LE CALENDRIER DE L'AVENT

ラルチザンパフューマー日本初のアドベントカレンダー

2025年のぼくにとっての香水一大事件は、やはりラルチザンパフュームの路面店の復活だと思う。
2011年にラルチザンと出会い、2012年に表参道店に初めて行き、その後、2015年に惜しまれつつ閉店。その後は代理店がブルーベルに移り、伊勢丹などのデパートでの取り扱いが始まったものの、昨年の2024年に撤退。そして、満を持してという感じて旗艦店が表参道に登場という流れで、ぼくはとにかく楽しみでしかったなかった。

 

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すでにその時のことはコラムでもご紹介した通りなのだが、それからぼくは毎月必ず1本はラルチザンの香水を買うと決めて、足しげく通っているのである。
そんなラルチザンからクリスマス恒例のアドベントカレンダーが出るという情報を得たのは秋口のこと。どんな内容なのかわからなかったのだが、とりあえず、香水好きの友人とお店に行った時に見せてもらったら、これがまぁ、ゴージャスな内容ではないですか!

アドベントカレンダーとはご存じない方のために説明すると、12月1日からクリスマスイブまでの毎日、一つずつ箱を開けてその中に入っているプレゼントを楽しみながらクリスマス当日を待つという、遊び心あふれるプレゼントなのだ。
元々は子どもようにお菓子を詰めていたのが、最近ではいろんなコスメブランドなどが大人のためにそういったアドベントカレンダーを用意するようになった。
ラルチザンも今まで本国ではこういうアドベントカレンダーはやっていたみたいだが、日本では見たことがなかったので、日本上陸は初になるのだろう。
アドベントカレンダーの魅力は、そのブランドの様々な香りを楽しめるところ。
それぞれの香水のサイズは小さいが、ちょっとずつお試しするには十分。
あと、未発売のものが入っていたり、先行で試すことができるものがあったりというのもこういうアドベントカレンダーの魅力。
ぼくの場合、もうかなりラルチザンの香水は持っているので(廃盤も含めて)、今更感はあるのだが、アドベントカレンダーにしか入っていないアイテムもあるし、他のブランドに比べると比較的お買い得だったし、という理由から、思い切って購入してしまったので、ここでご紹介したいと思う。

【パッケージ】
まずは全体のパッケージだが、本をイメージした装丁になっており、アイテムの入った両脇の箱の間にラルチザンを代表する香料のイラストと説明文の書かれたページが数ページ挟まっている。さらにグリーンの栞もついていて、まさに書籍という感じ。
そして、中を開けると、美しいもみの木などが描かれたボックスが登場する。右と左それぞれに大小12個ずつの窓があり、それを一日ずつ開けていくという形になっている。蓋もしっかりと締めることができる構造で、重厚感も感じられる。

【内容】
それぞれの内容について1日ずつ見ていこう。

1日目…PASSAGE D'ENFER 50ml

お馴染みの香り。すでにぼくは持っているけれども、50mlなのでコレクターとしては嬉しい。旅先にも持って行けるし!
2日目…La Cérémonie de l'Encens 10ml

すでにブログで紹介している香り。10mlなので、ポーチと一緒に持ち歩けるのが嬉しい。つけ直しをしたい時に最適!

 

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3日目…Abyssae 33 5ml

これも先月購入した香り。ミニチュアサイズなので、実用的というよりも、コレクションという感じ?以前にもラルチザンはこのサイズのミニチュアを出していて、今でも持っているので、並べてみたい!

4日目…Histoire d'Orangers 5ml

これもミニチュアサイズ。実はまだ持っていない香水なので、しばらくこのミニチュアを試してみたい。今度の夏に活躍しそうな予感はしている。

5日目…L'ENCENS(HAND & BODY WASH) 30ml

1月から発売予定の新商品。すごく楽しみだったので、この冬、しっかりと使ってみたい。
6日目…Histoire d'Orangers Extrême 10ml

こちらもまだ持っていない。夏向きかなって思っているので、たっぷりと使ってから購入時期を考えたい(もうすでに購入することは決まっているの。あとは時期の問題だけ。笑笑)

7日目…セラミックオーナメント

非売品。このアドベントセットにしか入っていないオーナメント。香水をこれにふきつけて、飾ることで部屋に香りがほのかに香る。何をつけようか悩んでいるところ!

8日目…Tenebrae 26 5ml

これもすでにブログで紹介済。ミニチュアサイズがとにかく再現性高くてかわいい!

1001perfumenights.hatenadiary.jp9日目…L'AMBRE(HAND & BODY LOTION) 30ml

これも来月発売の新商品。本当はこのボディウォッシュが入っていたら嬉しかったんだけどね。このシリーズで一番好きなのよ。

10日目…キャンドルウィックカッター

非売品。このセットでしか手に入れることができない。ぼくはラルチザンのキャンドルも好きなので、これを待っていたのよ!このために買ったと言っても過言ではありません!

11日目…キャンドルスナッファー

非売品。これもセットでしか買えない非売品。キャンドルの炎を消すのに便利。消した後の煙のにおいが気になるので、これはとても便利なの。

12日目…Mure et Musc 5ml

これも既に持っているけど、ミニチュアコレクションに入れたいから良しとする!笑笑。

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13日目…LA ROSE(HAND & BODY WASH) 30ml

これも来月発売されるシリーズ。どんな洗いあがりなのか、楽しみである。

14日目…Cuir Grenat 10ml

すでに持っている香りだけど、これは本当に好きなので、持ち歩きたい時に便利!嬉しいなぁ。

1001perfumenights.hatenadiary.jp15日目…LA ROSE(HAND & BODY LOTION) 30ml

こちらはボディーローション。あまり使わないんだけど、最近はちょっと香水との組み合わせを考えて使うのも良いかもって、また思っている。

16日目…Il Était Un Bois 10ml

これは確かまだ日本未発売じゃなかったでしたっけ?これからじっくりと向き合いたいと思っている。

17日目…La Chasse aux Papillons 10ml

実は持っているんだけど、あまりにも自分のイメージと違うので、出番の少ない香り。ブログでもまだ紹介していない。でも次の春ごろに紹介しようかなと思っている。

18日目…レザーポーチ ダークグリーン

10mlのボトルを入れるのに最適なポーチ。3本入るんだけど、非常にコンパクト。単体では売られていないので嬉しい。

19日目…L'ENCENS(HAND & BODY LOTION) 30ml

こちらは、ボディーソープとローション。両方入っていたので、使いたいなと思っている。

20日目…À Fleur de Pêche 10ml

こちらも次の桃の季節にお迎えする予定の香りなので、10mlでたっぷりと予習したいと思う。
21日目…Mémoire de Roses  5ml

これもすでに持っているけど、コレクションとして大事にしたい!

1001perfumenights.hatenadiary.jp22日目…Premier Figuier 10ml

ラルチザンを代表する香りといっても良い。すでに持っているけどまだブログでは紹介していないので、そのうち紹介したい。ちょっとフィグのグリーンが最近苦手なことに気付きまして…汗。
23日目…Venenum 32 5ml

これもすでに持っているけど、まだブログで紹介していない香り。ミニチュアが嬉しい。
24日目…Un Air de Bretagne 50ml

そしてアドベントカレンダー最後の一本はこちら。これもまだ持っていない香りなので、この冬の間にしっかりと使って、来年お迎えしたいと思っている。なぜこれが今年の香りのラストなのか、香りから感じ取りたい。

非売品が入っていたり、このセットでしか手に入れることができないようなミニチュア(しかも精巧に再現されている!)が入っていたりと、かなりお買い得なセット。来年ももし出たら、買いたいなぁ。きっともっと高くなっているだろうけど…笑笑。

第474夜 Taipei

甘さと温かさに包まれた郷愁

 

DATA

Name:Taipei(タイペイ)
Brand:One Day(ワンデイ)
Lauched 2023
Perfumer:Michael Wong
60ml ¥25,300

My Episode

台北の街で出会った甘いミルクの香りは甘くて暖かくて、ちょっぴりノスタルジックな気持にさせてくれる。

今年のサロンドパルファンの個人的なテーマのひとつは、先入観などは持たずにすべてのブースを回ること、だった。
昨年までのサロパを振り返ってみると、期間中毎日のように通いながらも、一度も立ち寄らなかったブランドのブースもあった。だって、興味の持てないブランドも中にはあるんだもの。もうすでに知っているブランドだったり、あるいは、予備知識で興味がなさそうだと思ったり。
でも、実はそれって勿体ないんじゃないの?という気もしないでもなかった。サロパでしか出会えないようなブランドだってあるし、ひょっとしたらそういうブランドの中にも興味のある香りがあるかもしれない。
ぼくが「どうせ化粧水みたいな香水ばかり出しているんでしょ?物足りないわよ」と断定しているブランドにも、ひょっとしたら良く探してみたら好みの香りがあるかもしれない。
と思いなおすことにしたんである。
そうしたら、なんと!
それまでノーマークだったブランドにも気になる香りがいくつもあるではないですか!
その代表的な香水が今日ご紹介する「Taipei」である。
ONE DAYは香港の香水ブランドで、すでに日本でも取り扱いがあるようだが、ぼくにとってはまったく知らないブランドだった。ぼくは、その隣のブースのBTSOにばかり興味があったのだが、このONE DAYもなかなか面白い香りがあるというので、全種類を試してみた。そして、その中で一番気になったのがこの「Taipei」である。
なんというか、とにかく甘いんである。
その甘さもそれまでぼくが感じたような甘さとは少し違い、ちょっと乾いた感じの甘さ。小麦っぽいところは、ラルチザンパフュームの「ボアファリヌ」に通じるものがあるのだが、それよりも、もっと牛乳感があるところが、このTaipeiの面白いところ。
そして、一度嗅いだら忘れることが出来ない香りでもある。唯一無二というか。一発で香りを鼻が記憶する。そういうインパクトがある。
こんなに優しくてあったかい香りなのに、このインパクトはなんなの?とびっくりしてしまった。
あまりにも衝撃的で、本当にその香りが自分の肌に合うかどうかすぐに判断できずに、肌載せした後、屋上に避難して、煙草を吸って鼻を休めてから再び肌載せした香りを試してみたら、やっぱり最初の衝撃はそのまんま鼻が記憶していたのだ。
どこか懐かしくて、暖かくて、甘くて、なんだろうこのなんともいえない多幸感。そう、この香りはまさに多幸感にあふれている。夏だとちょっと甘ったるく感じるかもしれないが、冬ならばその甘さがあたたかく感じられ、ほっこりするんである。
そして、甘さの奥にかすかな苦さというか、独特のえぐみのようなものも感じられる。それは嫌な感じではなく、本当にかすかな、いわゆる隠し味的な感じ。
とにかく、もう、この香りは今までのグルマンなどとは違う感じがしてしまったんである。

NOTES

Top notes:Rice, Soy Milk, Taro
Middle notes:Iris, Guaiac Wood
Base notes:Musk, Sandalwood, Vetiver

この独特の、なんともいえない乾いた甘さは何だろうか?タロイモ?ソイミルク?ライス?でも、トップノートのそれらの香りがこの独特の香りを作り出しているのだろう。

My Evalution

★★★★

前回ご紹介したL'IBASHOもそうなのだが、最近ぼくはどうやらこういうミルクのような甘い香りを欲しているようだ。これもウード、ウードと重い香りばかりを求めていた反動なのだろうか?

 

第473夜 L'Ibasho

異国の地で自分の居場所を考える

 

DATA

Name:L'Ibasho(イバショ)
Brand:Maison de L'Asie(メゾンドラズィ)
Lauched 2025
Perfumer:Antoine Lie
75ml ¥55,990

My Episode

自分のいるべき場所は一体どこなのだろうか?日本を離れているからこそわかることもある。旅をするのは、自分の居場所の再確認なのかもしれない。

シンガポール発のブランドMaison de L'Asie メゾンドラズィは、今年日本に上陸したばかりのブランドだ。シンガポールのブランドというのは珍しいし、ぼくの好きなインドネシアやタイをイメージした香りがあるというので、非常に気になっていた。
伊勢丹の1階で何度か試してみたのだが、確かにどれも南国を思わせる香りで非常にユニークだったので、いつか買おう買おうと思いつつ、昨今の香水の価格高騰から、まだ購入出来ないでいる。
さて、そんなメゾンドラズィから、サロパ限定の香りが出るというので、発売前に売り場に行って試してみた。

Guns of Sakura
L'Ibasho

といういずれも日本をモチーフにしたという香りが出たので、どちらも試したのだが、Guns of Sakuraはぼくの苦手なメタリックが前面に出ていて、鼻が拒否反応を示したので却下。(でもサロパではこちらが完売したらしい)
もう一方のL'IBASHOはその正反対で、温かみのある甘い香りで、こちらの方がぐっとつけやすいと感じてすぐにこちらを予約した。

そして、サロパでも購入前に試したのだが、やはり、良い。トップから暖かいナッティな香りがして、ほっこりした雰囲気が自分の肌から漂ってくるのだ。ぼくは基本的に重い香りが好きなのだが、甘さがないと物足りなさを感じてしまう。そういう意味でも、このL'IBASHOは甘さも感じる乾いた香りがして、非常に良い。
ところが、この香りの面白いところは、その甘さの中に、ちょっと苦さを感じるところ。何かを炒った時に発するような香り。本当にちょっとだけなのだが、そんな感じがするのである。
これはとくに秋から冬にかけて大活躍してくれるだろう。パウダリーな感じもするので湿気対策として、除湿香水で使えそうな気もするが、ちょっとそれにしては甘いかなという印象。

NOTES

Top notes:Japanese Cherry Blossom, Turkish Rose,Cherry
Middle notes:Rice,Ink
Base notes:Orris, Talc,Patchouli

絶対にナッティな成分(ヘーゼルナッツなど)が入っているかと思ったら、公にされている情報の中には入っていなくて驚いた。恐らくライスとかタルクがその役割を果たしているのだろう。そして、ぼくがこの香りに惹かれたのは「Ink」なのかもしれない。この場合墨を差すことが多いのだが、東洋的なイメージを形作るのに必要な成分なのだろう。

My Evalution

★★★★

とにかく優しくて甘い香りに飢えている人には最適。最近ちょっとぼくも重い香りばかりをつけていて、鼻が疲れ気味だったから、こういう優しい香りに癒されたくなった。

 

第472夜 Serendipity

香港で思いがけない幸運に出会う

 

DATA

Name:Serendipityセレンディピティー)
Brand:TOBBA
Lauched 2023
Perfumer:Jasper Li
10ml ¥7,975

My Episode

次の目的地である香港で、思いがけない香りと出会った。すっきりとしたアロマティックな香りの中に甘辛いシナモンを感じる。これぞまさしく「Serendipity(思いがけない幸運な偶然)」


EDIT(h)のオーナーである葛和さん率いるチームの中に香港の若い男子二人がいることは昨年のサロパでも知っていて、その時に彼らとも話をしたのだが、実はまだぼくはそのブランドの香水のことはあまりわからなかった。
去年は特にぼくの鼻腔は例年のごとくウード仕様になっていたものだから、TOBBAの香水を始め、初上陸と呼ばれる香りはどれもやさしく感じられてしまい、鼻が反応しなかったのだ。
でも、今年は実はサロパが始まる前から自分で決めていたことがある。それは「ウードに惑わされない」ということ。ウードの入っている香水を100本以上も集めていると、だんだんと麻痺してしまい、似たような香りも中にはあるし、それほど自分の鼻に響かない香りも少なくない。
だから、今年は「ウードが入っているから」という理由だけで購入するのはやめようと思ったのだ。
だって、今回のサロパに登場するウードの入っている香水を調べたら、10本以上あるし、お値段もそれだけで50万を超えるのである。絶対に無理。
だから、ウードだから、とか限定だからという理由に振り回されることなく、その代わりどのブースもまんべんなく周り、本当に鼻腔が喜ぶ香りだけをお迎えしようという気持ちになったのだ。
そんな気持で臨んだサロンドパルファンで、ぼくの鼻が反応したのは、このSerendipityである。まず、名前からして良いではないか。
セレンディピティーとは、偶然訪れた幸運というような意味で、このタイトルで映画も作られて、ぼくはその映画が大好きだったりもしたので、気になった。
昨年も並んでいたはずなのだが、なんせウード、ウードと呪文を唱えている鼻には響かず、そのままスルーしていた。
でも、今年はしっかりとその良さをとらえられたんである。
トップはすっきりとした香り。アロマティックな雰囲気もある。シナモンもそんなに強くはないが、ほのかに香っている。わりとそのすっきり感はずっと最後まで続くので、例えば初対面の人と会う時などにさっぱりとした気持でつけると良いのではないだろうか。

NOTES

Top notes:Nutmeg, Saffron,Cinnamon
Middle notes:Sandalwood,Salt
Base notes:Vanilla, Musk, Benzoin, Tonka Bean,Labdanum

トップが柑橘系のアロマティックな匂いがするのだが、香料を見てみるとそれらの要素は入っていない。きっと明かされていない中にあるのかもしれない。

My Evalution

★★★★

香水にまだあまり親しんでいない人、あるいはぼくのように濃い香水ばかりを好んで付けているけど、たまに気分転換に軽い香りをつけたい人にもおすすめ。

 

第471夜 Erotikon

チェコでチョコをちょこっと食べて

 

DATA

Name:Erotikon(エロティコン)
Brand:Pigmentarium
Lauched 2019
Perfumer:Jakub F. Hiermann
10ml ¥12,100

My Episode

気づいたら、ぼくは次の目的地であるチェコの喫茶店でおいしいチョコレートを食べていた。抗いがたい魅力の甘い香りはぼくを惑わせる。

EDIT(h)のオーナーである葛和さんとは数年前からのお付き合いなのだが、実はEDIT(h)の香水ってぼくにとってはどれも優し過ぎて、あまり持っていない。そのことは葛和さんも良くご存じで、「ケンさんにはうちのはちょっとまだまだなんだよね」と言われて、そのたびに、「早く重いのを作ってよ」ってお願いしていた。
ところが、そんな葛和さんが世界の香水の展示会などで知り合ったブランドを日本に引き連れてきたのが昨年のサロンドパルファンだった。
でも、その時ぼくは遠目で見ているだけで、きっとまた日本人向けの優しい香りばっかりなんでしょ?と思ってあまり関心を持つことはしなかった。
昨年のサロパは、自分の追い求めている重い香りがたくさんあったので、それだけでお腹いっぱいになってしまって、他のブランドを回る余裕がなかったというのもある。
しかし、今年、葛和さんにお会いした時に「ケンさんに認めてもらえるようなブランドを連れてきましたよ」と紹介されたのがチェコのピグメンタリウムというブランドだ。
実際に試してみたら、これがまた確かになかなかユニークなのである。
特にぼくが最初に気になったのが「EROTIKON」という香り。チョコレートの香りがベースにあるグルマン系なのだが、ベタベタした感じではなく、もっとすっきりと楽しめる構成になっている。
独特の酸味というか、すっきり感があって、そこがこの香水の個性なのだろう。
なるほど、葛和さん、なかなかやるじゃない(でもEDIT(h)でもぼく好みのガツンとしたのを作ってよ!笑笑)
しかも、フルボトルではなく10mlもあるので、まずはこれでたっぷりとお試しして、さらに追い香水したかったらフルボトルにしようと思っている。

NOTES

Top notes:Chocolate, Ginger, Pink Pepper
Middle notes:Vanilla, Tonka Bean
Base notes:Patchouli, Sandalwood, Amber, Musk

トップからのチョコレートだが、ジンジャーやピンクペッパーによってベタベタ感が少ないのだろう。程よい甘さは少し煙たさも伴っていて、それはベースのアンバーによるものだとわかる。
個性的でありながらも、奇をてらっていないところも好感が持てる。

My Evalution

★★★★

グルマンをつけたいけど、そんなにベタっとしたのではなく、すっきりとしたグルマンがいいというような時にこれは良いだろう。例えば誰かと一緒に食事に行くときに最適かも。

 

第470夜 Midnight in Istanbul

イスタンブールでお茶を

DATA

Name:Midnight in Istanbul(夜のイスタンブールで会いましょう)
Brand:5W1H
Lauched 2025
Perfumer:Mayumi Nakada(中田真由美)
10ml×3 ¥14,300

My Episode

夜のイスタンブールで会いましょうと誘われて、訪れたバザールで飲むチャイは、シナモンの効いた甘辛いミルクティーでした。

シナモンが好きだ。もともと香水にはまる前からぼくはシナモンのような甘辛い香りが好きで、お香とかもシナモン系の香りが好きだった。だから、香水にはまりたての時も、売り場で好きな香りを聞かれた時は「スパイス系が好き」と答えることが多かった。
でも、スパイスにも色々あって、例えばクローブのような香りだと、かなり香辛料感が強くて、嫌いじゃないけど、時々辛く感じることがある。
そうなるとぼくの鼻腔は閉じてしまうのだ。
つまり、どういうことかというと、辛いだけではだめってこと。そこに甘さが少しでも加わらないと、ぼくの鼻腔は喜んでくれないのだ。
だから、シナモンが好きなんだと思う。
シナモンはスパイスの中でもかなり甘さを伴っているから。その甘さがあるから、安心してシナモン系の香水を纏えるのである。
クリスマスの時期にこのブログでもシナモン系の香水を集中的にご紹介したことがあるのだが、今またそんなシナモンの香りを欲していて、やはりこれは寒い時期だからこそ鼻が欲するのではないかっていう気がしている。
SNSを見ていて、メンズ館に来ている5W1Hのセットの中のシナモンがやばいという話題が出ていて、ぼくはもういてもたってもいられなくなり、2日目に訪れた。
ブランドオーナーでもあり調香師でもある中田さんとも数年来のお付き合いで、以前にも彼女の作った木の香りを購入したことがあるのだが、今回はぼくの好きなシナモンを作ったということで、すごく期待して会いに行った。
そして、いつもパワフルで楽しい彼女の話を聞きながら試させてもらった、イスタンブールで会いましょう。
思った以上にザ・シナモンで、ムエットだけでも、そうとうシナモンが感じられた。こんなにストレートにシナモンなのは珍しいんじゃないかっていうくらいシナモンなのだ。
シナモンは実は苦手な人もいるので、難しい香料ではあるけど、日本だとニッキ水でなじみがあるし、あの有名な八つ橋なんかでも使われているので、日本人にも本来はなじみのある香料のはず。
ぼくがなんでこんなにシナモンが好きなのか自分でもその源流を思い出せないのだが、気付いたらシナモンが好きになっていた。
ひょっとしたら子どもの頃に外国で食べたシナモンガムなどに影響されているのかもしれない。
閑話休題
このイスタンブールで会いましょうは、とにかくシナモンから始まり、シナモンで終わるのだが、カルダモンや生姜や茶葉なんかも入っていて、しばらくすると、それらの香りがほんのりと漂ってくる。ただ、とにかく最初から最後までシナモンはしっかりといるので、シナモンが好きな人は絶対にマスト。
ぼくは中田さんに思わずフルボトルをお願いしてしまった。さらに、シナモン3種で作ってみるのも良いのでは?という提案。このシナモンをベースにミルクティー、ウード+シナモンみたいなのも面白いんじゃないかと。
中田さんもいろんな人からフルボトルをお願いされているらしくて、いつかそれらが実現すると良いなと思っている。
他のミントやジャスミンなども良い香りだったので、それらも使いながら、フルボトルを待ちたい。

NOTES

Top notes:Cardamom,Black Tea, Sugar
Middle notes:Ginger, Tea, Black pepper
Base notes:Cinnamon, Milk, Honey

ベースのシナモンがトップからこれだけがつんと香るのは、多分バランスの問題なのかな。とにかくもう、シナモン好きには絶対に試して欲しいよ。

My Evalution

★★★★★

フルボトルが出たら、真っ先に買うと思う。それまでこの10mlを惜しげもなく使おう。ありそうでない感じのシナモン香水。前述したようにシナモンは好き嫌いが分かれるけど、好きな人は絶対にハマると思うんだよねぇ。ぼくみたいに!

#香水 #千一夜香水物語 #サロンドパルファン2025 #千一夜サロパ香水紀行

第469夜 Dirty Milk

焦がしたホットミルクはいかが?

DATA

Name:Dirty Milk
Brand:BORNTOSTANDOUT(ボーントゥスタンドアウト)
Lauched 2025
Perfumer:Gaël Montero
(ガエル・モンテロ)
100ml ¥33,000

My Episode

古代メソポタミア文明の都市バビロンから始まり、インドの都市ジャプールで朝6時を迎えた後、訪れたのは韓国。ここでもまたミルクを味わうことになる。

では、それがどんな香りかを、分析していきたい。

目立つために生まれて来た、「BORN TO STAND OUT」を体現するような香水の数々を次々と発表している韓国発のブランドは今ぼくが一番注目しているブランドだ。
もう数年前に日本には上陸しており、この秋から伊勢丹メンズ館での常設の取り扱いが始まったのだが、伊勢丹で開催されているサロンドパルファンに登場するのは初めて。
ぼくはとにかくこのブランドは箱推しするほど好き。どの香りもとにかく個性的でユニークなのだ。つまらない香りがひとつもない。
まさにぼくが求めていた面白い香りを、惜しげもなく次々と出してくる。
オーナーのジュンとは一度だけ日本初上陸のお披露目でお会いしたことがあるのだが、背の高い物静かな感じのイケメンで、こんなに尖った香水をクリエーションするような人とは思えなかった。その時は遠くから見ているだけで、ゆっくり話機会がなかったのだが、今度会った時にはじっくりと熱く語りたいと思うほど、魅力的なブランドなのだ。
さて、そのブランドから先行品が出るというので楽しみにしていたのがこのDirty Mikl。
調べてみたら、なんと調香師が先日ご紹介したMONTBLANCの「Star Oud」を作ったガエル・モンテロ。
ここで繋がった!っていう感じでぼくはすごく嬉しくなった。
基本的にぼくはあまりミルクの香料は好きではない。良くFUEGUIAなどでミルクが使われるのだが、なんだかぼくには赤ちゃんの涎みたいな感じがして、敬遠していたのだ。
でも、例えばチャイのようにスパイスが加わっていたりして涎っぽくないミルクは好きなので、一概にミルクNGというわけでもない。
さて、このDirty Milkもまたぼくの好きな系統のミルクだ。涎臭ゼロ!笑笑。
どんなミルクかというと、ちょっと焦がしバニラのような辛さがあるのだ。
甘いんだけど、辛いみたいなドライな雰囲気がある。だから、赤ちゃんどころか、ちょっとビターな大人のホットミルクっていう感じなのだ。

NOTES

Top notes:Caramel, Black Pepper, Milk
Middle notes:Condensed Milk, Akigalawood, Iris, Cashmeran
Base notes:Vanilla, Tonka Bean, Musk

このノートを見て、あの焦がした感じがキャラメルであることを知り、なるほどって思った。そしてブラックペッパーがそこにさらに追いスパイスをしているんだなぁ。やっぱり個性的で面白いって思った。

My Evalution

★★★★

基本的にミルクって、ぼんやりした感じのものが多いけど、このミルクはやはりBTSOだけあって、刺激的で個性的で独創的でぼくの好みだなって思った。ちょっと自分を奮い立たせたい時とか、目立ちたい時なんかに良いかも。ウードとかレザーのような重さとはまた違った個性を演出できるので意外性もあるかな。今度二丁目のゲイバーに行くときにつけていって反応をみたいところ!

10月10日にイギリスのデパート限定で発売されたウードシリーズがなぜかサロパに登場したので早速ゲット。どちらも甘めウードなので、ぼく好みだったし。そして、夏に買いそびれた透明ボトルの1本も購入出来て大満足の旅行となりました!