジャインが、トイレに行きたいと言いだしたり、薬を飲んでないかったため持病が発生したりで、しどろもどろ。2人を屋上へ連れていくのが任務のヒジョは、イラついて早く早くとせかす。エレベーターに閉じ込められていた少女や妊婦を見捨て、なんとか屋上までたどり着いた。

 

が、なんだか様子がおかしい。実はジャインは世界に2人しかいない、感情を持つ子ども型ヒューマノイド「ニューマン77」だった。開発したのはアンナ。アンナは5年間ジャインと暮らし、育てていたのだ。ジャインの感情AIのプログラムは完成しているが、母親ヒューマノイドはまだ未完成だった。

 

一方でアンナは、国連の非公式研究機関ダーウィンセンターの特殊研究チームに、迎え入れられることになる。でもジャインはダーウィンセンターの職員たちから拘束され、髪の毛まで剃られた。スキンヘッドにしてデータだけ回収するらしく、その残酷な対応に泣きわめくアンナ。

 

アンナはジャインも一緒にシェルターへ連れて行けないかと懇願。だがそのシェルターすらも嘘で、実際にはなかった。任務を全うしたヒジョは、職員から射殺されてしまう。

 

ダーウィンセンターの職員すらもヘリには乗り込めず「自分らはここで死ぬことになる」と話す。アンナはあきらめてジャインの耳元で何か囁き、救助ヘリに乗り込んだ。

 

そこからイサベラ研究所へ向かうため、宇宙船へ乗り換え。アンナは母親ヒューマノイドの感情AIを開発するため、母が子を捜すシミュレーションを提案した。だがその宇宙船には小惑星の破片が衝突。衝撃でアンナは瀕死の傷を負った。

自分が長くないと悟ったアンナは、自分がシミュレーションの実験体になることを希望。自身の記憶をシステムにアップロードするように、伝えた。(この部分は終盤になってから、ようやくわかる)

 2周目以降のパート(シミュレーション)

2周目以降は、実験体となったアンナのシミュレーション。姿を消すジャインを見つけ、ダーウィンセンターの職員に捕まらないよう一緒に逃げることが、主な目的になります。

 

アンナはベッドで、491という数字の入ったTシャツを着て目覚める。491なので、2周目だが厳密には491回目でその間に490回の失敗があったと思われる。その後、1周目同様ヒジョからの電話が鳴り、避難しろ!(`ェ´)と言われる。

ヒジョの画像

画像引用:大洪水 : フォトギャラリー 画像(2) - 映画.com

アンナはこのタイミングで「ジャインはいつか、回収される」という女上司との会話を思い出した

クローゼットに隠れていたジャインが「うそつき!何で僕はずっと6歳?」と、アンナに問う。わー、気づいてるわ。

外に出ると、アンナを捜すヒジョの声。アンナは現実での経験を生かし、ヒジョに見つからないように逃げる。水に飲まれ、ジャインを捜しているうちに車にぶつかり失敗。

ヒジョから心肺蘇生されるアンナ。Tシャツは787に変わっている。その後も回を重ね、アンナは最初の洪水で助けられなかったジスという女の子を助けたり、出産直後の妊婦に寄り添ったりした。

 

そしてアンナは、ジャインが別れ際の自分の顔を毎回描いて、アンナのスマホに送っていたのだと気づく。アンナはヒジョに「あなたはヘリに乗れない」と伝えた。それ以降ヒジョはアンナに協力的になる。

こうしてついにジャインが、屋上のクローゼットの中に隠れているのを見つける。アンナはジャインを見捨てず、一緒に海へ逃げた。シミュレーション成功。

 シミュレーション成功後(現実)

人間らしい感情を学習することでテストに合格し、人間そっくりのボディをゲットしたヒューマノイドのアンナとジャイン。2人を乗せた宇宙船は、地球を目指す。

 

Tシャツの数字はシミュレーションの試行回数

アンナのTシャツには数字が大きく書かれていて、これでテストの試行回数がわかるようになっているのが面白いです。登場する番号は...

491→787→1931→4007→4006→7893→13417→9311→21499

4007の回想で4006のTシャツを着ているアンナが映ると、前回の失敗がわかったりして、そこもワクワクしました。

1周目の洪水が現実だと思った理由

劇中の1周目の洪水...すなわち最初にアンナが目覚め、屋上まで行き、ジャインと離ればなれにされ、ヘリに乗り込んだ回だけは現実だと思います。そう思った理由は以下のとおりです。

 主人公アンナの着ているTシャツに数字がない!

冒頭から、アンナが着ているTシャツは無地です。すなわちこれはシミュレーションじゃないよ!という解釈でいいんじゃないでしょうか。シミュレーションだから、わざわざ番号がふられているんだと思います。よって無地のTシャツを着ている時は、現実。

 冒頭に「現在 ソウル」と表示される

序盤の早いうちに、さりげなく「現在 ソウル」と表記されますね。なぜ、わざわざ「現在」と書いてあるのか?だから、そういう意味なのかなと思いました。

 シップ内の事故のエピソードの存在理由

もしも全てがシミュレーションだった、という話ならシップ内の事故のエピソードはいらないんじゃないかと思いました。

あの事故がなければ、その後アンナが開発していくはずだった。だけどそれができなくなったので、アンナ以外の生き残りチームが開発側に回り、アンナは実験体になったという解釈でいいと思います。

 最初の洪水だけがやけに生々しい

前半は、災害パニック映画の怖さが強調されているように感じられました。リアリティーがあり、観ていても悲しくなる感じ。

しかし2周目以降の描写からは、好奇心が刺激されたせいか、悲しみをあまり感じませんでした。

ジャインの絵のシーン

ジャインは、屋上での別れ際のアンナの泣き顔を毎回描いては、母親に送り続けていました。なんと健気な૮৹˃‌﹏˂‌৹ა

しかも、冒頭の絵と違って、めっちゃいい感じに描けてるじゃん。ジャインがアンナを恨んでいない、そして今も待ち続けていることが分かるエモーショナルな場面です。

 

ずらりと並ぶとゾワッとして、なんかちょっと怖い感じもします。こんなにもたくさんループしているぞと。アンナがシミュレーションの実験体であることを決定付ける、非常に印象深いシーンでした。

意味不明・わからないと言われる理由を考察

filmarksで『大洪水』の評価を見ると、2.9でした。3.8ぐらいはあるかと思っていたので、ちょっとびっくり。こんなに面白いのに!以下で意味不明、わからないと言われる理由について考えていきます。

 シミュレーションだと気づかない

「何で、何回も死ぬんですか?」みたいな呑気な質問が、ネット上で多数見受けられました。

災害パニック映画だと思って観たら、ちょっと捻りの効いたSFだったという視聴ジャンル選択の失敗が原因。またはミスリード

 ジャインは最初から人間じゃない

ジャインとアンナが向き合っている画像

画像引用:大洪水 : フォトギャラリー 画像(3) - 映画.com

ご存知のとおり、ジャインは人間ではありません。これが本作『大洪水』をややこしくさせたように思います。2周目以降は仮想現実でのシミュレーションですが、1周目の時点で既にジャインはニューマン77というヒューマノイド

憶測ですが、感情エンジン開発部主任のアンナは、過去5年間、自宅で子供のAIの感情エンジンを育てていたんでしょう。

最初の洪水の時のヒジョのセリフで「どうせ今朝の状態に戻せるんだろ。その子のデータで再現すればいい」というのがあり、混乱させられました。この時観客サイドにはジャインがニューマン77だと知らされてなかったこともあり「えっ!どういう意味???」てなったのは、私だけでしょうか。

 回想シーン過多

たびたび、回想シーンが断片的に差し込まれるのでややこしいですね。特に女上司との会話のシーン、宇宙船が小惑星の破片と衝突するシーン、などがたびたび小出しにされるので、整理できず理解しづらかったように思います。

1度目の鑑賞では、女上司が出るにつれ、この人誰?と集中力が切れてしまう感じ。でも2度目の視聴だと、女上司の話している内容が、頭の中にスッと入ってきました。

Netflix映画【大洪水】の感想

階段のパニクっている住民の中に、映画『ミスト』のカーモディみたいな人がいて、ウケました。生け贄を捧げようとかなんとか。さっそく信者を作ってやがる!

 

もしかして、現実の(過去の)アンナも誰かが作ったニューマンだったら、もっとややこしいし、面白いなとか。いろいろ想像が膨らみました。

 

人間から母性愛を受け継いだ母AIと、感情を持つ愛くるしい子供のヒューマノイドが新人類。人類絶滅の危機なのに新人類がいれば大丈夫と思えるのは、なんでですか?など突っ込みどころがあるにせよ、かなり目新しく面白い作品だったと思います。

まとめ

要約すれば母性愛・愛を獲得するAIのディープラーニングの過程を、迫力ある映像表現でエモーショナルに描いた傑作。

 

部分的に使用されたVFXによる水の表現も素晴らしく、リアルで迫力あるディザスター描写を観ることができました。セットの中が水浸しだったりして、撮影自体も大変だっただろうなと思います。最後までお読みくださり、ありがとうございます!

 

 

 

 

 

 

 

 

【ありふれた教室】映画感想|耐えがたい超ピリピリの100分間|完全ネタバレ

ずっと観たかった映画『ありふれた教室』をようやく観ましたので、今回はその感想です。

 

私がこの学校の教職員にまず言いたいのは、大人なら財布・貴重品は肌身離さず持っとけ、ということです。リーベンヴェルダとかなんなん?オレの財布が盗まれたとギャーギャー騒ぐ前に、そこ、ちゃんとしてくださいよ。

 

というわけで、超ピリピリで想像以上に面白かったので、感想など思ったことを書きました。

 

この記事は映画『ありふれた教室』の完全ネタバレ記事となります。未観賞の方は、ご注意ください!

ありふれた教室

 原題:Das Lehrerzimmer/上映時間:98分/製作年:2022年

ありふれた教室

 

 映画【ありふれた教室】の作品概要

監督:イルケル・チャタク
脚本:ヨハネス・ドゥンカー、イルケル・チャタク
出演:レオニー・ベネシュ、レオナルト・シュテットニッシュ、エーファ・レーバウほか

 

アカデミー賞で、なんと国際長編映画賞にノミネートされています。また、第73回ベルリン国際映画祭のパノラマ部門では、W受賞を果たしました。

監督はドイツ・ベルリン生まれのイルケル・チャタク。トルコ系移民の息子であるイルケル・チャタクは学校について「まるで小さな国家です」と話しています。学校で起こった出来事が社会の縮図として描かれているので、他人事と思えずすんなり物語の中に入っていけました。

監督は、ヨハネス・ドゥンカーと共同で、本作の脚本も担当しています。

 映画【ありふれた教室】のざっくりあらすじ(序盤)


www.youtube.com

主人公のカーラは、高い志を持った正義感の強い女性教師。ドイツで7年生の生徒に数学と体育を教えている。仕事熱心で子供思いのカーラは、生徒から概ね人気があるようだ。

 

その学校では、しばしば窃盗事件が起こっていた。ある日カーラの授業中に、校長をはじめとする教師がズカズカとクラスに入って来て、女子生徒を廊下に追い出し、抜き打ちで男子生徒の持ち物検査を行う。トルコ系移民の生徒アリが大金を持っていたため両親が呼び出しをくらい、生徒が大金を持っていた理由を問いただされた。はぁ?いとこのプレゼントを買うために渡したのよ、と両親。アリの疑いは晴れたものの、カーラは教師らのこの抜き打ち検査が気に入らなかった。

 

その後カーラは、教員室のコーヒー代(小銭)を職員が盗む現場を目撃してしまう。生徒ばかり疑い圧力をかけてるけど、実は盗んでいるのは大人なのでは?カーラはそう思った。そして、これ以上子供たちにストレスを与えないため犯人を見つけようと思い、オンライン会議で使った自分のPCのウェブカメラをオンにしたままにしておいた。

 

体育の授業に行って戻って、教員室のイスに掛けていた上着のポケットに入れていた財布を確認。すると財布の中からお札が何枚か消えていた。(;°-°;))) 

急いでPCの録画を確認すると、学校の事務係クーンが着ていたのと同じ柄のシャツが映り、えぇーっΣ(  Д )ﻌﻌﻌﻌ⊙ ⊙てなる。カーラはクーンのところヘ行き、罪を認めさせようとするが、クーンは逆ギレ。「私が泥棒だと言うの!?」とカーラを責めはじめました。その後は校長やクーンの息子オスカー(優等生)まで巻き込み、どえらいことになっていくという話です。

 

 ドイツの教育レベル高!

映画『ありふれた教室』の体育館での授業光景の画像

画像引用:映画『ありふれた教室』公式サイト

こんなの数学で習ってないような...

冒頭カーラは、生徒たちに0.9999…と1は、同じか?と訊ねます。


生徒「違う数です」
カーラ「では、前に来てなぜ違うか説明して」

こんなん、大人でも無理やろ!

 

ハティチェという生徒が、1ー0.9999…=0.11111…の余りが出るから同じではないと答えました。おぉ説明が賢いと思っていると、先生は大勢の生徒に
「これは証明?(それとも)主張?」と訊ね、他の生徒が口々に「主張だよ」と。要は証明になってないぞ!と言っているのです。そこでこのストーリーのキーパーソンである優等生のオスカーが挙手。以下がオスカーの説明です。

 

0.11111=1/9
1/9×9=1
よって0.9999=1


これが正解だと。ごめん、オスカー。全然わからんわ。

賢くなさそうな子がまだ「0.9999と1の間に隙間が...」とか言ってて、その子にシンパシーを感じました。

 

その後カーラは「証明で大事なのは1つ1つ導き出していくことよ」と、説明。

ハティチェのは主張で、オスカーのは証明ですと。主張と証明の違い。これが本作品の重要なテーマになっていきます。

 

体育

1つの跳び箱に6人乗るためにはどうすればいいか?皆で考えましょう!みたいな授業をやっていました。これもオスカーの提案で、向き合った2人ペアが手を引っ張りあえば良いと。3組のペアが互いの手を引っ張り合うようにすれば、見事6人が跳び箱に乗ることができました。凄い!

 

ただ、こんな知恵が必要になるときは、相当な修羅場じゃないですかね?

 

 犯人が誰かは最後まで明かされない

事務係のクーンの画像

画像引用:映画『ありふれた教室』公式サイト

犯人は映画のラストで明かされませんが、99.999….%ぐらいの確率でクーンだと思います。しかし0.00000…1%の確率で、クーンが犯人ではない可能性も秘められていてそこが『ありふれた教室』のストーリーの面白さになっています。

これについては、99.999…=1とカーラは授業で説明しているので、クーンが犯人だったという解釈でいいと、個人的には思っています。

 

私は、それ以外の部分を見てもクーンが犯人だと思いますよ。もしもクーンに盗みの心当たりがないのなら、ブチキレたりせずに何かもっとちゃんとした説明をするでしょう。衣類が映っていたことに心当たりがあれば「用事があってあなたの席に行ったから私の服が映り込んだんだろうけど、お金は盗んでないですよ」と、落ち着いて話せるはずです。これは誤解なんだと。

 

校長もいることだし、相手がカーラのような人柄であれば、本当に無実なら分かってもらえると思う。その上で、カーラの独善的な態度を指摘すればいい。

 

でもクーンはそれをしなかった。謹慎食らって黙って従えるのは、結局やったからでしょ。だからクーンが犯人だと思います。息子オスカーが小遣いの貯金を払いそれで済ませようとしたのも、カーラのPCを盗んで川に捨てたのも、実際は母親(クーン)が盗んだと思っているからでしょうね。ただ、最後までハッキリと犯人が描かれないので、観客はこの学校内にいる人と同じ状況に置かれたままです。なんか現実味があってモヤりました。

 

 映画【ありふれた教室】における主張と証明の違い

カーラは数学の授業中、生徒たちに主張と証明の違いを教えましたが、クーンが泥棒したことを証明できないまま、物語は幕を閉じました。カーラのPCの録画にクーンの衣類が映っていたから、というのはカーラの主張に過ぎなかったと思います。

カーラはクーンが盗んだという事実を、1つずつ丁寧に証明していくべきだったのでしょう。理不尽な結末ですが、言っていることは正しくても、やり方がまずかったのだと思います。

 映画【ありふれた教室】の学校は現代社会の縮図

監督は学校が社会の縮図だと語っています。ですから映画『ありふれた教室』で描かれていることは、誰にとっても身近な脅威と言えるでしょう。ドイツだけでなく、世界中の映画ファンから共感されているらしいです。なんか、納得できますね。

冒頭シーンで描かれるゼロ・トレランス方式

冒頭、教師らが校内で相次ぐ盗難事件について「心当たりのある生徒はいないか?」とルーム委員に尋問するシーンがあります。強制ではなく任意だと言いながら、協力を求める男性教師リーベンヴェルダ

この学校では、違反した生徒に罰則が与えられるゼロ・トレランス方式(不寛容方式)が採用されています。カーラは、不寛容方式に疑問を持っている教師で、他の教員とも意見が合いません。

このルーム委員が密告を強いられた件については、後の保護者会で女子の保護者によって「心理的な抑圧」と批判されました。カーラは自分も納得がいかないやり方を他の教員が採用したせいで、結果保護者から責められることになったのです。

おそらくドイツでは、チクるという行為(密告)がとても嫌悪されているように思います。過去の歴史からでしょうか、子供もチクることをとても嫌がっていました。それなのにこんな圧力を子供にかけるのか?と保護者は怒っていたのだと思います。

学校での盗難事件の嫌な空気

子供の頃、教室で誰かの給食費がなくなるたびに、机に伏せるあの嫌~な空気を思い出しました。誰も見てないから盗んだ人は手を上げて~の時間です。教師は誰が手を上げているか知ろうと盗み見した生徒に、ブチキレ...。まぁ、そこでブチ切れるのは正しいです。ただ、もうなんか怖いんですよね๐·°(৹˃̵﹏˂̵৹)°·๐

 

で、もうそこからスケジュールとかが、めちゃくちゃになる。自分が何かしたわけではないですが、あの時間の嫌~なムードだけは忘れられません。

集団ヒステリー状態となる生徒&教師

カーラの授業光景の画像

画像引用:映画『ありふれた教室』公式サイト

クーンとのトラブルの噂が広まったことでカーラの評判はガタ落ちとなり、生徒たちは授業をボイコットします。ボイコットとはいえ学校を休むわけではなく、席に座ったまま皆でノーリアクション攻撃(  ˙-˙  )(  ˙-˙  )(  ˙-˙  )。いつも手を叩くところで、叩かない。言うことを聞かないなど、教室内でカーラを無視することで、日頃の鬱憤を晴らします。

 

ある種の集団ヒステリーのような感じで、誰もがカーラ対して刺々しく、そして冷たくなっていく。保護者会のシーンも微妙でした。保護者らは常日頃、SNSで連絡を取り合っているんですね。だからあらかじめ、いじめのような嫌なムードが出来上がってしまっているように思います。

 

そこへクーンが遅れて到着し、こっそり動画を撮影していたことをバラしました。スパイ・密告行為・名誉毀損・誹謗中傷、なんでもありだと叫び、さも自分が被害者のように嘘を(多分)喚き散らしてしまったので、保護者たちの評判も下がります。やったもん勝ちですね。

 ルービックキューブの意味は?

ルービック・キューブをするオスカーの画像

画像引用:映画『ありふれた教室』公式サイト

カーラはオスカーにルービック・キューブを貸す際、アルゴリズムについて「ある問題を解くための手順のことよ」と説明しています。

アルゴリズムとは、ある問題を解決するための手順や計算方法、目標を達成させるための手順のこと。

カーラは、オスカーにアルゴリズムを教えておきながら、クーンの盗難事件に関しては、全く手順を踏んでいなかった。

対してオスカーは、学校新聞担当のクラスメートに自分の状況を訴えかけました。クーンも保護者会で、カーラが職員室を隠し撮りしていたことを暴露し、カーラを不利な状況に追いやります。

オスカーはラストシーンの直前で、全面揃えたキューブをカーラに返却しました。要はマスターしたよ、ということなのでしょう。

 

 映画【ありふれた教室】の超胸クソ&面白ポイント

個人的に面白いと思った箇所や胸くそポイントを、以下でまとめています。

正義の敗北とその理由

このカーラという教師は、相手(クーン)が罪を犯したのだから、自分の正義が通ると思っている。が、そうはならない。そこに『ありふれた教室』の面白さがあります。

現実でも大抵皆この罠に嵌まります。多分子供の頃から、正義が勝つアニメ・ドラマ・映画などを見過ぎている。でも現実にはなかなかそうならないから「アレっ?」て思うような。

この映画で描かれているのは正義の敗北。そして正義の危うさ、他者を断罪することの危険性といった感じでしょうか。もちろん、正しい主張が通るべきですが、なかなかそうならないときに、どうするかということを考えさせられる映画です。

また、物静かなオスカーが自分の境遇を広報担当のクラスメートに話したことも大きいです。実はオスカーは、アルゴリズムを理解していた(笑)。噂によって集団の心がある1つの方角に向かってだだだーッと動き、本当はカーラのほうが被害者なのに、まるで加害者のようにでっち上げられてしまいました。

 

なによりもオスカーがゴネてグズっているうちに、カーラ=加害者というイメージが、オスカー、生徒たち、保護者、そしてカーラ自身にも勝手に出来上がってしまったことが大きいです。オスカーや生徒らはオスカーの停学をカーラのせいにするけど、それはクーンのせいでしょ?

 

一方で校長や教員らはカーラが被害者なのだと、はっきり認識しています。盗みを働いたクーンや暴力を振るったオスカーが悪いのだと。

 

しかしカーラは協力してくれる教員を遠ざけ、生徒へクラス新聞のインタビューにまで答えてしまいました。これにより、学校全体の評判を落としてしまう。カーラを悪者のような目で見る生徒たち。現代社会も大体こんな感じですよね。

 

納得がいかないラストシーン

教室で中指を立てるオスカーの画像

画像引用:映画『ありふれた教室』公式サイト

ラストシーンでのオスカーは、椅子に座ったまま神輿のように担がれて退場します。まるで殿様。まるで王様。理想主義者のカーラは、オスカーを甘やかしてしまい、まんまと一杯食わされたのだと思います。

オスカーはこのクズな社会で生き抜くためのアルゴリズムを見い出し、寛容なカーラを利用して苦境を打破しました。

 

こうして、「オスカーは泥棒の息子だと罵られいじめられる」という最悪のシナリオを回避できたのです。

孤立無援状態に陥るカーラ

カーラは生徒を守ろうとしているのに生徒にはそれが伝わらず、不寛容な教師たちの濡れ衣を着せられる。それはちょうど、中間管理職の人が感じるようなジレンマなのかなと思いました。学校のシステム自体が生徒たちの気に入らないものなのに、の窓口にいるカーラが叩かれてしまう

 

こういうカーラを叩いているような人たちは、大体そうです。本当に気に入らないことがあるなら、校長やリーベンヴェルダに文句を言えばいい。それなのに理解がありそうな、寛容なカーラのほうに付け込む。学校の不寛容方式に不満があるなら、不寛容方式を率先して実行する人物の責任でしょ。

男性教師リーベンヴェルダとミロスが写っている画像

画像引用:映画『ありふれた教室』公式サイト

 

一方でリーベンヴェルダやミロスなどの教員たちも、学校新聞が販売されたことでカーラを責める。リーベンヴェルダは「僕が人種差別するか?」と、愚痴を連発。教員室はカオスと化しました。自分らが学校新聞でやり玉に挙げられたのは、日頃の行いではなくカーラのせいだといわんばかりです。

 

こういうパニックの状況になると、出来事と深く関わりのあるようなその場に居合わせた人物が不利益を被る。カーラが正しいことをしているかどうか、なんてみんなどうでもいいんだと思います。

 

オスカーの停学にしても、カーラは最後まで反対していました。PCを盗まれ、怪我をさせられていたにも関わらずです。しかし停学になったオスカーはカーラを敵視し反抗的。そもそも、あんたの母親が悪いんだよ、と言ってやればよかったのに。生徒&保護者からの批判を受け、傷付いたのはカーラ。教師側にも生徒側にもつけず、孤立するあたりは、超胸クソ展開と言えるでしょう。

 

寛容なカーラの傲り

まぁ、確かにカーラにも落ち度はあると思います。

カーラは子供をあまりにも甘く見ていた。傲りですね。オスカーに怪我までさせられているのだから、そこを突けば親であるクーンの落ち度になる。きっかけはともかく、オスカーはPCを盗んだうえ逃走し、川に捨てた訳ですから、これも立派な犯罪行為といえるでしょう。目の周辺の傷について、皆の前でオスカーにやられたと言い、PCも盗まれたと話せばどうなるか。

 

こんなことする子供の親なら、盗みをしてもおかしくないと思われるはずです。しかしカーラは教師としての自分の理想像に縛られているから、ついついオスカーを庇ってしまう。

 

自分を守る術はあった。でもこういう状況のとき、条件反射的に日頃のお人よしなクセが出てしまったのもあるでしょう。オスカーが大事なのはわかるけど、他の生徒は自習で放置でしょ。そこはちょっと無責任な気がします。まるで本来の目的を見失ってしまったように、感じられました。

まとめ

集団ヒステリーのせいで、本当はどっちが悪いのかわからなくなる。現実もこんな感じだなぁと思いました。臨場感あふれる100分間で、あまりにも完成度が高い作品です。

 

正しさとは、なんだろう?

 

主張がいくら正しく思えても、上手いやり方を考えないと世の中に理解してもらえないのだと思いました。もしも私がカーラなら、自分が隠し撮りしておいて、いきなりクーンに文句を言うことはないだろうと思います。様子を見て、機会を待ったほうがよかったよ、カーラ。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございます!

 

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プレデター:バッドランドの感想・ユタニのシンセ登場が嬉しい!

プレデター:バッドランド

映画『プレデター:バッドランド』を先週観に行きましたので、ご報告です。最近めっきりきな臭くなり、そんな気分になれないかもしれませんが、お読みいただけると嬉しいです。

 

なんと今回は、プレデターが主人公になっていました!

 

この記事は映画『プレデター:バッドランド』の完全ネタバレ記事となります。未鑑賞の方は、くれぐれもご注意ください!また記事内では『エイリアン2』や『エイリアン:アース』の内容にも、触れる場合がございます。

 

  プレデター:バッドランドの基本情報

原題:Predator: Badlands/上映時間:107分/製作年:2025年

映画『プレデター:バッドランド』大ヒット上映中 |映画|20世紀スタジオ公式

監督:ダン・トラクテンバーグ

脚本:パトリック・アイソン、ブライアン・ダフィールド

製作:ジョン・デイビス、ブレント・オコナー、マーク・トベロフ、ダン・トラクテンバーグ、ベン・ローゼンブラット

出演:ディミトリウス・シュスター=コロアマタンギ、エル・ファニング、マイク・ホーミックほか

 

監督は『プレデター:ザ・プレイ』でかなり評判の良かったダン・トラクテンバーグさん。今回もいい感じです!

  映画【プレデター:バッドランド】のキャスト・登場人物

ここからは、映画『プレデター:バッドランド』の主要な登場人物をご紹介します。

デク役:ディミトリアス・シュスター=コローマタンギ

主人公デクの画像

画像引用:映画.com

ヤウージャ族の若者プレデター。未熟さゆえ、父親から「お前を殺しておくべきだった」的な耳を疑うようなことを言われ、その直後に兄が殺される。自身が強くありたいと願うプレデター

ゲンナ星に到着してからは、勢いよく敵に向かっていくものの、若さゆえ失敗しガジェットも失ってしまいます。デクを演じたのは、ディミトリアス・シュスター=コローマタンギというすごい長い名前の方!コローマタンギさんは、この役のためになんとヤウージャ語のトレーニングをZoomで数回受けているらしいです。Zoomで。

ティア役:エル・ファニング

エル・ファニングが演じるティアの画像

画像引用:映画.com

地球にあるウェイランド・ユタニ社から人間の代わりにゲンナ星へ送られていたシンセ。カリスクに襲われ、下半身を無くした状態の時にデクを見つけ助けを求めました。

ゲンナ星の事情に詳しく、デクのナビ代わりとなります。ティアには生き物を理解する必要があったため、あらかじめ感受性がプログラミングされていました。

ティアを演じたエル・ファニングは、もう1体のシンセである「テッサ」も演じています。

テッサ役:エル・ファニング

ウェイランド・ユタニ社からティアと共に派遣されたシンセ。ティアにとってテッサは、姉妹のような存在でした。ティア同様感受性がプログラミングされています。

しかしテッサはウェイランド・ユタニ社のマザーに忠実で、人間の嫌な側面を描いたようなキャラクターでした。ティアを演じたエルファが、見事に演じ分けています。

  プレデター:バッドランドの感想

youtu.be

冒頭のシーン

まずはしょっぱなから、主人公であるはずのデクが、父親から殺されそうになるという衝撃。そして厳しそうに見えた兄が、実は弟思いで、デクを庇ったせいで命を落とす。自分は船から出られず、兄が無惨に殺されるのを目の前で見ていたのに何もできなかった。悔しい気持ちを抱えたままゲンナ星に飛ばされ、到着するや否や敵に襲われる。ようやく身の安全が確保できたときの叫び「うぉーーーー」みたいなシーン。もうここだけで、120点ぐらいでした。この引き込みで、デクに感情移入しないわけがないです。

ゲンナ星の植物クリーチャー

主な舞台となるのはゲンナリするような危ない惑星「ゲンナ」。友人と飲み屋でプレデターが話題になったときにゲンナリ⇒ゲンナで覚えておくと便利です。

どこがゲンナリかというと、イカれた植物ばっかボウボウ生えているから。まず、カミソリ草。アイツが妙に痛々しいのは、現実にもあの手の細い雑草で指先を切ったりしたことがあるからです。やるな。

さらには膨らんで爆発する植物爆弾のようなものも、ありました。これらが後半のストーリーの伏線になっていくとはね…。

協力者ティアとの出会い

エル・ファニングが演じるシンセのティアが、チャーミングかつパンキッシュなキャラで、なんとも言えないポジティブなムードを醸し出していました。彼女は、こういうぶっ飛んだ役を演じているときがいいですね。ティアとの出会いが、家父長制の厳しい家庭で育ったデクの価値観を大きく揺るがします。

ティアは最初デクに自分を「道具」として、売り込みました。デクがティアを背負って歩くシーンの元ネタは、スターウォーズEP5のチューバッカとC-3POのようです(監督談)。確かにEP5の終盤に、チューバッカが上半身だけになったC-3POをおんぶして歩くシーンがありました。

ティアのおしゃべりで、楽しげなムードもいい。おそらくデクがこれまで育ってきた環境には無いものだったでしょう。

道具と思っていたティア

デクが「道具」と思っていたティアですが、実は何枚もうわてでした。ティアは最初からデクに勝ち目がないと思っていた&テッサを呼びカリスクの捕獲したいと考えていたので、低姿勢でいながらちゃっかりデクを利用しています。

ここは人を利用しようと企めば、自分も利用されるという教訓めいたお話になっていました。

しかしティアも姉妹同然の同胞テッサを誤解しており、ここからストーリーは大きく動いていきます。

バドがカリスクの子だったという意外性

個人的に、バドは超お気に入りのキャラでした。だから、デクがバドを見捨てたとき、あーあ(ó﹏ò。)ってなったのですが。

その後にしょんぼりしたバドをデクが慰めるシーンあたりから、「えっ、この子あれの子供なの!」という驚きに変わりました。どうりで、あのカミソリ草の上をコロコロ転げ回っても平気なわけです。

1度は恩人を見捨てたデクですが、バドの母親を救うチャンスができました。

ほぼプレデターVSウェイランド・ユタニ社の構図

真の敵=ユタニのテッサ分かってから、デクはティアとカリスクを救出する方法を思いつきます。己の真の敵を知ることは大事ですね。敵もわからないまま、誰かれ問わず喧嘩するから、世の中がややこしくなるんです。

デクは、これまで自分を苦しめた植物クリーチャーとヒルみたいなヤツを味方につけて戦います。

アンダードッグ効果を使ったリベンジストーリー

弱いとされてきたヤウージャ族のデクですが、実はそんなに弱くない。デクは、相応の実力が認めてもらえなかったプレデターなんだと思います。

ただ若いがゆえ、過去作で観てきたプレデターさんのような大人の戦い方ができていない。序盤は気ばかりが焦り、派手なアクションを起こしては空回り。でもこのデクがバカっぽいながらめっちゃ生き生きしていて、元気が出ました。

 

ティアと過ごし失敗から学ぶことで、ヤウージャ族の若者プレデターが一人前になっていくという青春ストーリーは痛快。父権社会を押し付けてくる父親を倒し、血の繋がらない仲間と生きていくことを選ぶ着地も心地よいです。

 

  『エイリアン』シリーズとの繋がりを示唆

映画『プレデター:バッドランド』は、内容的にもテンション上がる大傑作でしたが、エイリアン・シリーズとの繋がりが示唆されたことは大変意義深いことです。

AVPが正史として認められていないからか

過去には映画『エイリアンVSプレデター』や『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』もありますが、これは正史として認められていないムード。一体、どっちで行けばいいんですかね?

『エイリアンVSプレデター』に批判的なリドリー・スコットが、『プロメテウス』でAVPと矛盾するストーリーを作った時は、喧嘩売ってんのかと思いました。

この件についてはAVPを外伝扱いする説と正史扱いでいいという説など、様々でうやむや。一般的にAVPは、見る順番の記事などでプレデター・シリーズの方に寄せてあることが多いです。ディズニープラス公式サイトでも、AVPプレデター・シリーズとして紹介されています。エイリアンとプレデターのクロスオーバーを望み、AVPが正史である証明ことをしようとしている方もおられました。

 

本作『プレデター:バッドランド』は正史扱いなので、ユタニのシンセ登場で本格的にプレデターの世界にエイリアンが食い込んだことになる。そこがとても嬉しいです。なんならもう、ユタニ・ユニバースとかそういう名前にしてもらってもいいぐらいですね。

たぶん、映画ファンが本作でエイリアンとの繋がりを見つけたいのも、今後のクロスオーバーを期待しているからですよね?少なくとも私にとっては、めっちゃ重要なところです。ぜひとも、アンドロイドで繋げてほしい...。そしてあわよくば、これは難しいかも知れませんが、スコット・ユニバースと称し、ブレランまで繋がった世界をみせてほしいです。

 

ずうずうしくて、すみませんでした。

 

まぁ厳密に言えばですが、何が正史なのかはっきりしない、そこがエイリアン・プレデターシリーズの魅力でもあり、同シリーズが注目を集める要因の1つになっているとすら感じられます。

 

さて、デクが持ち帰った勝利品は、テッサの頭蓋骨部分のように見えました。ここから、敵はウェイランド・ユタニ社だというメッセージと受け止めることも可能です。ドラマ『エイリアン:アース』では、ウェンディがゼノモーフを味方につけてプロディジー社を脅しますから、こちらも敵は非人間的な巨大テック企業ということになります。これからは、生物を利用したい巨大企業が悪者になっていくのかな。

ウェイランド・ユタニ社のシンセ登場!

ティアをおんぶするデクの画像

画像引用:映画.com 

プレデター:バッドランド』に登場するティアとテッサは、ウェイランド・ユタニ社所有のアンドロイド(シンセ)。傷ついたテッサを見る限り、白い血液が出てたっぽい。あぁ、ユタニのアンドロイド(シンセ)だなぁと嬉しくなりました。

そして再起動する際には、目の部分にウェイランド・ユタニのロゴが入る。製品なんだなぁ、という感動がありました。

 『エイリアン』とのリンクは、公開済みの予告映像で示唆されたもの。エル演じるアンドロイドが再起動する際、同シリーズを象徴する巨大企業「ウェイランド・ユタニ社」の名前と企業ロゴが確認できる。トラクテンバーグ監督も「この世界が『エイリアン』シリーズともつながっているという、ファンへの小さな贈り物なんです」とユタニ社が同作と『エイリアン』をつなぐことを認めている。

『プレデター』最新作にゼノモーフは登場せず 『エイリアン』ユタニ社の企業ロゴには「理由がある」|シネマトゥデイ

ティアとテッサは、情緒の豊かさが強調されていました。一方で、他のシンセは、感情を持っていないような...。感情を持たせる技術があるのに、用途によって使い分けているあたり、悪の企業ユタニの嫌な感じが出ています。

 

また本作にはアンドロイドばっかりで、人間が1人も出てこないのも面白いです。この時代に人間は生きているのか、など不安になりますね。そういう意味では、『プロメテウス』や『エイリアン:コヴェナント』、『エイリアン:アース』同様、ポスト・ヒューマンを題材にしているように感じられました。

ドローン・シンセ役には、『エイリアン:アース』のゼノのスタント・アクターであるキャメロン・ブラウンがクレジットされています。ここからもエイリアンとの繋がりが、感じられました。この情報はTWITTER(あえて)の相互の方から回ってきました。元ネタの記事はこちらです↓

news.yahoo.co.jp

 

ウェイランド・ユタニの輸送用コンテナがおしゃれ

ティアが囚われていたウェイランド・ユタニ社の、輸送用コンテナのデザインが私好みでした。バッドランドでのコンテナの色は黄色で、同じものが欲しいとすら思っています。まぁ、ないでしょうが...。

今夏配信された『エイリアン:アース』のコンテナのデザインがとても気に入りまして、以後コンテナに夢中です。エイリアン:アースの標本採集用コンテナは、グレー。

 

youtu.be

黄色いパワーローダー

テッサがパワーローダーっぽい巨大ロボットを操縦するシーンは、エイリアン・シリーズ2作目『エイリアン2』のリプリーを想起させられます。

ただ、リプリーの乗っていたヤツよりもでかかった。

 

まとめ

以上、プレデター:バッドランドの感想でした。劇場鑑賞時、アクスタみたいなのが貰えて、嬉しかったです。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございます!

ブログ復活します!映画【ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション】の感想

こんにちは。細々と生きております。当ブログはドラマ『オビ=ワン・ケノービ』の考察の途中で止まっておりましたが、誠に勝手ながらブログを再開させていただくことにしました。

 

今回は『ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション』のあらすじ、キャスト、および面白かったポイントを書いていきたいと思います。

 

映画『ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション』は、上映される劇場が限られていたため、ワイスピのように気軽に行けない方もいらっしゃったでしょう。かくいう私も、百道(ももち)かトリアス久山かという究極の選択を強いられました。とはいえ福岡は、上映している劇場があってよかったです。本当にありがたいことでした。

ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション

原題:Weekend in Taipei/上映時間:100分/製作年:2024年

アナログちゃんによる『ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション』の感想画

 

予告動画 ↓ ↓ ↓

クワン役サン・カンさんから、日本の映画ファンに向けてメッセージ付きです。

youtu.be監督:ジョージ・ホアン

脚本:ジョージ・ホアン、リュック・ベッソン

製作:リュック・ベッソン

出演:ルーク・エヴァンズ、グイ・ルンメイ、サン・カン、ワイアット・ヤンほか

  映画【ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション】のあらすじ

舞台は台湾。セレブ妻のジョーイはブランドもののショッピングバッグをいっぱいぶら下げ、その上高級車を購入。夫クワンからは「目についた物を買わずにいられないのか」と説教されます。クワンは、億万長者ですが、裏では悪いことをいっぱいしています。

 

クワンはジョーイにぞっこんですが、ジョーイのほうはつれない態度。仕方なくあなたと暮らしているのよと言わんばかりでした。妻の冷たい態度が寂しくて、クワンはキーッ💢(❮>_<❯)ってなります。

 

ジョーイの息子レイモンドも、クワンに全く懐いていません。それどころかレイモンドは、クワンの悪事を暴こうと麻薬取締局の捜査官であるジョンにメールで接触しました。

レイモンドは「イルカを助けたい」という動機からこのような危険な行動に出たわけですが、この後ジョンが自分の実の父親であること、母ジョーイが昔ヤクの運び屋だったことを知り、もはやイルカどころではなくなります。

 

まず、手始めに密告がクワンにバレ、刀で脅されました。ジョーイとフェラーリで逃走後、ホテルではドンパチに巻き込まれます。ジョーイとジョンが合流して逃げ込んだのは、ジョーイの実家である漁港の実家。

 

レイモンドとしては初めておばあちゃんに会いますが、翌日はジョンと豆剥きを手伝わされますトホホ。妻のストーカーであるクワンは勘が良く、実家のある漁港を探せと部下に命令。クワンの手下が、漁港町にズカズカとやってきました。

 

そんなときに、あれ、レイモンドがいない!レイモンドは、クワンを逮捕するための証拠を盗もうと勝手に家に戻っていたのでした。しかし、あっさりクワンに見つかってしまいます。

 

レイモンド引き渡しのため、ジョーイとジョンは仕方なくクワンに再会。しかしクワンが約束を破り、ジョーイとレイモンドを車に乗せて逃走。遥か遠くからジョンが運転手を狙い撃ち、それが見事に命中しました。代わりに運転しようとハンドルを握るクワン。しかし追ってきたジョンが助手席側から猛突進し、襲われたクワンは車から転げ落ちます。

 

走って逃げるクワン。クワンはなぜか映画館に入り、ジョンとステージに上がります。劇場内ではチャン・イーモウ監督の「LOVERS」が上映されていました。ステージで、ジョンとクワンが揉めはじめたので、観客は「キャー」とパニックになって逃げます。残されたのは老夫婦のみ。

 

老夫婦の前で、銃を使わず格闘するジョンとクワン。そしてついにクワンは逮捕されました。ジョンとジョーイは結ばれ、赤ちゃんも誕生。めでたし、めでたしというストーリーです。

 

  映画【ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション】の主なキャスト

ジョン役:ルーク・エヴァンズ

ジョン役ルーク・エヴァンズの画像

画像引用:映画『ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション』公式サイト

15年前からクワンを追っている麻薬取締局(DEA)の捜査官。任務中でありながらジョーイと恋に落ちてしまいました。ギリギリのタイミングで「ゴメン、俺は捜査官だ」とジョーイにカミングアウトし、頼む逃げてくれと懇願。以後ジョーイとは会っておらず、今回15年ぶりの再会となります。

 

捜査で派手にやらかし、女上司から休暇を言い渡されたジョン。飛行機でタイペイに渡り、プライベート休暇中、独自に捜査をはじめます。

 

ジョンを演じたルーク・エヴァンスは、ワイスピ・シリーズでオーウェン・ショウを演じました。デッカードの弟ですね。ホビット三部作では、弓の達人バルド役を担当。また当ブログでご紹介した映画『ハイライズ』のワイルダー役も担当していました。

analogchan.hatenablog.jp

ルークはジョンという役柄について、ただのいい人なんだけど、正しい決断ができなかった男だと語ります。家族を持つ機会を逃し、疲れきった顔をして、それを受け入れている。ところが突然、母親になったジョーイが子供を連れて現れたから過去を思い出しながら戦う。そんな普通の男であるところが好きだ、と話しました。

ジョーイ役:グイ・ルンメイ

ジョーイ役グイ・ルンメイの画像

画像引用:映画『ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション』公式サイト

クワンの妻。昔好きだったジョンのことが忘れられないまま、クワンと結婚しました。ジョンとの間に出来た子供レイモンドも一緒です。大豪邸に住み、買い物もしたい放題。クワンの誕生日プレゼントとして、フェラーリの試乗を楽しみます。

 

車を運転してるときだけ全てを忘れられる。かつては天才ドライバーとしてしられ、薬の運び屋でした。そんなジョーイの悩みはしつこい夫クワンに付きまとわれ、求められること。でもクワンなしでは生活できないし、好きだったジョンとの子レイモンドを育てることもできません。

 

そんな煮詰まった日々の中、ある日ジョンがタイペイに来ていると知ります。

 

フェラーリの試乗シーンについてグイ・ルンメイは、フェラーリのトレーニングは今でも最も恐ろしい経験、と語っているよう。ジョーイはフェラーリに乗る前に、エンジンを確認するんですよね。車好きがよくやってる、アレだ!って思いました。

 

『薄氷の殺人』などでしられるグイ・ルンメイは、今年9月から公開の映画『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』でも活躍しています。


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クワン役:サン・カン

クワン役:サン・カンの画像

画像引用:映画『ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション公式サイト

表向きは、水産王で億万長者。裏の顔は麻薬カルテルのリーダー。めーっちゃ悪い奴なのに妻ジョーイにメロメロで、いつ何時も「妻はどこにいるか?」確認しているようなそんな男です。

 

クワンを演じたサン・カンは、ちょうど『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』の撮影の時に、ベッソン監督がルイ・レテリエ監督を訪ねて来て、それでベッソンと知り合う機会があったとインタビューで語っています。

 

サン・カンは、ワイスピ・シリーズのハン役で有名かつ大人気。それ以外では、SWのスピンオフドラマ『オビ=ワン・ケノービ』にフィフス・ブラザー役で登場し、皆を驚かせました。

 

最近は、カーコミュニティや映画のファンが撮影に参加した『drifter』というカーアクション映画の監督・俳優を務められたようです。一般人でも車好きなら参加できるロケみたいなのがあって、参加者は「イェーイ」みたいな陽気なノリで楽しそうでしたよ。君もこの映画に出れる!みたいな感じで、撮影段階から第4の壁を突き破ってる感じが、おもしろいなと思いました。まもなく、米公開という噂も!日本でも公開してほしいです。インスタで、撮影の光景などが見れるので追っていましたが、とにかくドリフト・シーンの迫力が凄かった。詳細はサン・カンさんのインスタグラムをチェックしてみると、わかりますよ!

 

レイモンド役:ワイアット・ヤン

レイモンド役ワイアット・ヤンの画像

画像引用:映画『ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション公式サイト

ジョーイの息子。いっぱい悪いことしてる義父クワンの悪事の中でも、レイモンドが気に入らなかったのは環境汚染。レイモンドからイルカのことを指摘され「は?イルカ?」とクワン。クワンは誰に飯食わせてもらってるんだ!と思ったに違いありません。

 

実の父親は、パティシエだったが死んだと聞かされていました。がしかし、捜査をきっかけに目の前の捜査官ジョンが自分の父親だと判明!は?どういうこと???と次々湧いてくる疑問や好奇心を抑えることができず、修羅場をくぐり抜けながら両親をバンバン質問攻めにします。

 

レイモンドを演じたワイアットくんをインタビューで拝見しましたが、機転の効いたコメントをポンポン飛ばし、映画の役柄よりもシャープな印象。ハンサムな方なのに、上手く描けず(私のイラスト)申し訳ないなという気持ちになりました。

ワイアットくんは、ロケの期間中サン・カンと「ライラ」というお店の餃子を食べに行ったり、ルークとはカラオケに5回ぐらい行ったりしたと話しています。今後も期待の俳優さんですね。

  映画『ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション』の感想・面白かったポイント

警察に腕を掴まれたジョンの画像

画像引用:映画『ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション』公式サイト

リュック・ベッソン率いるヨーロッパ・コープ製作

製作・脚本はリュック・ベッソン。とはいえ、脚本のほうは監督を務めたジョージ・ホアンとの共同執筆のようです。


ベッソンと言えば、古くは映画『グラン・ブルー』や『レオン』で、一躍有名になった監督です。昨今は映画『トランスポーター』シリーズや『96時間』シリーズの製作・脚本でも有名。監督作品としてはヴァレリアン 千の惑星の救世主』などもあり、冒頭の握手のシーンがやたらと長く、観客をざわつかせました。


そんなベッソン的ワールドが楽しめる本作は『DOGMAN ドッグマン』の撮影監督コリン・ワンダースマンが、同じく撮影監督を担当しています。こちらも『ドライブ・クレイジー』同様、ヨーロッパ・コープの作品ですね。
ヨーロッパ・コープに俄然興味が湧いてきて、調べてみると主な製作作品の中に

・トランスポーター
・96時間
ミシェル・ヴァイヨン
・フィリップ、きみを愛してる!
・LUCY/ルーシー
ヴァレリアン 千の惑星の救世主

など、結構私好みの作品が並んでおりました。これらは、ベッソンの計算しつくされてないワールドを堪能できます。


クワンを演じたサン・カンはインタビューで映画『グラン・ブルー』を傑作と評し、とても好きな映画の1つと語っています。子供時代や高校時代に影響を受けた思い出深い作品のよう。私も『グラン・ブルー』大好きですよ!と思いました。


いまだにベッソンと聞くと反応してしまうルーツは『グラン・ブルー』にあります。当時ジャン・レノが演じるエンゾという男が大人気でした。

アラン・フィグラルツのアクション・シーン

この方は、スタント界ではかなり有名なようです。私的には「あー、この人が死んでさみしいなぁ」みたいに思ったキャラでした。もっと見たかったです。wikiには、アランが5歳から武道を学んだとあります。マジで凄かった!

 

アランは最近では、映画『DOGMANドッグマン』のスタント・コーディネイターも担当していました。で、凄いのは、「ドッグ・リリース」とよばれる犬殺陣も任されていて、他の俳優さんの代わりに犬に噛みつかれる演技にも挑戦したようです。

 

以下はドライブ・クレイジーの本編、アラン・フィグラルツの見せ場


www.youtube.com

SNSでも『ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション』を観た人が、このシーンを絶賛していましたね。アラン・フィグラルツがどれぐらい出演しているか、知りたがっている方もいらっしゃいましたよ。

見ごたえのある格闘シーン

序盤の中華料理店の厨房での格闘シーンがとにかく迫力あり。テンポも良く、コミカルなノリなので、ちょうど『Mr.Boo!ミスター・ブー』のような感じで、楽しむことができました。

ジョン役のルーク・エヴァンズは『ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション』の中で、自分がスタントをこなしたシーンもあると明かしています。インタビューでは、何週間もかけて段ボール製のキッチンでリハーサルをしたと語っていますから、厨房での格闘シーンの撮影にも参加したのかなと思いました。これは危ないですよ。

 

サン・カンは終盤のルークとの大きな格闘シーンについて、イスラエルの格闘技であるクラヴ・マガのトレーニングをしたと語っています。また別のインタビューでは、振付師(ファイト・コレオグラファー)で東京ドリフトの頃から一緒に仕事をしているダン・トロッターとのトレーニングを、楽しんだとも。台湾のスタント・チームを世界クラスのものと大絶賛していました。

終盤に珍展開か!笑いが止まらなかった

クワンがジョーイとレイモンドを車に乗せ逃走するシーンで、ジョンがかなり遠くから銃で狙いました。当たるわけないやんと思ったら、運転手に見事命中し仰天!このシーンあたりから、笑いが止まらなくなりました。

クワンが運転席に座ってからも、ここからドリフトシーンあるか!と思いきや、まさかジョンが真横からタックル。そんな強引な攻め方があったのかと。意外すぎて、メッチャテンション上がりました。

 

そしてなぜか映画館に入る2人。このシーンが本当に好きです。館内では、チャン・イーモウ監督の映画『LOVERS』が上映中。

ジョンとクワンの格闘シーンの一場面

画像引用:映画『ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション』公式サイト

 

実は台湾が猛暑だったため、最終決戦の舞台を急遽、ルーク・エヴァンズの提案でジョージ・ホアン監督が屋外から映画館に移したようです。あの映画館は、ルークが見つけたらしいんです。そしてホアン監督の俳優さんへの気遣いが、あのような面白展開を生んだのですね。

クワンというキャラクターの魅力

悪役ながらどこか憎めないクワン。
お誕生日プレゼントとして、妻からフェラーリをプレゼントされる。「いやそれ、俺の金で買った車だろ」と思ったに違いないです。どれほど金をつぎ込んでも妻から愛されていない、その思いからあのような人格が形成されたと言っても、過言ではありません。バスルームのシャワーのシーンはとても悲しい。ジャンジャン湯水のようにつぎ込んだ愛が戻ってこず、苦悩するクワンが描かれます。

 

SNSでも、クワンに同情する声をちらほら見かけました。サン・カンが演じていることも大きいですね。

 

サン・カンはこの映画についてのインタビューで、「ヒーローを演じるのと悪役を演じるのでは、どちらが楽しい?」と聞かれ、悪役のほうが楽しいと語っています。サン・カン「悪役だとリスクやチャンスを多く取れるし、演技の幅も広がるから、すごく楽しいよ」だって。

 

ストーリーを盛り上げるのに、個性的かつ陰気な悪役がいることは必須。クワンは大富豪でありながら、金よりも妻に執着していました。嫉妬心メラメラで、悔しそうにするところとかかわいい。誰かを深く愛しているから、共感できるヴィランなんです。


サン・カンは、監督がジョージ・ホアンだったから、オープンな対話ができるという安心感が与えられ、アジア人の悪役にありがちなステレオタイプから抜け出すことができたと話しています。サン・カンは、ジョージ・ホアン監督の1995年の『Swimming with Sharks』を観たときから、一緒に仕事をしたい監督のリストに入っていたようです。

カルマを感じる着地

ところで、新しく生まれた赤ちゃんは、もしかしてクワンの子なのでしょうか?なるほど、これまでクワンがレイモンドを育てたように、ジョンはクワンとの間に生まれた子を育てていく決意をしたわけですかね?そこにカルマを感じました。

 

悪人とは言えど、クワンが天敵とジョーイとの間に生まれたレイモンドを、養い育ててきたのは確か。クワンからジョーイを取り戻したジョンは、今度は「お前にそれができるのか」と試されているのだと思います。

  まとめ

100分とは思えないほど、あっという間でした。座席を離れるときは、なんか名残惜しい気がしましたね。

 

入場特典として、ルーク・エヴァンズのポストカードが貰えましたよ!

劇場鑑賞時に配られたポストカードの画像

 

 

以下にインタビューのソースを貼っておきます。

youtu.be

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以上のような感じで映画『ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション』を、とても楽しむことができました。この映画にありがとうと言いたい。長々と書きましたが、基本、ポップコーン・ムービーなので、説明はいらなかったかも!チケットを購入し、座っていれば楽しめる作品です。最後までお読みくださり、ありがとうございます!

【ドラマ】オビ=ワン・ケノービ(パート3)の感想&おさらい【完全ネタバレ】

オビ=ワン・ケノービ(パート3)弱ったオビワン

原題:Obi-Wan Kenobi/配信時間:48分/配信開始日:2022年6月1日

オビ=ワン・ケノービの上半身が写った画像

画像引用元:https://starwars.disney.co.jp/ 

監督:デボラ・チョウ

脚本:ジョビー・ハロルド、ホセイン・アミニ、ハンナ・フリードマン、スチュアート・ビーティー

出演:ユアン・マクレガー、ヴィヴィアン・ライラ・ブレア、ヘイデン・クリステンセンジェームズ・アール・ジョーンズ(声)、サン・カン、リヤ・キールステッド、モーゼス・イングラム、インディラ・ヴァルマ、ザック・ブラフ(声)、ダスティン・ツァイタマー(パフォーマンス)

 

ついに『キャシアン・アンドー』の配信が始まりましたね。観てますよ、観てますけどまずは、こっちからアップしていきたいです。アンドーは3話目ぐらいから、一気にテンションが上がりました。「カンカンカ~ン」って音に、気持ちを引っ張られますね。

 

※他のスター・ウォーズ作品についても触れる場合がございます。ご了承ください。

オビ=ワン・ケノービ(パート3)の新たなキャスト

 ターラ(演:インディラ・ヴァルマ)

帝国の将校(上官)。帝国側の人物であったが、帝国の残酷さを知り、ジェダイや反乱軍を助けるようになった。今となっては、帝国時代自分のしたことを後悔している。帝国の制服を着ているため、スパイのような活動ができる。

 フレック(声:ザック・ブラフ

惑星マプーゾの輸送ドライバー。帝国支持者。ヒッチハイクしてきたレイアに対して穏やかな対応をとるが、検問であの2人はあやしいとトルーパーに密告する。エイリアンの登場があってちょっと嬉しい。

 NED-B(パフォーマンス:ダスティン・ツァイタマー)

マプーゾの反乱分子の隠れ家にいるドロイド。頭脳を持たないドロイドと見せかけて、結構人間っぽい。ローグ・ワンのK-2SOに通じる愛おしさを感じた。

 

 ドラマ【オビ=ワン・ケノービ(パート3)】の超ざっくりあらすじ

ハジャの協力により、何とか貨物船でダイユーから脱出したオビ=ワンとレイアは鉱山の星マプーゾへ向かう。移動中オビ=ワンは、レイアのローラを修理してあげた。マプーゾに到着し、ハジャから聞いていた指定の座標に行くが、誰一人見当たらない。ここに味方の誰かが迎えに来るはずだったのだ。オビ=ワンは、やはりハジャに騙されたのだとキレる。突如レイアがヒッチハイクし、通りすがりの輸送車で宇宙港まで乗せていってもらうことになった。道中ではトルーパーらと相乗りになってしまい、ジェダイが捜索されていると知る。ピリピリしたムード。その上トルーパーらが待ち受ける検問で、オビワンは偵察ドロイドにスキャンされてしまった。正体がバレそうになったオビワンとレイアだが、帝国の将校ターラが現れ何とか助かる。帝国軍の制服を着ていたターラだが、実は反乱軍のスパイであり、オビワンらの味方だった。

 

ターラは2人を隠れ家に連れて行く。いつも、ここから反乱分子の拠点ジャビームまで生き残りのジェダイを逃がしているようだ。その頃、オビワンの居所を突き止めたベイダーと尋問官らがすぐ近くまでやってきた。ベイダーは、そこら辺にいる人に手当たり次第八つ当たり。フォースチョークも披露した。一般市民に対しても残酷なベイダーを見たオビワンは、作戦を急遽変更。ジャビームへはレイアとターラのみ行かせ、自分はおとりとなることにした。何とかベイダーをおびき寄せたオビワンだがフォースの力も弱っており、よたよたしてほぼ完敗。その後、引き返してきたターラとNED-Bにピンチを救われた。

 

 オビ=ワン・ケノービ(パート3)の見どころや感想など

予想外の展開が多かった気がします。あとクインラン・ヴォスの名前が出てきたり、ターラがスパイだったり、パスという言葉が出てきたりしてして情報量も結構多かったです。

新しく出てきた星

 ムスタファー

冒頭でリーヴァが大尋問官の件をベイダーに報告するシーンでちょこっと登場。短いシーンだけど、これがベイダーの城。

 マプーゾ

鉱山の星。全体的に殺風景というか、何もない。帝国の支配下にあるため、昔と随分変わってしまったとオビワンは嘆く。ターラの案内で隠れ家へ行くと、町のようなところがあって、そこにはわりと人が住んでいた。

 ナー

尋問官らの要塞が初めて登場。今回の配信で一番興味深かった舞台。みんな、凄い所に住んでるんだなと思った。ベイダーが拠点とする星と同じ、ムスタファー系に属しているので、何かあったらベイダーがすぐ飛んでこれるのだろう。中はめちゃくちゃ広い。ゲームには詳しくないが、「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」に登場する尋問官の要塞がデザインベースとなっているよう。オシャレな造り、プローブ・ドロイドを発射したりして。尋問官らの部屋には、ジェダイから勝ち取ったライトセイバーが並んでいて、ヤバいなと思った。誰の趣味なんだろう。『クローン・ウォーズ』にもこんなシーンがあった。確か、洞窟みたいなとこで、グリーヴァスの要塞がこんな風に勝利品を並べていたと思います。

 

衝動的にヒッチハイクするレイア姫

子供でありながら、結構自分判断で行動できるレイア。おかげでマプーゾでは、衝動的にヒッチハイクをし、帝国支持者のフレックに目を付けられた。しかしオビ=ワンがピンチであることを瞬時に察知し「私は大丈夫だから、助けに行ってあげて」とターラにお願いしたのは、正解だったと思う。相当なしっかり者。この子が大人になったらあのレイア姫になるんだなと納得。

 

パスっていうのが何なのかはっきりしない

ターラの説明からすると、パスは銀河各地にあるようで...

 1.NED-Bがいたあの隠れ家のことをパスと呼ぶのか?

 2.あの隠れ家から宇宙空港まで繋がっている道のことをパスと呼ぶのか?

 3.ジャビームのような反乱軍の拠点がいくつもあり、それらをパスと呼ぶのか?

「小説の中ではハイパースペースと繋がっている場所がありそれらをパスと呼ぶ」的な情報もあって、小説読んでない自分は「もう、訳分から~ん」となりました。がおそらく、反帝国の人達が集まった機密組織のことを言うのかな~、という結論に至りました。(パート4以降を観て...)

クインラン・ヴォス

反乱分子の隠れ家にクインラン・ヴォスのサインあり。SNSでも話題でしたね。オビ・ワンとクインランは、あんまり馬が合わなかったはずだったけど、それでもオビ=ワンのリアクションはちょっと嬉しそうだった。ジェダイの生き残りがいよいよ少なく、オビ=ワンは相当に落ち込んでいたのだと思います。

オビ=ワンVSベイダーの戦いは早過ぎたのか?

そもそも最初からそれほど期待していなかった、オビ=ワンVSベイダーの戦い。だから唐突にこの場面がやってきても、それほどの違和感は感じなかったと思います。ただここは、意見が分かれるんじゃないのかな。早々に2人が会っちゃって、あとのストーリーはどうなるのかという不安もあるかも知れません。その上、こんなにSWの主要人物が出てくるスピンオフ作品って他にないと思います。ベイダー、レイア、オビ=ワン、ルーク。もうガチガチで、ちょっとでも物語をいじったら他のシリーズに響きそうな感じ。こんなジェンガをするようなピリピリしたムードで、キャストを自由に動かせるわけがない。そう思っていたのに早くもベイダーとオビ=ワンが会っちゃったから、もうヒヤヒヤです。逆に興奮してしまい、「スゲーめっちゃ面白ー」ってなりました。

 

ベイダーの登場のタイミングが早いことに関して、鑑賞する側のメリットとしては、やっぱたくさんのカットを見ることができることですかね。今後もちょいちょい登場してくれるのか、期待は高まります。

今回の尋問官たち

大尋問官が不在となり、リーヴァがベイダーから直接指示されました。これに嫉妬したフィフス・ブラザーはモロ不機嫌になります。偉そうに命令するリーヴァに対して、フォース・シスターも「やぁね、この人」って感じで、露骨に嫌そうな顔をしてましたよ。フィフス・ブラザーは、突如テレキネシスでリーヴァの体を浮かせたりして...。先の行動が読めない(笑)また何とこの時の彼の体勢が、椅子に座ったままであったことに驚かされました。その後のシーンでは、リーヴァの手柄をちょっと横取り(笑)敏速にベイダーに報告し「随分お喜びであった」と嬉しそうにリーヴァに自慢したり(かわいい)。フィフス・ブラザーは憎めないところがあります。それに少しセクシーだと思いました。今後も尋問官情報、挙げていきたいと思います。

 

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最後までお読みくださり、ありがとうございます。では、また!

 

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