
ついに、天使が大阪の地に舞い降りた。
といっても「暗黒の」ですが。
90年代に一世を風靡したトリップホップの重鎮Portisheadのヴォーカリストであるベス・ギボンズ。
昨年、日本初ライブとなったフジロック2024出演時の映像がSNSに出回っていたが、終演後、ベスがカンペを見ながら一生懸命日本語で感謝を伝えようとしていたのだが、最終的にそのメモを読むのを放棄して「アリガト!アリガト!」と体全体で感激を爆発させていた姿が実に印象的だった。
いつもヤニ吸ってクールなイメージのベスの意外な一面を見た気がして、フジロックでこれを目撃した人たちを羨ましく思った。
するとなんと!今年ベス・ギボンズの単独来日公演が決まってしまった!
大阪公演もある!これを見逃す手はないだろう。

昨年のフジロックの映像を観た後、急遽取り寄せたベス・ギボンズのソロ作『LIVES OUTGROWN』。
そのあまりにもダーク且つ難解な曲調ぶりに、実はこの1年間殆ど聴いてなかったんだが、先月に入って1週間聴き続けてたらだんだんとジワってきた。
この例えは違う気もするが、バックがThird Ear BandのPortisheadといったところか。
ジプシー民族が奏でるようなフォークアンサンブルで、最近のビョークに近いものも感じるが、ベスの歌声の方が圧倒的に人間味があるので個人的には断然こっちの方が馴染みやすい。温かみがあるというか。

当日、ライブ前寄るところがあって、いつもと違う天王寺サイドからZepp Nambaに向かったら、案の定迷ってしまい(つーか行き過ぎた)、ふうふうの体で会場に到着。
うわー、人だかり全くねぇ。

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一応グッズも出してるということでブースに行ってみたが・・・
ほんと最近の外タレTシャツは購買意欲を一瞬で喪失させるプライスになったな。

実は一般発売日にチケットとったと思い込んでいたらとれてなくて、ライブまであと1週間と迫ってて今から普通にとったら2階席になるのは確実だろうと渋々高い手数料払ってチケジャムで購入。1階の後ろの方の席だったがZeppはわりと小さいホールで全然ステージから遠い感じはしなかった。
ライブ始まる前に一応ステージセットを撮っておこうと2階席から撮影しよと思たらまさかの封鎖。
え?今日の集客大丈夫か!?と心配になった。
わりと外人のお客さんが多かった。

開演時間少しオーバーしてライブが始まった。
まさに長年待ち望んでた暗黒の天使の歌声を体感した!という感じだった。
マイクにダラっと手を持たせかけた猫背気味のあの佇まいは、四半世紀前のPortisheadでのベス・ギボンズそのままの姿で、そのシルエットを眺めてるだけでもあまりのカッコよさに体が震えた。

ベスの還暦を迎えたとは思えない、会場全体に響き渡る衰えを知らぬ悲痛の歌声も秀逸だったが、バックの7名から成るバンドの演奏も尋常ではないクオリティ。
左サイドにギター、ベース、ドラムが位置し、中央に鍵盤、右サイドはヴァイオリン隊2名、それに和装したイアン・マクドナルドばりにマルチなパーカス奏者の存在感がデカかった。この人は不思議な吹奏楽器もこなしていてかなりインパクト強かった。
各メンバーも曲によっては楽器を持ち換え、中央の鍵盤奏者以外は卓越したコーラスも交え、実に多彩で繊細な音色で楽曲を盛り立てていた。
なるほど、こりゃフジロックで盛り上がるワケだ。
で、曲間でも客席にいっさい目もくれず、ずっと後方を向きがちなベスが5曲くらい終わったところで、ようやく客席に向かって照れ気味に「アリガトウ」といってしゃべりだした時のかわいらしさのギャップにまたやられるのだ。
まさかこの期におよんで還暦迎えたおばちゃんに萌えるとは・・・・

最新作『LIVES OUTGROWN』からの楽曲は全て演奏され、あと知らない曲が2曲ほどあったが、これはポール・ウェッブとの共作アルバムからだと思われる。
これを事前にチェックしてなかったのはちょっと不覚だった。
そしてアンコールではフジロックでも披露されて会場が沸き上がったPortisheadの名ナンバー「Roads」。
わかっていたとはいえ、イントロ流れただけで鳥肌。
そして今回のハイライトはなんといってもまさかの「Glory Box」。
roseland NYCライブん時の荘厳なオーケストラアレンジをストリングス隊のメンバーが限りなく幽玄に再現してくれてもう感無量だった。
この時のギターのワウ演奏、そしてあのトリップパートでのベスの歌声のダブエフェクトとライトニングはもう圧巻というほかなかった。
この曲は90年代にリーバイスのCMでお茶の間でもよく流れてた。
ラストはアルバム中最もグルーヴィーな「Reaching Out」で締めくくられた。
ギターの兄ちゃんが最後ステージ袖にあったスネアドラムをダイナミックにダカダカダダーーン!!って叩きはった演出には気分爆上がりしたなー
そして大団円。みんな仲良さそう。
ベスの優しい笑顔が実に印象的であった。

セトリ。

終演後、楽器のかたずけの時、あの和装のマルチプレイヤーがやってきた。
ファンの人が熱心に話しかけてはった。

今年はこれでライブ観戦〆。
いやー、最後一発いいライブが観れてよかった。
ベス、日本にまた来てくれてありがとう!










































