魚書店~ちょっといいもたまにはいいじゃん~
たまたま身の魚書店へようこそ。
皆さまお久しぶりです。本当にいつぶりでしょうか…今年に入り急遽引っ越しをしなくてはならなくなったり、仕事が忙しくなり、良い縁があって子猫ちゃんをわが家へ向かい入れることになり…とにかく目まぐるしい毎日で。ようやく色々なことを始め直す気になり、久しぶりにこのサイトを開きました。
新しいおうちはもう最高で…そして昔からひそかな夢だった猫ちゃんとの暮らし。毎日毎日早く家に帰りたくてしょうがないです。こうしてパソコンを触っている今も”ミニャッ””キャッ”と言いながらこちらに歩いて来てくれています。
…今は撫でられたくないらしいです。凄いちょっかいはかけてくるのに。でもそのすべてが愛くるしいです。
このように幸せな日々を送っていると、タイミングよく母から誕生日プレゼントにこんな本を送ってもらいました。
『家が好きな人』
こちらは『井田千秋』さんの作品です。珍しく小説ではなく漫画・イラスト集なんです。『このマンガがすごい!2024』でオンナ編第7位を獲得された本です。
様々なおうちとそこに住む人を描いたほっこり心安らぐ世界です。イラストは緩い線でありながらもしっかりとしていて、色は水彩絵の具のように淡い、とてもやさしい色です。
「おしゃれ」
「やさしい」
「あったかい」
表紙を見た時にすぐに思いました。
「お洒落」
「優しい」
「温かい」
とは違うんです。「ひらがな」で表すことで感じ取れる、時間がゆっくり過ぎていくようなほっこり温まるような感覚。最初から最後まで時間が止まるような、心が休まる1冊です。
題名の通り『家が好きな人』の生活を切り取ったストーリーで、人それぞれに違った”好き”が詰め込まれています。なんてことのない毎日の中に現れるちょっとしたいい事や、ちょっとしたご褒美。たまには欲望のままに…気が向いたら少し背伸びをしていい暮らしを…
どこへ出かけるでもなく、おうちで至福のひと時を過ごす。最高ですよね。
休みの日に早起きに成功して、”ちょっといい”朝ご飯を食べる人。
1週間頑張ったけど、もう少し頑張って”ちょっといい”夜ご飯を作った人。
好きな部屋着に着替え、お供を用意し映画を楽しむ人。
夜中の仕事中、休憩がてらに甘い飲み物を飲む人。
初めての1人暮らしに、どんなおうちにしようとワクワクしている人。
どれも飛び切りの出来事ではないけれど、”それ”があるだけで幸せな気持ちになれる。明日からのエネルギーになる。次の”ちょっといい”に向けて頑張れる。日常の中にある”ちょっといい”って、なんか幸せですよね。
そして、何といっても井田千秋さんの描く食べ物がとてつもなく美味しそうなんです…
「ジブリ飯が凄く美味しそうに見える」
この感覚に近いのかもしれないですが、とにかく美味しそうなんです。なんてことないものが美味しそうなんです。この方が50円の食パンを描いたなら、500円の食パンになるんじゃないか。それくらいに食欲をくすぶります。
自分の為に工夫した好きな家で過ごすのが幸せ。題名を聞いただけだとそう思いがちですが、やはり”食”がどの人も幸せの一部になっているみたいですね。分かります、私も食べることが幸せです…
お話のすべてで伝わってくる「たまにはいいじゃん」というとこ。忙しい日々に少し立ち止まって自分にちょっと優しくする。大人になると、この大切さをよく感じます。
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魚書店~様子がおかしい~
たまたまみの魚書店へようこそ。
私が今までご紹介させていただいた本の中で、
「年上の男の人と女の子のコンビ」
「無恋愛」
について沢山熱弁させていただきました。これは本当に読んでいて苦しくならないし大好きなのです。男女のコンビでこの2つがどっちも入っている作品はそれなりにあるのですが、今回ご紹介する小説は2つの要素が入っているのに2つの要素が入っていないかのようなお話です。
…どちらかというと、兄弟。親子のような関係に近いような印象を受けましたね。
『夜獣使い~黒き鏡』
こちらは『綾里けいし』さんの作品です。簡単に説明をするならば「怪異ミステリ」なのですが…ちょっと様子がおかしいのです。もちろんいい意味で。
私が手に取って理由としては「表紙」と「怪異というワード」この2つです。丁度発売したての頃に書店にいたので、今月の新刊!とメインコーナーに売り出されていました。
大体そういうコーナーって表紙を見せて陳列してあるじゃないですか、そこで1つだけ真っ黒な表紙の本が目に留まりまして…それが『夜獣使い』だったのです。表紙とタイトルをパっと見た感じは「日本の昔の特殊警察的な話かな?」と思っていたのですが、まぁ全く違いました。
「黒屋敷」というお屋敷に住む人のような異系のもの「鏡見」。それが主人公となっています。「獏」という悪い夢を見させて人の悪を引き出すものが引き起こす怪異と対峙し、悪を切り離す…
…このお話、説明ができないんです。様子がおかしすぎて。いい意味で。
6つの章が収録されているのですが、すべて面白く吸い寄せられるように読んでしまいます。小説を想像するのに正解などないと何度か私自身が言ってきたかと思うのですが、こちらの小説に関しては
「すみません、こちらの正解を教えていただいてもよろしいでしょうか…?」
なんて小声で聞きたくなるほどにどの角度から想像すれば、これをどういった意味でとらえればいいのか、初めの方は中々難しかったですね…
ただこの世界観。話の主軸となる事件がかなり面白いのです。めっちゃ好きです。普通のサスペンスとしてみればかなり恐ろしいところもあるのですが、この世界観があることによって別の面白さに変換されるという凄さがあります。
本当に、感想すらまともなことが言えない程に様子がおかしすぎて説明ができません。何度も言いますがいい意味で。
『領怪神犯』という小説を以前ご紹介させていただきましたが『夜獣使い』は同じような雰囲気を感じます。一応怪異ミステリとホラーミステリと言う風にジャンルは少々違いますし想像する際のイメージも全く違いますが、小説から漂うオーラが似ている気がしますね。
帯やあらすじには「美麗怪異連作ミステリ」や「幻想ミステリの新騎手による怪異譚」などとして紹介されていますが、この「美麗・幻想ミステリ」という言葉がとてもぴったりな作品です。
去年読んだ本だったので、思い出すために一通り読み返したのですが、1度目では理解しきれなかった部分が飲み込めるようになっていて、新たに面白さを感じました。
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最後まで読んでいただきありがとうございました!またのご来店お待ちしております!
魚書店~帯読ませてほしかった!~
たまたまみの魚書店へようこそ。
私がこの記録をしていくうえで「表紙」が本の決め手にかなり関わっていると言う話は耳が痛くなるほど言わせて頂いているかと思うのですが、私の中の「表紙」は「帯」も含めての物なのです。何度も重版された物やネット販売の本などは「帯」なしで売られていることが多く、少し寂しい気持ちになります。
「帯」がないから本の質が落ちる。なんてことはありえないのでないところで何も問題はないのですが、やっぱり目を引くワードが描かれているのは「帯」なのであって、「表紙」だけでは伝えきれない小説の良さを知らせるためには、やはり「帯」は欲しいんですよ…
ただ、「〇月〇日続編発売!」とか「今一番売れているミステリー!」などと、現在進行形の話題が描かれた「帯」は使用期限的なものがあるのでしょうね。いつまでたっても同じものを使い続けていると「いつの話?」という事になってしまいますし、どれだけ人気の小説でも外されていて当然なのですが、
…なんかしっくりこないんですよね。分かりますか…?
今回はそんな「帯」の無い状態で購入した小説をご紹介したいと思います。
『月の扉』
こちらは『石持浅海』さんの作品です。これってかなり有名な小説ですよね…?私は『石持浅海』さんの「殺し屋、やってます。」を先に知り、その後にこちらの存在を知ったので、23刷発行の物を購入しました。それは「帯」も無くて当然です。
ただこちらの小説、「表紙」がとてもシンプルなんです。題名の通り「月」が真っ黒な背景にあるだけという本当にシンプル。そのおかげか「帯」がない事に凄く寂しさを感じてしまって、「表紙」を決め手にする私は「うん…」と購入するのを少しためらってしまいました。
ただ重版数が23。またあらすじを読むと「各種ランキングで上位を占めた超話題作!」ですよ?面白くないわけがない内容だったので購入しました。
お話は沖縄・那覇空港で起きたハイジャック事件です。ハイジャックとはいっても、離陸する前の機内という奇妙な状態で、制限時間はたったの2時間。要求もどこか「…そんなことで良いの?」と思ってしまうようなこと。なのにシビア。ハイジャック犯が予想していない事が次々と引き起こされて、展開がかなり面白いです。
そしてこの機内では推理が繰り広げられるのですが、推理をするのは乗客の一人の男性。そして職業を疑う程に鋭い目を持っていて、この本を読み終えた今も彼が何者なのかは明らかになていません。しかし『月の扉』の続編として彼の推理を主としたお話が3作も出ているのです。まだ全然手を付けられていないのですが、
…何者なのか凄く気になるほどに、鋭いんです。
『石持浅海』さんの小説ならではと言って良いのかもしれませんが、どの小説も「クリア」な感じがするのです。なにが?と言われたら分かりませんが、全体的に「クリア」「ホワイト」という言葉が似合うような気がします。
他にも何作か読ませて頂いているのですが、言葉の風通しのよさに反して内容が濃い。とでも言うのでしょうか…『月の扉』も、スンスンと話が進んでいくのに対して、話の重みはどんどん増していくという何とも面白い構造となっていました。
予想外の展開。これが1つの小説、2時間という時間の中におさめられていて「やっぱりこの人の書く小説が好きだ」という気持ちになりました。小説…というよりかは『石持浅海』さんの考え方。と言った方がただしいかもしれません。
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この表紙のシンプルさ。びっくりするほどにシンプル。これだけ面白いのだからもっとデカデカと主張してもいいのに。と思う反面、これが良いのかもしれない、とも思うような思わないような…
最後まで読んでいただきありがとうございました!またのご来店お待ちしております!
魚書店~最強コンビと最強ストーリー~
たまたまみの魚書店へようこそ。
テレビやYouTubeなどでよく見る「催眠術」。特に見かけるのは、指を鳴らしたら眠ってしまい椅子から崩れ落ちる。というものは催眠術のあいさつのようにやられていますよね。私はあまり好んで見ないのですが、YouTubeを見ていると結構目に入ってくるのです。
振り子の様な物を顔の前で一定に揺らし続けて「あなたはだんだん眠くなる~」という呪文を唱える催眠術。子供のころに誰しもが1度はしたことがあるのではないでしょうか。実際それで眠った人は見たことがないですし、かかったこともないです。幼いころは、長いひものついたものを手に取れば必ずと言っていいほどやっていましたね…
他にも催眠療法というものが存在しますが
「催眠状態に入って潜在意識の中にあるデータにアクセスする心理療法」
だそうです。…調べてみてもよくわかりませんでした。少なくとも「催眠術」は「心理学」とつながっているようです。
今回はそんな「催眠術」と「心理学」両方が出てくる小説をご紹介します。
『雨月先生は催眠術を使いたくない』
こちらは『奥野じゅん』さんの作品です。催眠術らしきものを使える大学の准教授と、ひょんなことから知り合いになった女子学生がコンビとなった心理ミステリで、
めちゃくちゃ面白かったです。めっちゃ。
この本を手に取ったきっかけは私の「准教授もの好き」が発動したためでした。もちろんタイトルや表紙にひかれたというのもあるのですが、帯に書かれていた「催眠術が存在しないことを証明したいひねくれ准教授」という文章を読んだ瞬間購入しました。
そしてこれまた私の大好きな「無恋愛」「年上の男の人と女の子のコンビ」という最強の組み合わせ。こんなの面白くないわけないんですよ。そしてミステリーではよくある「知り合いの警察官」も出てくるので、より一層深い内容を読み取れました。
准教授は、催眠術らしきものを使って忘れている記憶を引き出すことができるのですが、この女子大生には何故か効かなくて興味を持たれる。という事から2人で行動するようになるのですが、
…1冊の文庫に収めておくには勿体なさすぎる内容でした。プロローグとエピローグの他に3つの章が入っているのですが、正直1章1冊でもいいくらいの内容の濃さです。というか私がもっと読みたいからそうして欲しいと言った方が良いのかもしれないですが、とにかくすべてのお話が面白いのです。
面白い…いや、興味深い。の方が近いですかね。とにかく好きなんですよねこれ。『奥野じゅん』さんは他にも何冊か出版されているようなので、これから少しずつ読んでいこうと思っています。
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(…どうでもいいのですが、振り子の催眠術の他に、鉛筆を持つと真ん中をもってふにゃふにゃと揺らし、曲がっているように見せるトリックも昔よくやりましたね…?)
最後まで読んでいただきありがとうございました!またのご来店お待ちしております!
魚書店~大人になれる憧れの小説~
たまたまみの魚書店へようこそ。
皆さんは普段、本を読むときって同じ本を何回読みますか?図書館などで借りて読む方は1度だけ読む方が多いかと思います。書店で購入する場合は、いつでも読める状態であるため何度も読む人も多いのではないでしょうか。
私は、学生の頃はあまり本を買う余裕がなかったので同じ本を何度も何度も読んでいましたが、最近では本当に気に入ったものや理解しきれなかったものは再び読むことが多いです。お気に入りの場面や爽快な場面って、何度読んでも面白いですよね。
中学生のころは文庫本ではなく単行本を好んで選んでいて、実家の本棚はすぐに埋まってしまっていました。その頃は私の本選びに母も同行してくれていました。そこで勧められたのが今回ご紹介する作品です。
『虹の岬の喫茶店』
こちらは『森沢明夫』さんの作品です。もうこれは何十回と読み返した大好きな作品です。中学生の私は何度この喫茶店に行きたいと思ったことか…
岬のはずれにある小さな喫茶店に訪れる、心に傷を抱えた人たち。店主であるおばあさんとコーヒー、他にも色々ないい出会いをする事で心に少しづつ変化が現れます。私がコーヒーにあこがれを持ったのはこの小説がきっかけだったように思います。
『喫茶店での一期一会が人生に光をもたらす、感涙の長編小説』
という風に帯では紹介されています。学生だった私はただただ感動していただけなのですが、大人になってからというもの「これが感動して泣くという事なのか。」と覚えるほど涙なしでは読めなくなりました。でもただの感動ではなく、染み渡ると言った方がただしいのかもしれませんね。
このおばあさんの真似をしたら同じように生きられるかな、なんて思ったこともしばしば。お話の中で器の金継ぎの話題が出てくるのですが、これまた憧れて家で割れた器を金継ぎしたり…
とにかく影響されまくっています。未だに。そのくらい心の中に残る作品でした。映画化もされているようですが、この物語は絶対に本で読むに限ります(映画は見ていないので断言はできませんが…)。どの部分も決して簡略化・変化させてはいけない。と勝手に思っています。
この小説を読み終えた後、自分の心が大人になった感覚に陥ります。歪んだ姿勢を強制してもらったような、まっすぐになった、そんな感じがします。
サスペンスやミステリ好きの私からは珍しいチョイスかもしれませんが、学生時代は母が勧めてくれたものも多かったので、このようなヒューマンドラマも結構読みました。その中でも『虹の岬の喫茶店』は特に大好きです。丁寧に扱ってきたつもりでしたが、もう表紙が擦り切れてきてしまいました…
一人暮らしを始める際にもこの本は欠かさず持っていきました。どこか、昔の純粋な気持ちを思い出させてくれるような存在になっています。いつか私も、この物語のようなひと時を送れる場所を見つけたいですね。
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最後まで読んでいただきありがとうございました!またのご来店お待ちしております!
魚書店~いつまでも出会えない~
たまたまみの魚書店へようこそ。
皆さんは本を読む際、どこで購入していますか?書店、ネット、もしくは電子書籍。図書館で借りるなど、今はいろんな方法で読むことができますよね。
私は基本的に書店なのでが、買いに行く時間の無い時や即決した時などはネットを使います。あとはアプリで投稿されている作品を読んだり…図書館は全く選択肢に入れていませんね。
書店のメリットは「新たな発見やイチ押し作品が分かる」という点です。私は主にこれが目的で書店に行くのです。メインコーナーや新作コーナーを見たり、文庫コーナーをすべて見て回るのは色んな発見があってとても楽しいのです。
反対に書店のデメリットとしましては「欲しい本が欲しい時にない」ことが多々あるという事です。また規模の小さいところだとまず置いてすらない。という事は日常です。今は取り置きサービスをしているところも多いですが、その点ネットは「欲しい本が欲しい時に必ずある」という強みがありますよね。
…届くまでに時間がかかってしまうというのはデメリットかもしれませんが。
今回は、なぜか私が頑なに書店で買う事にこだわって中々続きが読むことができていない作品をご紹介します。
『丸の内で就職したら幽霊物件担当でした。』
こちらは『竹村優希』さんの作品です。タイトルそのまんま、丸の内で就職したら幽霊物件担当に回された。というお話です。
面接官である部長に「面接官は何人いる?」という不思議な質問をされた主人公は目に見えたまま素直に「4人」と答えました。ただし正解は3人であって1人は幽霊だったため、霊が見える素質を買われて事故物件を扱う部署に配属される…という経緯があり「第六物件管理係」で働くことになります。
そしてこちら…
「年上の男の人と女の子のコンビ」
「無恋愛」
はい、私の大好きな組み合わせ。更には「イケメンドSな上司」という説明と、表紙に描かれた男女。私に好条件な内容過ぎて逆に躊躇してて、何度か買おうと手を伸ばしていたのですが、1年越しくらいでやっと1巻に手を付けました。
設定だけではなく内容もとても面白かったです。しっかりオカルト要素もありながら、どこかほのぼのしていて少し闇がある。この「闇」がどんな小説も面白くしてしまいますよね。
初めにお伝えした通り、こちらの小説中々次を読むことができていないのです…
「とりあえず1巻読んで、書店で1冊ずつ買おう」
このような謎の決まり事を自分の中で決めていて「次書店に行くときに2巻を買おう」と毎度思っているのですが…
これが上手い事に、どの店舗に行っても「2巻」が残っていないのです…!4巻から先はほぼそろっているのに、何でですか、?結局半年ほど2巻を手に入れられていないまま今に至ります…まぁ、意地を張らずにネットで注文すればいいのですが、ここまで来たら突き通したいのです。
全くない。という事はないと思うのでもう少しチャレンジし続けたいと思います…
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魚書店~アドレナリンどころじゃない~
たまたまみの魚書店へようこそ。
風邪をひいたときやけがをしたときに「アドレナリン」を感じる事って結構あるじゃないですか。どれだけ熱があっても何が何でも仕事に行く。けがをしているけれど試合に出る。など、アドレナリンのおかげで乗り切れたという事は私もたくさんありました。
高校生のころ、調理師免許を取るための授業は1コマ休むたびに教科書を3ページ丸写し。という謎の欠席課題を科されるため意地でも授業に出たかった私は、かなり体調が悪い中5時間目まで粘りました。
あと1時間は普通教科だ…と思った瞬間に急激に体調が悪くなり、熱を測れば40度。これこそアドレナリン…ただの意地かもしれませんが。
そんなアドレナリンをドバドバ出している人が沢山出てくる、以前ご紹介した小説の解決編をご紹介したいと思います。
『テトラド2~統計外暗数犯罪~』
こちらは『吉上亮』さんの作品です。警視庁統計外暗数犯罪調査課というなんとも難しい名前の付いた部署で「共感能力がない男×空気が読めすぎる少年」がタックを組み、通報に至らず見過ごされた犯罪を洗いなおすという任務をこなしています。
1巻では「テトラド」というものがどういうものか。と言う内容と「テトラド」が引き起こす犯罪についてがよくわかる内容となっていました。以前ご紹介した時にもお話ししたかと思うのですが、この小説目に見えるように想像しやすいのです。
1巻も2巻もかなり壮絶なシーンが多く、目まぐるしく事態が変わっていくのですが、そんな展開でも頭がついていけるのです。ただ今までになかったパターンのストーリーなので情報量が多く、そこを理解するのに少し時間はかかりましたが…
そして。私の気になる観点がずれているのかもしれないのですが…
そんな状態でも人間って生きていられるの?
この小説で私が何度も思ったのはこれなんです。1巻はともかく、2巻ではかなり瀕死の状態の人物が登場します。もちろん亡くなっていく人もいるのですが、いくらアドレナリンが出ているからと言って人間強すぎやしないか…?というのを今回かなり感じましたね。
小説やアニメ、映画などではよくある話かもしれませんが、こちらの小説が「非現実」というよりも「近未来」な小説な為、どうしても現実と照らし合わせてしまうんですよね…「転生」や「魔法界」のお話なら「あ~」なんて反応で終わらせられたことかもしれないのですが、どうも「人間味」が強いので、そんなことを考えてしまいました…
医療に詳しいわけでもないので、本当に生きていられるのかもしれないのですが、いやぁこれはかなり頑丈な体の持ち主たちですよ。
また2巻では、「共感能力がない男」が1巻ではなかった変化を見せます。共感ができない理由としては幼少のころに脳組織を損傷したためとなっておりますが、色んな人と関わりたくさんの壮絶な場面に出会う中で芽生えた変化が、色々なところで見られます。
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かなり読み応えのある作品です。目に見えるように想像できるほどに細かい描写が描かれていて、まるで映画を見たかのような満足感でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました!またのご来店お待ちしております!