akshota0407の日記

自分自身が書きたいことや伝えたいことを書くブログです。

入試直前必勝特訓をめぐる問題

進学塾enaを運営する学究社は、中学受験をする小6生対象に「入試直前必勝特訓」を実施することになっていたが、今年から1月の平日9時から16時に実施回を設定していたが、諸般の事情により中止になることを発表した。この背景には、学校の授業を欠席することを前提としていることに対して、インターネット上でやり過ぎであるという批判の声が大きかったことが影響をしているだろう。今回は、さまざまな角度から、この入試直前必勝特訓はどうあるべきであるかを考えてみたいと思います。

まずは、このような「入試直前必勝特訓」が平日に生まれた背景としては、ある程度の需要があると学究社が考えたからであることは間違えないでしょう。実際に、塾選ジャーナルが子どもをもつ保護者100名を対象に行ったインターネットのアンケート調査では、約32%(3人に1人)が入試直前期に学校を休ませており、そのうち休ませた保護者の約71%が12月・1月から学校を休ませている現状にあります(母数が多いともう少し信憑性はありますが)。このことを考えると、倫理的な問題はおいておけば、一定の需要があることは間違えなかったでしょう。また、中学受験をする保護者は、小学校を休んだ場合は、自宅学習の管理をしなければいけない環境を踏まえると、塾に行ってもらった方が分からないところも質問出来ることや勉強をしているだろうという安心感は大きいため、ニーズにマッチをしていたでしょう。しかし、これは中学受験をする保護者の中に限った話であり、世間一般的に考えれば、義務教育である小学校を休ませることを前提とした特訓に関しては、SNSにどんどんと拡散をされて、会社に対する風当たりは厳しく、倫理的にどうなのかと問われてしまい、中止という決断になったのでしょう。enaと言えば、このような企画力にインパクトがある取り組みは、今年の夏休みの22泊23日の合宿はその1つであり、費用50万円で実施をしたことは話題になり、多くの参加者により大成功をもたらした結果、増収の結果を得ている(2026年3月期中間期決算説明会資料より)。今回は行き過ぎた内容となってしまいましたが、中学受験をする保護者からすれば好感をもてるものであり、一定の需要があったことは間違えないでしょう。

ここまでさまざまな立場からお話をしてきましたが、会社はどこまで倫理観を守るべきかを考える必要があるでしょう。例えば、同じ小学生であっても「家族旅行で学校を休むときに宿泊したホテル」、「学校がある日に保護者とテーマパークに行くときのテーマパーク会社」はこのような批判をされるかどうかと言えば、ホテルやテーマパークに入れた会社の信用が落ちることはないでしょう。このことを同じジャンルの学校と塾を同一視できないこともありますが、倫理観には感覚的なものが多い中で、何が基準なのか分からない中で、どこが線引きなのかは難しい問題に直面をしているのかもしれません。

【参考文献】

中学受験「1月平日午前から開講の新講座」中止へ…進学塾「ena」 SNSで「明らかに行き過ぎ」批判集まる(弁護士ドットコムニュース) - Yahoo!ニュース

中学受験「1月に小学校休むか問題」に"異変"あり? 欠席賛成派も「やり過ぎ」眉をひそめる実態とは | AERA DIGITAL | 東洋経済オンライン

【2025年最新】中学受験で学校を休む人は3割!「罪悪感」なしの後悔しない選択とは|塾選ジャーナル

2026年3月期中間期 決算説明会資料

【関連ブログ】

23日間スマホ使用禁止に耐えられますか? - akshota0407の日記

河合塾、常勤講師職導入へ

今回は大手予備校の河合塾が2026年4月から常勤講師職(英語・数学)の募集を行っている。今までの予備校は、進路指導や入塾相談を行う教務と授業を行うプロ講師とそれぞれの役割分担が明確化されている中で、新たな取り組みとして注目をしている。今回は、常勤講師職の採用条件を元に今後の予備校におけるあり方を考えてみたいと思います。

先程、予備校では教務とプロ講師でそれぞれの役割が明確化されていることを述べていきましたが、塾の場合でも役割分担がされており、例えば多くの個別指導は大学生が担当することが多く、集団授業は塾によって異なりますが社員が担当していることを述べていない限りは多くの場合は大学生が担当するケースが多いです(※一般的に上位クラスは社員が担当することも多いです)。このように塾においても、多くの塾は「授業は大学生、運営などのマネジメントを社員」が行うケースが多く、割合は異なるとしても一般的に塾の考え方はこのようになっているケースが多いです。なぜこのように役割分担が明確化されているのかを考えてみると、塾であれば「営業時間」が大きく関係をしており、生徒が塾に来るのは学校が終わって早くても17時頃でどんなに遅くても22時までを営業時間と考えると、どうしても短時間に集中しまうことから、人件費の観点からも、大学生講師になってしまう実情が大きく関係をしている。また、予備校では浪人生の授業があるとしても、浪人生の減少により授業数減少も関係をしていて、仕事量の減少もあり稼ぎにくい状態になっている。また、浪人生が多かった時代はコマ単価の上昇も非常に高かったが、その時の講師が年齢的に引退をしていく中で、コマ単価も高くなく、教務とプロ講師の賃金格差は是正に向かっていることも関係をしていると考えられる。

さてここまでは、塾・予備校側目線でお話をしてきましたが、大切なのは生徒・保護者側(顧客)目線で言えば、どちらの方が求められているかということです。おそらく、理想的なのは社員が教務と授業がともに出来ることであり、校舎の出勤日数も多いので生徒の状況もより細かに把握をすることも可能で、他の講師と連携することも出来るし、生徒側からすれば質問対応もスムーズに出来ることを考えると理想的であることは分かるでしょう。しかし、プロ講師のように入試問題の研究まで多くの時間を割くことは難しいかもしれませんが、このような授業を求めているのは大学別講座をもつような大人数の生徒がいることが前提で、少人数でさまざまな志望校がいるような校舎ではプロ講師の必要性よりも個に対応ができるチカラの方が求められているように思います。このように考えると、例えば予備校でも都心校舎と都心部以外の校舎では形を変えていく必要があり、河合塾でも人気講師や大人数の生徒が集まる都心校舎と都心外校舎ではカタチを変えることが河合塾が生き残っていく上で必要になってくるように思います。

少し話は脱線をしてしまいましたが、ここからは常勤講師職の待遇などを見て、気になったことを紹介していきます。まず1つ目は、業務内容で気になったのは、具体的に授業と教務の仕事割合がどのくらいであるか記載がありませんが、河合塾の高校グリーンコースが1月開講であり講師を公表していることを考えると、現役生の講座を担当する可能性は低いでしょう。そうなると、浪人生のクラスから担当する可能性がありますが4月中旬頃から開講することや授業研修の記載もあることを考えると、授業をいつからどれだけ担当できるのかは不透明であり、採用はしていますが今年度は本格的に導入というよりは実験的なものであり、今までのやり方で運営を中心に行っていくのではないでしょうか。2つ目は待遇として、月給制で270000円からで別途講師手当があり、賞与や休日や諸手当や福利厚生は一般的な河合塾の職員と同じ待遇になっていますが、有期雇用(2029年3月31日まで)であることが職員と異なる点です。ここには、常勤講師職を取り入れてはいきますが、あくまでも実験的にやってみようという要素が強く、何かあったときには従来の状態に戻れるような仕組みとなっているところを見てしまうと、河合塾側の安全志向は強いように思います。このように見ていくと、本当に常勤講師職を集めていきたいのかという姿勢はあまり見えてきません。業界全体の課題として、非正規雇用が中心である塾・予備校講師という職業を変えていくきっかけの1つとなれば、この業界も少し明るい未来になっていくのではないでしょうか。

【参考リンク】

常勤講師職 | NEW! | 大学受験の予備校・塾 河合塾

駿台、千種校(2026年4月新規開校)

2025年12月1日に学校法人駿河台学園は、2026年4月に「現役合格フロンティア 千種校」を新規開校することをプレスリリースしました。少子化が進んでいる中で新規開校をするだけでなく、千種という河合塾の本拠地である場所に新規開校するという点でも、業界の中でも注目が集まっています。今回は、インターネットに掲載されている情報を元に「現役合格フロンティア 千種校」のコンセプトや魅力を紹介していきたいと思います。

まずは、コンセプトは「高校1年生~高校3年生を対象として名古屋大学現役合格に向けた専用指導を提供する拠点」とした校舎になっており、「名大現役合格館」と名称をつけています。そのため、設置講座は「名大英語」、「名大数学(理系)」、「名大数学(文系)」、「名大数学(理系)」、「名大国語」、「名大物理」、「名大化学」が設置されています。地歴の講座は、駿台の名古屋地区で現役生講座を設置されていないことからも新設はしていないと考えられますが、オンライン授業で学習をしていく形態をとることになるでしょう。一方で、「名大国語」、「名大物理」、「名大化学」は既存の校舎で設置がないため、新規講座となりますのでテキストを作成することも考えると、かなりチカラを入れていることが分かります。また、河合塾の千種校でも高3生のレギュラー授業で名大特化しているのは英語と数学のみであるため、差別化するポイントにもなっていると言えるでしょう。名古屋地域でも特に千種は大学受験と言えば、河合塾という印象が強いの中で、どの程度生徒が集まるかどうかはかなり挑戦的なようにも思えます。

次に、校舎の建物を見てみると、実際の写真や動画がないのでイメージ図からにはなりますが、3階建てになっており専用自習室は1階に40席程度あるのではないかと推測が出来ます。また、校舎の位置を確認すると、大通りから少し離れている住宅街にあるため、河合塾千種ビクトリーブリッジを使えば千種駅からすぐ行ける河合塾や駅前にある四谷学院といった塾にアクセス面では負けてしまっている中で、どのくらい千種という認知度を高めていけるのかは生徒を集める上では重要になっていくでしょう。

最後に、私がホームページを読んで気になったことは、千種校が現在の既存校舎とパンフレットやホームページを読んでいて大きな違いを感じたのは、「質問対応ブースを完備」するということでした。ホームページ上では、「質問対応ブースを完備して、わからない問題やその場で解決できる質問スペースを設置。翌日に持ち越さない学習を徹底します。」と記載があります。質問対応ブースは、常駐をしている質問対応が可能な講師や大学生がいるのかや頻度がどのくらいなのか詳細は分からない部分ではありますが、集団授業でありながら個に対応することをアピールしているでしょう。詳細は分かりませんが、仮に大学生が質問対応をするとなれば、今までの予備校では質問対応をするのは授業を教えるプロ講師という根強いルールがありましたが、このようなことを打破する一歩となるのかもしれないと思います。なぜならば、生徒側からすればすぐに質問に答えてくれる環境は大切であり、講師は多くの場合は週に1回しかその校舎に出講をすることはなく、教科ができる先生がいても自分を教えていない生徒には質問対応をしたがらない講師もいる中で、質問対応の環境として課題が多くありました。時代とともに顧客が求めるものも変わっていく中で、予備校はこういったルールを守ろうとすることで、映像授業や自習管理型の塾に負けてしまっている原因にもなっているかもしれません。ホームページ上に掲載されている内容から、想像の領域で話を進めてしまったこともありますが、この辺りの詳細は知りたいことや魅力になっていくのではないかと思います。

今回は駿台千種校のコンセプトや魅力を書いていきました。まだ時間割などの詳細は公開されていない情報も多くあるので、今後の動向は気になるところでしょう。駿台は名古屋には「名古屋校」、「丸ノ内校」と現在は2校舎があり、名古屋地域のノウハウはたくさんある中で、ライバルの河合塾の認知度が高い中で、千種という場所で、足を運んで入塾説明会や体験授業に来てもらい、どんな魅力があるのかや差別化していくことが成功のカギとなっていくのではないでしょうか。

【参考文献】

駿台 千種校 新規開校 プレスリリース.pdf

千種校開校のご案内|大学受験予備校/学習塾の駿台

駿台現役フロンティア千種校_1FイメージYOUTUBE