
美少女戦士セーラームーンの2期である「ブラック・ムーン」編。
原作とセーラームーンRでは「太陽系10番惑星ネメシス」を本拠地とするブラック・ムーン一族の描かれ方がかなり違うんです!
そこで今回の記事では「ネメシス」の語源を含め、「ブラックムーン一族」について原作とアニメの違いを解説します!
アニメの内容もまとめていますので、振り返りにもご利用ください♡
One Little Voiceというブログから移転した記事です。書いている人は同じです。
太陽系10番惑星ネメシスとは?

原作とアニメの両方に出てくるキーワード「太陽系10番惑星ネメシス」について説明します。
30世紀の未来で観測される暗黒惑星です。
うさぎたちの住む、20世紀の地球では観測されておらず、21~30世紀の間に新しく発生した惑星。
惑星は太陽の周りを回転(公転)していますが、ネメシスは公転の軌道をつかむことが難しいとされてきました。巨大なマイナス・パワーを出している惑星です。
30世紀に入り、ネメシスを拠点に活動している団体が「ブラック・ムーン」一族と呼ばれています。
ネメシスの由来は、ギリシャ神話の女神「ネメシス(Nemesis)」です。
下の図で説明します。

ざっくりいうと、ネメシスは「人間ども!神に無礼を働いたな!許さんぞ!」という気持ちを擬人化したものです。
ここで
- 人間を「月の王国(シルバーミレニアム)の加護を受けた地球人たち」
- 神を「ブラック・ムーン一族」
として読み替えると、「地球人ども!ブラックムーン一族に無礼を働いたな!許さんぞ!」ということです。
つまりブラックムーン一族を「邪魔者扱い(犯罪者扱い)」した地球人へ「復讐をする拠点」という意味に取れるのですね。
もちろん、私たちの現実世界では、このような惑星は存在しませんよ!
ブラックムーン一族についてのアニメと原作の違い

ここからは「ブラックムーン一族」についての、原作とアニメ(セーラームーンR)の描かれ方の違いをご紹介します
クリスタル・トーキョーについて

まずブラックムーン一族の前に大前提として、まったく違う描かれ方をしているのが30世紀のクリスタル・トーキョーです。
- 原 作:セーラームーンが22歳のときに「ネオ・クイーン・セレニティ」に即位。そこから長寿社会が始まった。
- アニメ:30世紀になって「ネオ・クイーン・セレニティ」が銀水晶の力で地球をコールドスリープから目覚めさせた。長寿社会に関する話は一切ない。
この「長寿社会」が原作ではキーワードになっています
ワイズマン(デス・ファントム)とネメシスについて

次は、原作にもアニメにも登場するワイズマン(デス・ファントム)。
プリンス・デマンドををあやつり全宇宙を支配しようとしていた男ですが、原作とアニメでは設定が異なります。
- 原 作:30世紀よりも昔、クリスタル・トーキョーは「惑星ネメシス」の使い方を模索していた。そんなとき、犯罪者デス・ファントムが現れた。彼はネオ・クイーン・セレニティによって退治され、惑星ネメシスに流された。
- アニメ:ワイズマンの正体は明言されていないが、おそらく「銀水晶の浄化」を望まなかった犯罪者のうちの一人。犯罪者は地球から出て、惑星ネメシスを拠点にした。
原作では、流刑を恨んだデス・ファントムの怨念がネメシスと一体化し、最終的には「惑星ネメシスvsセーラー戦士」という戦いになりました。
一方アニメではブラック・ムーン一族の「拠点」として描かれるだけでした。
ブラックムーン一族のなりたちと目的について

そしてブラック・ムーン一族の設定も原作とアニメでは異なります。
- 原 作:デス・ファントムの末裔で地球に住んでいた人たち。長寿社会が嫌い。ワイズマンにそそのかされて、ネメシスに移住。長寿社会となった30世紀の地球を終わらせるために、過去の地球から歴史を塗り替えようとしている。
- アニメ:地球から追い出された犯罪者たちの末裔。暗黒の星ネメシスに追いやられた先祖の恨みを晴らし、地球を乗っ取り移住するのがねらい。
原作では「過去の地球を攻める」目的に「長寿社会」が絡んでいます。
一方、アニメは「地球奪還」のため、30世紀のクリスタルトーキョーを乗っ取ることが狙いです。
アニメでは「30世紀がなかなか陥落しないので、20世紀の歴史を変えてクリスタル・トーキョーを作らせないようにする」のが目的です!
ブラックムーン編がアニメと原作で違う理由

ブラック・ムーン編については、原作とアニメでは完全に別物として作られています。
- ネメシスの扱い(本記事で解説)
- ブラック・ムーンの設定(本記事で解説)
- セーラー戦士たちの扱い
- セーラープルートの扱い
- ワイズマンとの最終決戦・・・など
その理由は「原作が難しすぎるから」でしょう。
原作はキャラクターやストーリーがとてもきめ細やかに作りこまれていて、なぞ解きをしながらストーリーを理解していくような面白さがあります。
しかしその面白さを十分理解するには「武内直子先生の意図」をくみ取らなくてはなりません。
西洋占星術や宇宙に関する知識がないと、理解できない内容もあります。
完全版3巻の176ページで、
カラベラスが「地球はアクエリアス(みずがめ座)時代へ」
と言っていること、
ヴィーナスが「まだ時代は魚座の愛の時代よ!」
と言っていることも、宇宙理論を知らないと何を言っているのかまったく理解できないのです。
当時アニメ化するにあたり、スタッフは相当悩んだんでしょうね。
この難しい話をそのまま放送しても、小中学生には見てもらえない…
だからアニメは、単純な「悪いものをこらしめる」ストーリーに変えられたのかもしれませんね。
と、いいつつアニメも結構難しいのですが…。
うお座時代・みずがめ座時代の補足
原作においてカラベラスとヴィーナスは「春分点」がどの星座の位置にあるかを論じています。
春分点とは黄道(地球からみた太陽のみかけ上の起動)と天の赤道(地球の赤道面を天球にまで延長したもの)がクロスする点のひとつ。
地球は自転軸の角度がちょいちょい変わるので(歳差運動)、クロスする位置(春分点)も位置が変わるとされています。
2000年ごろまではうお座、2000年以降はみずがめ座の位置に春分点があり、原作連載時はうお座にあるとされていたため、この会話となっています。
ブラックムーン編には「他の違い」もたくさん!
今回ご紹介した内容以外で、原作とアニメの違うところをピックアップします。
全部ではないですが、こうやって比較してみると面白いですね♪

この記事でポイントをおさえながら、ぜひアニメと原作を比較してみてください!
最後までご覧いただきありがとうございました♡



