1909年から変わらぬDIY手縫い機 Speedy Stitcher Sewing Awl
アウトドア用品の修理に欠かせない道具のひとつと言えば、1909年の製造開始以来まったく変わらないデザインの「スピーディ・ステッチャー(Speedy Stitcher Sewing Awl)」。縫製のプロやD.I.Y.愛好家に愛され、100年以上も使われ続けているのには驚きます。日本のアウトドア愛好家のなかにも、自分のように愛用する道具をD.I.Y.で修理する目的でこの製品を使っている人も多いのではないだろうか。
1970年代にスポーツトレインで手に入れた「ガタバウトチェア」のステッチのホツレたとき、ティンバック2のバックパックを酷使しすぎてショルダーストラップが本体からはがれてしまったときなど、修理や補強が自分でも簡単にできてしまうので、とても重宝しました。ヘビーデューティな縫いが必要とされるリペアには必ず登場する道具なのです。
VANSのソールが剥がれる悩み。気にしないことか・・
自転車のフラッドペダルにとても相性の良いVANSのスリッポンシューズですが、ソールとアッパーの屈曲部分がいつも剥がれてしまいます。シューズ用の接着剤やシューグーでリペアを繰り返すのですが、いつも時間の経過とともに100%の確率で剥がれてしまいます。こういうものだよね、という諦めもあり、気にしないで履いていたわけです。
今回、そのVANSのソールの剥がれのリペアにスピーディ・ステッチャーを使ってみることにしました。
ステッチャーの替え針 #4 と替え糸 FINE WAXED THREAD
ステッチャーの本体の標準装備されている針のサイズは太めの#8。蝋引きの糸もそれに対応して太めの粗いタイプだったので、靴のソールの補強にはもう少し華奢な糸で良いかと思い、それより細い#4の針とそれにあわせた細い糸を買うことにしました。
輸入元を調べてみたら赤津さんの会社、A&Fだったのですぐに新宿の直営店へ連絡。お店に在庫はありませんでしたが、取り寄せてもらいました。
お店にピックアップに行ったときに、赤津さんと二人でA&Fの出版部門を切り盛りしているキタちゃんと久しぶりに会いました。お互いの近況報告や情報交換ができて、面白い話もいろいろ聞けたので、また機会があるときでも書こうと思います。

スピーディ・ステッチャーの針と糸を細いものに交換
交換で一番面倒だったのは新しい細い糸をボビンに巻く作業でした。細い糸用のボビンは爪楊枝と厚手ビニール版で自作。このボビンに糸を巻くのがなかなか細かい作業で時間がかかりました。


VANSシューズの手縫いによるソール補強
VANSのソールの剥がれる部分を5ミリ間隔でロックステッチする補強計画。
さてどうなることやら。
どうせ剥がれるたびに接着剤やシューグーで補強を繰り返しても、過去の経験からその結果は同じ。いつもやがて剝がれてしまう。
そう考えると、ステッチャーで補強するのがVANSを丈夫で長持ちさせるベターな手段と信じて、ソールに針を入れます。
ゴムのソール+アッパー表面のスエード素材+アッパー裏のコットン素材と3層に針を通します。意外とスムーズに縫うことができ、まあまあの出来のロックステッチが完成しました。仕上がりはそれほど醜くはないので安心しました。しっかり縫われているし、いままでと同じように履いて歩いてもソールが剥がれる様子はまったくありません。
しばらくは様子を見て、スピーディ・ステッチャーによるソール補強が効果的か否かを検証しようと思います。
