A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

715B / 715C

去年末に書いた分を清書した。

 

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去年から何本か安売りした715B、C。

もう本数が無くなってきた事もあるし、実験していなかった球なので、実験しておく事にした。

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持って帰って、暫く店に居たら降りて来て出迎えしてくれた。
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715A、B、Cとあり、改良が重ねられた球である。

Aは無かったので、BとCであるが、ppとしてもどちらも大きく変更は無いだろうから使えるはずだ。

Cでは、プレートキャップに放熱器が付いて、放熱対策を施した様である。

ゲッターも飛ばしていないので、プレートは暫し焼いて赤熱させないとガス吸着が上手く無い。

Bは14mmの標準キャップで、ゲッターが飛ばしてあるので、そこまで熱くして使う用途向けとは思い難い。

Cは無理を効かす様に対策した様な具合に思う。
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ヒーターが定格26V 2.1Aなので、54.6Wも食う。

これが2本なので、こんな大きいトランスを用意するのが手間であるが、200VAの絶縁トランスがあったから、これをスライダで電圧を落として使う事にする。
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スライダー自体も可変トランスなので、励磁に食うので、それも合わせて190W程々出た。

 

暫く通電していたら、カチカチ、クシュクシュと変な音がトランスから鳴り始めて、コイルを触ったらかなり焼けていたので、焼損させてしまったかと思ったが大丈夫そうだ。

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200Wであるが、片側100Wなのであり、100V100Wは1Aなので、電圧を下げて使ったからと言って、2Aちょっと超えて使うのは、やってはならんのです。

それを片側からしか取らなかったので無理をさせたが、2タップで取ればまだマシかと思ったが、やはり焼ける。

短期間に実験する事にする。
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Bは470Vで10mAなので、4.7W。

トランスの励磁電流が2W有ったとしても、全体7W程度であろう。

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別トランスのBも含めると210Wを示すが、まぁこんなものだろう。

 

しかしながら、もうすぐにヒータートランスのコアはかなり熱くなって、コイルも若干臭う様なので、かなり厳しい。

 

ps:今考え直したら、100Vタップを並列に入れて2Aとして、球をシリースに入れて52Vで点火すれば、そんなに焼けなかったかも知れない。

まぁまぁ、今度やってみる。


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VT-25Aも同じく金線で、715も太い金線が使われているので、壊れた場合には割り壊して金を取っておいた方が良い(笑)今は金の相場が高騰しているし。

 

 

かなりうるさく良く鳴るが、グリッドは吸い始めていないので、AB2領域に入っても流れ出さない鈍感な球らしい。これは珍しい。

しかしながら、かなり歪んでいて、大荒れで、電源の供給も間に合っていないので、出力出来るパワーに対して、見合っていない電源である事は言うまでも無い。弱いのである。

もっと多く供給出来る馬力のある電源回路が求められている。

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こんな程度では赤熱もしないし、全く余裕の動作と言ったところだ。

元々、パルス制御、即ちレーダーの制御用の球なので、かなり大出力の高周波を照射する為の物のはずなので、低周波のこんな程度の動作では、本領を発揮する事はない。

低域がリプルでブルブルするのは8μFの平滑1段だけだからであろう。


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10Hのチョークを継ぎ足し、22μFでリプルを取ってみると幾分静かになるが、それでもまた低域がドボッと入ってくると、揺れている事がわかる。

電源供給自体が追い付かないか、レギュレーションがあまり良くないのか。

オキサイド整流管なので、レギュレーションは良くないのは重々承知である。

水銀かガス管にすれば、シリコンダイオードに近付くが、余熱を必要とする大きさなので、暫し手間だ。

かと言ってシリコンにするのは始動が速くてオイルコンが壊れた時を考えると危なっかしいのでやめておく。

とは言っても球でも2秒で立ち上がるのであるが。
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そして大掛かりになってきたので、これ以上増やすのは机の許容を既に超えている感はあるのでやめておく。

データはとっておく。

 

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出力は案の定のB級らしい特性だ。

このドライブの悪い所と言えそうだ。

改良の余地がある。
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最大出力は今の所20Wで、これらは電源にも依存しているかも知れないが、最も大きい理由はOPTが20W定格であるという事にも依存していそうに思う。

思っている以上にIgは流れず、大きなドライブは不要の様である。

その辺りはAB2でありながら、ドライブ電流を大きく必要としないのは、やはり珍しい球の様に思う。

もっと小さい容量のカップリングで、抵抗値を下げてやれば良さそうであるが、大信号を入れた後のIppを見ると、瞬間的に下がってから、上がり始めて、オーバーシュートをしてから、次第に下がり始める動きを見せているので、Rgはかなり小さい必要があると思われる雰囲気である。

言い換えると、熱暴走を起こす可能性が考えられる挙動の様に見受けられる。

 

大出力が期待できる有望な球である事は分かった。