Vol.8 必釣!東南アジアの雷魚

怪魚を追って、いつもの如くバンコク弾丸釣行を決行。しかし今回の遠征は、散々と言うかヒヤヒヤ三昧と言うか…様々なハプニングに見舞われながらの遠征であった。まず往路便では、飛行機のエンジン不調による整備作業にて遅延。機内ではUSBポート不良でスマホ充電出来ず。更にバンコク到着後、復路便のWEBチェックインを済まそうとしたところ、前夜のBKK→HND便が欠航となっていた為、自分の様な格安航空券ユーザーにおいては「振替旅客受付優先につき、空席利用の見込み」であるとの事。更に、目的地であるPILOT111までタクシー移動中は、道に迷いーの、運転手から道案内の要請がありーの。やっと到着したと思ったらガッツリな通り雨…。こんな日もあるさ…では済まされないレベルの災難だろう。それでも冒険者たるや前を向いて怪魚を追わねばならん…とタックルを組む。

これに負けないタックルが必須

さて…今回のターゲットは、チャドー(英名:ジャイアンスネークヘッド)。東南アジアに広く生息する世界最大級の雷魚の仲間だ。ここ数年、PILOT111遠征時は、専らバラマンディ釣りに明け暮れ、チャドーを完全に脇役扱いしてしまっていた。振り返れば、最後にチャドーを釣ったのは、なんと10年前。…と考えたら、無性に釣りたくなったので、「必釣!東南アジアの雷魚」のスローガンを掲げ、日帰り弾丸釣行を決行したってワケ。

この口の中には鋭い歯がズラリ

チャドーには、バスベイトやジャンピングフロッグ等、水面をバシャバシャさせるファストムービングルアーが効くとされるが、PILOT111の様なフィッシングポンドにおいては、正直微妙なトコ。…と言うのは、水面をバシャバシャ泳ぐ様な餌を与えられていないからだ。主な餌は、ティラピアの幼魚なので、ジャーキングミノーやスイムベイトが経験上マル。ミノーで細かく鋭いジャークを入れながら逃げ惑うティラピアを演出、テールがしっかり動く様に丁寧にスイムベイトをリトリーブし、油断しているティラピアを演出…等々、メリハリをつけた誘い方が断然効果的。

80cm級の良型チャドー

やはりこれがハマり、10年ぶりにチャドーと対面。多難に直面しながらもバンコクまで来た甲斐があったってもんよ。当たり前の話だけど、世界最大級の雷魚は…デカイ。デカイ上、鋭い歯による噛み付き系バイトなので、ルアーはすぐにズタボロにされてしまう。愛用のWILDEYE SWIM SHADは、割りと丈夫な素材で出来ていて、何匹バラマンディを釣っても平気だったのに、チャドーとなると、たった2匹とやり取りしただけで、身切れして殉職。もはや魚の所業では無いぜよ。

自評世界一美味い炒飯

こんな最高の海外釣行もいよいよ終わりの時間。〆を飾るのは、毎度の事ながら、カオパッドクン(海老炒飯)。前回同様、タマゴ乗せをオススメされたけど、今回はノーマル仕様で頂きマス。トマトとライムの酸味、シャキシャキ玉葱、プリプリの海老の味わい。やっぱり世界一だよ…この炒飯は。食後、釣り場のスタッフと雑談。10年前、駐在員だった時、毎週来てたよ…とか、PILOT111オリジナル水筒をくれたよね…とか、あれから10年経ったか…とか。一部忘れてたり、一部は覚えていたり。引き続き、次の10年も元気に通える様にしたい…と、弾丸釣行は閉幕。いやいや…まだ終わって無かった。復路便が「空席利用」のステータスだったんだ。スワンナプーム空港に戻り次第、早々に航空会社のカウンターに向かったが、係員から「待ちたまえ」との事。これは、最終的に予約客が来なかった座席をキサマに譲ってやるという事なのだろう。しかし一向に呼ばれず、もう帰国出来ないと思ったその時…I got my boarding pass。声を大にして、我日出ズル国二帰還ス…と叫びたい。そしてこのタイミングで遂にスマホ充電切れ。羽田空港に降り立った瞬間、この遠征が本当に終わった事を実感したとさ。

Vol.7 完全燃焼のバンコク釣行

不完全燃焼で終わったバラマンディ釣行から1年が過ぎた。リベンジしたい…と、ずっと燻り続けていたものがあったので、遂に再挑戦を決意。もちろん前回同様、自宅↔釣り場間を直行&直帰する弾丸プランである。そして相変わらず深夜便での移動。今回は少しでも体力温存に努めようと、ネックピローを新調して機内で使ってみたが、やっぱり寝不足のままスワンナプーム国際空港に到着。PILOT111に到着する頃には、なかなかのローテンションだったけど、野生のサルバトールモニター(ミズオオトカゲ)のお出迎えによってスイッチオン。最高にワイルドなオープニングに気分が昂る。

世界で2番目にでかいトカゲ

怪魚釣りは常にダイナミックであれ。ドッカンバトルを期待し、初っ端からFLASH-J 7inch(約18cm)を快投すると、着水と同時にバイト。渾身のフッキングを決め、早速ファイト開始だ。魚影は見えないけど、走り出しの様子から、なかなか良いサイズであるようだ。タックル性能を余す事なく発揮しながら、「超」と「馬鹿」が付く程の怪力との戦い。10分程のファイトであっただろうか…無事にキャッチは出来たものの、この1尾とやり合っただけで、FLASH-Jはボロボロになっていた。一部に身切れが生じた為、これにて殉職となる…合掌。怪魚釣りってのはこうでなきゃつまらない。

80cmの良型バラマンディ

この釣りで絶対に抑えておきたいのは、「フックは大きくて頑丈であるべし」って事。フックは、最も負担がかかるパーツなので、最低でもシーバス仕様、可能であれば世界釣行仕様なのを装備して挑みたいところ。バス用のものでは、フックは勿論、スナップも伸ばされて殉職に繋がるケースが高い頻度で生じるので、戦力外。ちなみに、前回の主力は、RAPALA WILDEYES SWIM SHAD。太軸のシングルフックが採用されているので、フッキングパワーを1点に集中させる事が出来る事と、とても頑丈な鋼材で出来ていることから、簡単に壊れる事が無いのがGOOD POINTだった。今回の主力は、Scorpion Jerk 90。とても扱いやすい上、何尾とやり合っても最後まで壊れる事は無かったので、操作性&剛性共にマル。

70cm-90cmの良型とも安心して戦えるミノー

さてさて。もう1つの目的であるロッヂでのランチ。お目当ては、世界一旨い炒飯と評判(個人的に)のカオパッドクン。店員さんにフライドエッグのトッピングをオススメされたので、今回はタマゴ乗せVersionとしてみた。プリプリ海老の食べ応えは勿論、塩コショウの味付けの他、ニンニク&トマト&ライムの組み合わせが相変わらず何とも言えず最高。しっかりとしたボリュームでありながら、90バーツ(400円位)は良心的過ぎる。嗚呼…駐在員時代を思い出すわァ…とひたすら頬張る。これと冷えたペプシエナジーチャージ。長旅の疲れも回復していく様だった。

卵乗せだとマイルドな味わいへ

結局、バラマンディは何匹釣っただろうか。途中で数えるのはやめてしまったけど、すごい良く釣れたのだけは覚えている。ほぼ全てが70cmオーバーの良型だった事もあって、体力、タックル共にボロボロ…。伸ばされたスナップも記念品としてお持ち帰りだ。いやはや…まさしく完全燃焼である。もう思い残す事は無いので、帰ろう。いや…待てよ。1点気になる事が。。この釣り場には(駐在員時代を含め)何十回と通っているけど、往路のタクシー運転手、細い裏路地を右往左往した挙げ句、着いた時の「ヒュ~♪」みたいな安堵に満ちた声…。。あれは絶対自信無かったな!タイ語だったから、真相は分からないが、気になるぜ。

Vol.6 鹿沼の芸術的鱒達

トラウトの繁殖期、秋。繁殖期に入った♂は、♀を惹き付けようと婚姻色を身に纏い、とても美しい姿に変わる。今回は、そんなトラウト達との出逢いを楽しみに、栃木県の山間部にあるフィッシングリゾート上永野で休日を過ごす事にした。ポンドの水は、近隣を流れる永野川から引いているので、鮮度は極めて高い。また、水生昆虫が流入してくる事があるそうで、カゲロウ等のハッチを観察することが出来るらしく、まさに自分のような自然派アングラー向けの管理釣り場だと思う。

全身でネイチャーリゾートを堪能

海外には、「カントリークラブ」と呼ばれる会員制クラブがある。それは、スポーツやレジャーのほか、食事を楽しみながら、皆で交流を深めることを目的とした近郊に建てられた社交場。場所によっては、一流シェフが料理を振る舞う所があって、一家団欒の場所として活用される時もあるのだそう。管理釣り場も自然を感じながら、釣りを楽しみ、併設のレストランでの食事を楽しみ、クラブハウスで交流を深めたりと、カントリークラブ同様の憩いの場であると思う。そんな「カントリークラブ」という表現がフィッシングクラブの雰囲気と大変マッチしているので、とても気に入っているのだけど、日本では「カントリークラブ=ゴルフ場」の意味合いがとても強い。こんなオシャレな言葉があるのに、本当に勿体無いなぁ…と思うので、是非広めたいところ。

スレンダーな美形サクラマス

さて。フライタックルを携え、いざ場内へ。水面で頻発するライズや周囲のアングラーの状況から、活性は概ね高いようである。実釣開始後、マラブーに早速ヒットしたのは、スラッと美しいサクラマスサクラマスは、元々は渓流の女王と呼ばれるヤマメ。しかしその一部には、サケの様に海へ降り、海で大きく成長した後、産卵の為に故郷の川を遡上し、産卵後に生涯を終えるタイプがいる。どうやらコイツはそのタイプの様だ。こんな小さな体の中に壮大なDNAが組み込まれている事に感動に浸りつつ、暫し観察。

芸術的なブルックトラウト

続いて、岸際の岩影から飛び出してきたのは、超美麗ブルックトラウト。鮮やかなオレンジを基調とした体色の中に散りばめられたピンク色のドット、尻鰭のホワイトエッヂが見事な芸術的な魚だ。またコイツには、♂の特徴のひとつである鼻曲がりも出ていて、とても厳つい表情をしているのが分かる。こうやって1尾1尾を観察しながら、都度感動を覚えるトラウトフィッシング。今まさにその醍醐味を噛み締めているところ。

発色の良いレインボートラウト

最後は、王道レインボートラウト。婚姻色であるピンク色が強く発色している様に見える。レインボートラウトは、とても好奇心が旺盛で、ルアー&フライ問わず、果敢にアタックしてくるので、初心者向けトラウト…なんて表現をされたりもする。確かに入門種であると思うし、自分が初めて手にした鱒は、レインボートラウトだった。入門種であるが故に「釣れた」とか「釣れない」とか、数だけを追っていく傾向があるのだけど、それだけでは勿体無い。「綺麗な個体」とか「厳つい個体」とか、一期一会を楽しむべし。今噛み締めている醍醐味を最初に教えてくれたのは、すべて入門種レインボートラウトであったと思う。

Vol.5 前橋ストライパーに挑む!

何となく気になる…という理由だけで、ストライパー釣行を決行した。ストライパー(正式名:ストライプドバス)とは、アメリカ合衆国の大西洋沿岸に生息する大型回遊魚で、現地では釣りのみならず食用としても大変ポピュラーな魚。N.Y.アングラーズ達においては、自由の女神像やマンハッタンを背景にしながら、アーバンフィッシングを熱くさせる好敵手として人気が高いのだそう。

野生下は体長2mにもなる大型魚

当然ながら、自分にはこんな風に直情的に渡米できる時間も財力も無いので、今回の遠征先は、群馬県前橋市にある言わずと知れたMAV。MAVは、ストライパーが狙える国内唯一の管理釣り場なので、狙うならココ一択。因みに昔、素晴らしい大自然の景観に恵まれ、トラウトやストライパー釣りが盛んであったメイン州ポートランドという港町に滞在していた時がある。ストライパーは汽水域に生息する魚なので、シーバスの様なフィッシングスタイルが基本。なので、(欲を言えば)あの時見たシーサイドの情景を釣りの舞台としたいところだけど、今回は已む無く、赤城山を背景にしたポンドを大西洋に見立てて、Let's Fishing(かなり無理があるケド)。

50cmが平均サイズだけど立派なファイター

朝イチからいきなり想像以上の激シブ状態。そりゃ~毎日全国のアングラー達に狙われ続け、都度ルアーを学習しているのだから当然と言えば当然。かのアーネスト・ヘミングウェイは「釣れない時は、魚が考える時間を与えてくれていると思えばいい」と言うが、考えれば考えるほど、「打つ手無し」という結論に近づいていく。。その内、ストライパーのエサタイムとなり、管理人によるライブベイト(ウグイ)撒きが始まると、これまた想像以上の数のストライパーがウグイにバイト。こんなに魚がいたんだ…と、初めて知りつつ、貴重なタイミングを逃さんと一生懸命狙うのだけど、暫くすると再び穏やかな水面に戻り、沈黙。なるほど…飼い主の思うままに動く様、よく調教されておる。

「定番」が通用しない時の心強い味方

当然、このまま黙ってはいられない。これまでミノーとバイブレーションを投げ続け、基本に忠実に「定番」で攻め続けてきたけど、作戦変更。水面直下から中層までのレンジでフラフラ弱りながら漂っているであろうウグイをイミテーションする為、KARASHIを投入。若干レンジを下げてペンシルベイトの様な誘いを入れ、依然捕食モードであるストライパーを探す事にした。そしてこれが見事にハマる。バラマンディほど派手で馬鹿力のあるファイトでは無いけど、さすが怪魚と称されるだけあって、数尾とやりあっただけで、フックは伸ばされーの、塗装は剥げーの、片目はどっか行きーの…、といった具合に、素晴らしいファイター達ばかり。因みに、野生下のストライパーの模様は、頭部から尾びれまで一直線で、体高はこれほど高くない印象。一方、キャッチした魚達は、やや体高がある上、腹部あたりで縞模様の蛇行や途切れが見られたので、正確には北米に生息する淡水魚:サンシャインバス(ホワイトバス&ストライプドバス雑種)ではなかろうかと思う。…であれば、なるほど、群馬の淡水に強いワケだ。

腹部の縞模様に崩れが確認できる

1日中ここのストライパーを見て感じた事。それは、管理されずに大自然の中で生息する魚は、やっぱり素直だな…という事。狭い枠組みの人間社会においても、波にもまれ、騙し&騙されて続けた人間は基本スレているのと同じ。そして、ここのストライパー達は、他の管理釣り場には無い、なんとなくビジネスライクな腹黒さすら感じる。いつか渡米して野生のメーター級の「本物」に対峙したいもの。まずは時間と財力を備えるところからか。

Vol.4 バンコクで懐古的怪魚釣行

新型コロナに関する海外渡航条件が随分緩和されたので、久しぶりにバラマンディを狙ってみようと、タイを目指す事にした。日本から約6時間半。深夜便での移動につき、機内で就寝…なんて思ってたけど、やはり寝付けないまま、早朝のスワンナプーム国際空港に到着。不要な荷物はBelluggへ預け、タックルのみ携行。釣り場(PILOT111)のオープン時間に間に合う様、タクシーに乗車して移動する。

PILOT111のエキゾチックな雰囲気

紫銀の大鱗、黄金の眼、強靭なアゴ、ロッド全体に走る衝撃的なバイト、水柱を上げながらの大迫力ファイト、ドラグをガチガチに締めても余裕でラインを引き出して来る馬鹿力…等々、バラマンディゲームの魅力を挙げればキリが無い。睡眠不足(いや…徹夜)のはずなのに、釣り場に近付けば近付くほど、目が覚めていく不思議。そして遂に4800kmの移動を終え、釣り場に到着。サ~はりきって実釣開始だ。

黄金の瞳を持つバラマンディ

ところが、状況は激シブを極め、まさかの悪戦苦闘。どこにルアーを投げても生命反応が無いのだ。かつての定番パターンも全く通用せず、早くも成す術無し。遠投は諦め、岸際ギリギリに潜んでいるであろうバラマンディを狙う為、ピンポイント撃ちに作戦変更。これによって何とか釣果は得られたものの、派手で豪快な展開は叶わず、やや不完全燃焼。

Rapala Wildeye Swim Shadはド定番

ところで、タイの駐在員時代から約10年が過ぎた。当時、休日はバラマンディ釣りに明け暮れ、多くの釣り仲間達とここに足を運んだものだ。仲間達は既にこの国を離れたが、フィールドには思い出が点在していて、仲間達の姿が至る所に見える…そんな気がした。更にこの釣り場に立っているプルメリアの木にも特別な思い出があり、当時と変わらぬ綺麗な花が咲いていて、時間だけが戻った様な…そんな錯覚。

お目当ての一品カオパットクン

それに当時と変わらぬ味のカオパットクン(海老炒飯)。プリプリの海老の旨味と、ライムとトマトの爽やかな酸味がイイ感じに効いたこの炒飯は、世界一美味い炒飯だと思っている。こんな風に懐古しながら釣りを楽しむ場所がタイにあるなんて、幸せ者だなぁ…と思ってみたり。さて、今夜の羽田行きで帰るので、夕方には納竿。疲労困憊の日帰りタイ遠征だったとさ。

Vol.3 霞ヶ浦の巨大鯰の魅力

Mark Twainによって書かれた、The Adventures of Tom Sawyer(1876)。言わずと知れた、ミシシッピ川のほとりに住む主人公トムソーヤとハックルベリーをはじめとする友達との冒険小説だ。作中、彼らがナマズを釣って食べるシーンがあるが、このナマズは、今回の釣行ターゲットであるチャネルキャットフィッシュ(通称:アメリカナマズ)と言われている。

70cm超えの良型アメリカナマズ

チャネルキャットフィッシュとは、アメリカ大陸全域に生息する大型ナマズの一種で、国内では霞ヶ浦水系に定着している。食性は腐肉食で、ハゲワシやハイエナ同様、スカベンジャーと呼ばれる自然界の掃除屋。底層を生息域とし、主に死肉等を漁っている魚であるので、強めの匂いを放つエサを使ったブッコミ釣りが一般的。なので、エサには鳥レバーやサバの切り身を選ぶと良いとされるが、今回は手軽に扱える専用ベイトをチョイス。ヤツを仕留めんと、早速霞ヶ浦へ向かった。

味噌の香りに近い専用ベイト

さぁ…エサを投入するや否や、数分も経たない内にロッドがブチ曲がる。いきなりロッドごと水中へ持って行かれてしまいそうなので、特にバイト直後の初速には注意が必要。その後は、ドラグをガチガチに締めているにも関わらず、簡単にラインが引き出される馬鹿力と戦い。さすが近年、霞ヶ浦を熱くしているモンスターフィッシュなだけあって、抜群の釣り応えだ。

40cm-50cm個体でも手応えのある重量感

元々食用として移入された魚なので、実はとても美味なのだとか。百聞は一見に如かず…って事で、釣りのついでに、アメリカナマズバーガーショップに立ち寄ってみた。提供されたのは、香ばしく焼かれたバンズ、蓮根とナマズが練り合わされたパテ、酸味の効いたピリ辛チリソースとタルタルソースが組み合わさったとてもカジュアルなバーガー。あのゲテモノ的な形相からは想像出来ない位、スタイリッシュな一品に変貌しているではないか。勿論、味も最高。

茨城県行方市グルメ「なめぱっくん」

釣りも胃袋も満足し、完全なまったりモード(戦意喪失)になってしまったところで納竿。釣りもグルメも高い中毒性のあるアメリカナマズ。釣ってヨシ&食べてヨシっていうトムソーヤの気持ちが痛いほど分かる。

Vol.2 奥日光湯川で浸る釣り遺産

今回の遠征先は、ラムサール条約登録地のひとつ、奥日光湯川。穏やかで上品な景観は、まるで北欧のチョークストリームの様だ。冷涼な空気を胸いっぱいに取り入れつつ、水楢の森の香りと、森に響き渡るカッコウの鳴き声を楽しみながら、フライフィッシングで美麗ブルックトラウトを追ってみたい。

ひんやりとした奥日光湯川の朝

明治の頃、外国人高官の避暑地として親しまれてきた奥日光。1902年には、英国商人トーマス・グラバーの企画により、湯川へブルックトラウトが放流された。以来、湯川は英国式釣り場として利用され続け、日本におけるフライフィッシング発祥地と称される様になったのだそう。史実と自分を重ね合わせながら、当時のブルックトラウトの末裔達と対峙する歴史浪漫釣行は、一味も二味も奥が深い。

ピンク色のドットが美しいブルック

所謂、文明開化を迎えた明治時代、在日外国人は増加。当然、旅客機なんて利器は無いので、一度母国を離れたら、そう簡単に帰ることが出来なかったと思われる。当時の高官達は、この自然に向き合いながら故国を偲んでいたに違いない。故郷を想う気持ちは、いつの時代も皆一緒だろう。

水草の中から飛び出してきたブルック

生命を繋ぎながら、200年以上経った今でも末裔のブルックトラウト達は、緩やかな流れと群生する水草に身を潜め、元気に生きていた。フィールドには、トビケラを捕食しているパワフルなライズが頻発。どうやら、#18カディスへの反応が良いようだ。終始ドライフライでブルックトラウト達と遊び続けた。

終着点の湯滝

奥日光湯川にある釣り遺産。美麗ブルックトラウト達が泳ぐ姿があり続ける限り、この地における歴史的価値は廃れる事はない。美麗ブルックトラウト達よ、ありがとう。また会う日まで。