女性登山家モデルの映画完成披露試写会

故・田部井淳子さんがモデルの映画官製披露試写会を記念するオブジェ

 女性で初めて世界最高峰のエベレストに登頂した登山家、田部井淳子さん(2016年に77歳で死去)をモデルにした映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』の完成披露試写会が9月24日、東京国際フォーラムであった。

 

 一般参加者招待の抽選に当たり、当選はがき1枚で2人まで入場できるため妻と一緒に出かけた。

 

 見たことのない舞台あいさつを楽しみにしていたが、広い会場の最後部に近い座席だったせいで俳優らの目鼻立ちさえ判然とせず、がっかり。妻には双眼鏡を持つよう言っておいたのだが。

 

 もっとも登壇した阪本順治監督と俳優8人のうち妻が知っていたのは吉永小百合だけ。かく言う私も吉永と佐藤浩市天海祐希、のん、木村文乃まで。吉永が南アジアの民族衣装で登壇したことは翌日のネットニュースの写真で知った。

 

 舞台あいさつから、吉永の存在の大きさがよくわかった。夫役の佐藤浩市は「疲れた顔を一切見せない。映画への向き合い方がすごい」と話し、「(撮影現場でも)お母さんと呼んでよろしいですか」とお伺いをたてたと明かした。

 

 青年期を演じたのんは「瞳の引力」に驚き、クランクアップの日に吉永が一人で富山の現場を訪れ、チョコレートを差し入れしてくれたことを明かして感激を新たにしていた。

 

 映画は1975年のエベレスト登頂への道程が主題ではなく、がんで余命宣告を受けながらも山に登り続ける情熱や前向きな生き方、そんな主人公への思いやりや反発、苦しみといった家族の内面を、夫、娘、息子それぞれについて丁寧に描いていると感じた。

 

 公開は10月31日。