「フィフティ・シェイズ」シリーズのダコタ・ジョンソンと「ミスティック・リバー」のショーン・ペンが共演し、真夜中のタクシー内を舞台に2人だけの芝居で織りなすワンシチュエーションの会話劇。
夜のニューヨークを走るタクシーに、ジョン・F・ケネディ空港から1人の女性客が乗り込む。運転手はシニカルなジョークで車内を和ませ、2人は会話を弾ませる。運転手は2度の結婚を経験し、幸せも失敗も味わってきた。一方、プログラマーとしてキャリアを築いてきた女性は、恋人が既婚者であることを運転手に見抜かれてしまう。もう2度と会うことのない関係だからこそ、お互いの本音を赤裸々に語りあう2人。他愛ない内容のはずだった会話はいつしか予想もしなかった方向へと展開し、女性は誰にも打ち明けられなかった秘密を告白しはじめる。
「ふたりで終わらせる IT ENDS WITH US」の脚本家クリスティ・ホールが、自身の執筆による脚本をもとに長編初メガホンをとった。「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」などのフェドン・パパマイケルが撮影を担当。
2023年製作/100分/G/アメリカ 映画.comより転載

タクシーの中、ワンシチュエーション。運転手はショーン・ペン、乗客はダコタ・ジョンソン。
ダコタ・ジョンソンはドン・ジョンソンとメラニー・グリフィスの娘で嫌味のない知的な美形です、本作は製作にメラニーも名を連ねていて、ぜひ撮りたかった映画なのでしょう。
ダコタ・ジョンソン35歳、生きてきたいままでがこれでよかったのか、この先このまま進んで良いのだろうか、悩ましい年齢なのではないでしょうか。
タクシーの中なので顔のクローズアップが多い、顔だけで演技すると言っても過言ではない、美形のダコタもやはり年齢を感じさせるものがある、これがこの映画に必要なもの。受け止めるのはショーン・ペン、本作では包容力があり人生経験豊富な役、危険な雰囲気はありません、むしろ滋味が。
案の定、女性は人生で迷子になっている、仕事は順調、”愛”が問題なんです、妻子ある男との恋愛、客観的に見れば(観客ですから)都合の良い女になっている、彼女も心のうち半分くらいはそう思っている、でも生い立ちから来る愛情飢餓症のような感じで男から離れられない、そんな状況かな。
このままではダメだと思っても決心がつかない。
運転手は聞き手として巧みに話を聞きだす・・・・現実にはあり得ないシチュエーションと思うけれど、これは映画ですので、そこは重要ではない。
男も自分の過去を話すけれど、そこは女の話を引き出し受け止めるため。
100分の映画のほとんどがこの内容の会話。
そして彼女のスマホには”恋人”からのラインが・・・観客から見るとじつにつまらない男です、目当ては体だけかい、という。
「家族も恋人も自分の飾りでしかない、男ってそういうもんだよ」と運転手、上手いタイミングで言うんだな~。
例えば、悩みごとがあるとして、友人に相談するとする。実のところ友人の意見など聞いていないのです、話すことによって自分を客観的にみることができるようになり
自ら結論を出す。
映画のタクシー運転手はそのあたり十分に心得た大人であり、彼女の話を聞きだしていく、姉に会いにオクラホマに帰った本当の理由を話した時、彼女の中で心の整理がついたのだろう。
運転手はグッドラックといった表情で、彼女は深く頷くような表情で別れていく。
夜のNYがキラキラととても美しい。 U-nextにて
